くまわん雑記

時々問い合わせがありますが、「くまわん」というのは、ある地方の方言です。意味はヒミツです。知る人ぞ知るということで。

映画「十三人の刺客」: 稲垣吾郎の松平侯

2010年10月22日 | Weblog
またジャニタレか・・、しかも「大根」の吾郎ちゃんと期待値低かったせいだろうか、意外というかビックリな怪演、好演には
おみそれいたしやした。

ただ、演技的にではなく、演出的に、殿さまに喋らせ過ぎでしょ。もっと、喋らせず無言のままに残虐行為を繰り変えず、そしてたまーに無表情にポツリと実際に吾郎ちゃんがいったセリフをより手短に言わせる。しかも公方様の異母弟の風情を失わないままに。

旧作に菅貫太郎がよかったという人がいるが、あの人はせいぜい旗本どまりの品格しか出せない人だった。権門の風格はそもそものニンで無理。つまり正真正銘の松平姓を名乗る格式、風情が出ていなかった。

その点は稲垣しかり。

それを演技で出せというのは、大名華族の類のいない今の世の中ではモデルもなく無理な注文かもしれない。

吾郎ちゃんよりベターな選択がいたかというとそれもなかなか思い当たらない。

あえて染高麗こと市川染五郎で、敵味方の親子共演もおもしろかったのかも。演技力も染の方が吾郎ちゃんよりも上は間違いなし。染はちょっとヒゲの濃さが邪魔だけど、あの端正な顔で、口数少なく淡々粛々と残忍な行為に及ぶ。きっと、吾郎ちゃん以上の凄みとグロさがあったと思うのだが。

いや、吾郎ちゃんは好演、見直した。

でも、権門大名にあんなにペラペラしゃべらせてはいけない。家臣は言わずもがなに主命に唯唯諾諾とする。そういう演出が欲しかったですね・・・。
コメント (5)
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