くまわん雑記

時々問い合わせがありますが、「くまわん」というのは、ある地方の方言です。意味はヒミツです。知る人ぞ知るということで。

政治とパフォーマンス その2: 再び東国原宮崎県知事について

2007年02月26日 | Weblog
そのまんま東こと宮崎県の東国原英夫知事、知事公舎に住まない方針だそうで、現在知事は宮崎市内の自宅マンションよりご出勤。

読売新聞によれば、「知事が入居しない場合、警備費用が年間500万~600万円節減になる」そうだ。

500~600万といえば40前後の中堅サラリーマンの年収に相当するだけに、いわゆる庶民感覚という(しばしば厄介かつ眉唾な)ヤツからすれば、バカにならない金額である。

単純に考えれば、東国原知事のご決断は、県政刷新という点において「ご英断」との評価を有権者より得ることになるかもしれない。

しかし、一寸待って欲しい。知事殿曰く、空き家の公定は美術館などに転用することで、一般子公開の方針だそうだが、一般公開ともなれば、またその用途しだいでは、改修・改築費用がかかるではないのか? 空き家であれ、一般公開であれ、維持費のかかることにはかわりないのではないか? 知事が住まずとも、美術館等となればやはりいくばくかの警備費用は必要となるのではないのか?つまり、知事が住まないからといって、単純に5,600万浮きますなんて都合の良い話にはならないのだ。

同じく読売報道によれば、今回のご決断に至る以前、知事殿は「災害時の連絡設備が整っており、住まないといけないのかな」との認識を示していたという。知事殿のおっしゃるとおり、知事公邸はただ単に知事ならびにその家族の(もっとも東国原知事の場合、お一人身だが)住家としてのみ存在するのではなく、政庁としての役割も担う。実際、宮崎県知事公邸の場合、震度7にも耐えられる耐震設計で、5LDKの私邸部分の他に、会議室を備えているという。加えて、上記のごとく知事殿ご自身のお言葉を拝借すれば、災害時用の必要設備もあるというのだ。

年5,600万の経費を削減することと、知事が県庁、公邸のいずれに所在しても行政が滞らぬようにすること、すなわち行政の効率性への配慮や災害という万万が一の事態への行政の円滑な対応というものの、いずれに重きを置くのか?

ここのところの重点の置き方いかんによって、東国原知事の今回のご決断への評価もわかれるところとなるのではないのだろうか。

私の評価?都道府県によって懐事情というものがあろうから、一般論化してしまうことには問題もあるかもしれないが、行政の円滑性、特に非常時のそれを保つことの必要性に鑑みれば、年5、600万って「たかだか」の範囲じゃないのだろうか?

それに上記のように、一般公開=タダではないのだから・・・。

率直に言って、私的には、浅薄な世論向けパフォーマンスでしかないと思うのだが・・・。こんな「サル芝居」並みのパフォーマンスにたぶらかされるほど宮崎県民の、あるいは日本国民の政治民度って低いのだろうか。そうは思いたくないのだが・・・。

いずれにせよ、今のところ、東国原知事のなさること、一々上っ面なのだよなあ・・・。

コメント
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