くまわん雑記

時々問い合わせがありますが、「くまわん」というのは、ある地方の方言です。意味はヒミツです。知る人ぞ知るということで。

米国大統領選予備選ミニ・チューズデ-: 予想は「当たり」、「はずれ」相半ば

2008年03月05日 | Weblog
オハイオ、テキサス両大州においてヒラリー・クリントン氏が勝利した。

先月のスーパーチューズデーの後にここで私が予想した通りの結果となったわけだ。当然と言えば当然の結果というべきかもしれない。いろいろな意味で元々オハイオにおいてヒラリーが負ける要因ははなく、万が一負けでもしたら「風向き」は完全に彼女に逆風であるわけで、実際そうであったようにテキサスで僅差の勝利を得たとしても、撤退という声が出たはずだ。10%以上の差を付けての勝利は順当というべきであろう。

テキサスでの勝利も予想通りだったが、オバマが意外の善戦をしたという点では予測がはずれた。ヒスパニック人口の多さを考えればヒラリーが勝利して当たり前の場所、オハイオよりもむしろ楽に勝てておかしくない場所、というのが私の見立ててであった。今回の善戦はスーパーチューズデー以後吹き続けた「オバマ旋風」によるものと同時に、ヒスパニックが多く住む地域からの民主のdelegatesの割り当て数が少ないということもあったようで、基本的にヒスパニックは黒人のオバマを支持しないという構図は変わらなかったようだ。事実、テキサスだけではなくその以西のサウスウエストと呼ばれる諸州並びにカリフォルニアというヒスパニック人口の多い地域はすべてヒラリーが取った。

もう一つのはずれは、オハイオが決戦場になり、同州での勝敗をもって指名獲得競争の趨勢はほぼ接するとの予測である。勝敗を決するどころか、クリントンがここを取ったことで、予備選は長期化し、勝敗の行方もまだ見通せない状態となった。私の予想ではオハイオ、テキサスをヒラリーが楽勝で取り、オバマは失速すると見ていたのだ。もっといえば、スーパーチューズデー以降のオバマ躍進が見えなかった。言いかえれば、ヒラリー陣営があそこまで敗北を重ねるとは予想だにしなかったのだ。したがって、スパーチュズデー後も痛み分けが続き、二大州でヒラリーが大手をとの読みだった。

はてさて今後の展開は?二大州での敗北が陣営に大きな動揺をもたらず世論動向やマスコミの論調にも大きな変化が生じなければ、オバマにはまだ勝ち目のある戦い、転じてヒラリーにとっては二大州の勝利もがけっぷちで踏みとどまるだけのものでしかないということになろう。今後、ミシシピーではまずオバマが勝利するはずだ。ペンやウエストバージニアはヒラリーが取るだろう。となると勝敗の趨勢はそれ以外の州での勝敗によって決まるだろう。

「はずれ」ついでに大胆に予測してみるならば、ミニチューズデイの事実上の「敗北」をもって経験値の低いオバマは失速していく可能性がなきにしもあらずと見ている。百戦錬磨の手だれのクリントン陣営との「地力」の差はそこにある。オバマ個人が気力を失わずとも、陣営スタッフが浮き足立ち結束を失えば、あとは負のスパイラルが作用しかねないというわけだ。オバマが喧伝されているような有能な人物ならおそらく二大州での敗北は織り込み済みであったはずだ。しかし、オハイオでの10ポイント差の敗北は望むべきものではなかったはずだ。大統領選挙におけるオハイオの存在感というものを考えると、負けてもテキサスのように僅差での敗北にとどめたかったのではないだろうか。今後、テキサスではなくオハイオでの負け方がオバマ支持とオバマ陣営にどのような影響を与えるか見ものではある。

それにしてもだが、オハイオ州の結果を見て、米国メディアの支持率調査というのは当てにならないと再び実感した。
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