ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

WANDA DE SAH

2008年01月11日 | 女性ボーカルS
CAPITOL/T2294/WANDE DE SAH/BRASIL'65 IS HERE!

今日はアルバムの紹介よりも反ったレコードの修正始末記みたいな記事です。
下のレコードはテーブルの上に置いたレコードですが右側はテーブルに接していますが左側及び左手前側は浮き上がって接していません、影の具合でお判りいただけると思います。このような状態の反ったレコード, これをターンテーブルに乗せて回転させると富士急ハイランドのジャットコースターのごとくアームとカートリッジが上下して針がジャンプ寸前になったのですぐ停止させてそれからはレコード棚の場所取りだけの存在でした。先日, 反り修正器を購入して最初に試したのが本アルバムです。反りがひどく、もし修正に失敗して再生不能になっても諦めがつくようなアルバムを選んだつもりです。修正器は皆さんもご存知だろうと思いますがHigh-end Disc Flatter DF-01というもので一番安い販売価格のところから購入したのです。一昨日の朝から修正開始しました。まず2時間加熱して4時間冷却するというカタログでの説明書どおりに行ってみました。冷却時間が済んでワクワクしながら取り出してみると???あまり変化がありません。ターンテーブルに乗せて回転させてみたのですが気持ち修正されているかも或いは全く前と同じかもというレベルで効果なしの状態でした。

うーん、こんな生半端なやり方では手ぬるいのかと覚悟を決めて、友人に聞いていた8時間加熱+16時間以上の冷却を決意しました。昨日朝9時から加熱開始して午後5時まですなわち8時間の加熱、それからそのままの状態で冷却16時間後の翌日(つまり今朝の9時)朝9時に取り出してみました。おっおっ、見るからに修正できてんじゃないかという感じでした。ターンテーブルに乗せて回転させてみると、もし言われなければ以前に反りがあったとは判らない程度にまで修正できていました。下の写真↓

トーンアームも上下しませんし静かにトレースしています。場所によっては多少は上下はしますが、それは他のアルバムでも見られる程度の範囲です。やったぁ~、これで数枚は助かると思ったものの数枚の為に7万円近くを出費したのですが、冷静に考えると状態の良いアルバムを再購入した方が出費自体は安くつく計算になります。うぅ~ん、これからは反りのある安いアルバムを選んで元をとる方法もあるなと思いましたが、そんな馬鹿な事もできず反りを直したという満足感が得られた僕でした(笑)。


本アルバムの事を簡単に書いておきます。
ボーカルがワンダ・ジ・サーとセルジオメンデス・トリオによるボサノバですが、バド・シャンクが参加しています。ジャケット右に載っている女性がブラジリアン・ギターのROSINHA de VALENCAですが彼女のギターもイイです。
A面
1, SO NICE
2, FAVELA
3, BERIMBAU
4, TRISTEZA EM MIM
5, AQUARIUS
6, ONE NOTE SAMBA
B面
1, SHE'S A CARIOCA
2, MUITO A VONTADA
3, LET ME
4, NAMELY YOU
5, REZA

GALE BAKER

2008年01月10日 | 私的Rare盤
COR/LP-662M/GALE BAKER/WAY OUT WITH GALE/mono

今日のアルバムの“ゲイル・ベーカー”というシンガーを知った経緯はNORMAN/CEIL CLAYTON(日本NORMA)で伊原直之氏のライナーを読んで、COR/GALE BAKERの事を初めて知りました。その時に検索したら直ぐに売り物が見つかり, しかも超安値8$ぐらいだったと記憶しているのですが即購入→入手したアルバムです。彼女はテネシー州の出身ですが経歴などはわかりません。西海岸へ出て来た後に、今ではラスベガスに長く住んでいるらしいです。彼女の名が知られるようになったのは本アルバムを出してからで、これがファースト・アルバムだと思います。その他にアルバムがあるかどうかも僕には不明です。最初はジャズ・シンガーとして出発した彼女ですが、後には演劇の世界で活動したようです。ジャケット裏には伴奏者の紹介もないので正確な事が判りませんが、ピアノ・ギター・ベース・ドラムでの伴奏というのはハッキリと判るのですが、演奏者は判りません。CORというレーベルも相当マイナーなレーベルではないでしょうか(?)本ジャケットには彼女の写真も載せられていないのでどんな美人かも知らない僕です。彼女の声質はしっとりと落ち着いたもので声域はあまり広くないように思えるのですが本アルバムに収録されている曲では高音でもさほど無理していると感じさせません。が彼女のボーカルの魅力は中低域にあるんだろうと感じます。録音も悪くないですし、バックも彼女の品の良いボーカルに良く添っています。本アルバムはどの曲も聴けると思いますが、僕の特のお気に入りは, A-2のMISTYやA-6のI'LL NEVER BELIEVE IT、ドラムのバッキングが小粋なB-2のIMAGINATIONや, ギターとのデュオとなっているB-4のTHE SHADOW OF YOUR SMILEやボサノバ調でロマンチックで歌うB-5の IT'S NICER THAT WAYといったところでしょうか、B-6のGUESS WHO I SAW TODAYも情感たっぷりでイイですし, 甲乙つけ難いところではあります。下に, ハートのマークにCORと入ったセンターレーベルの写真も載せておきます。なおジャケット右上に赤く見えるのはプロモのシールです。

収録曲
A面
1, SPEAK LOW
2, MISTY
3, I ONLT HAVE EYES FOR YOU
4, YOU JUST NEED SOMEONE
5, POINCIANA
6, I'LL NEVER BELIEVE IT
B面
1, IMAGINATION
2, I STILL KNOW
3, AS LONG AS HE NEEDS ME
4, THE SHADOW OF YOUR SMILE
5, IT'S NICER THAT WAY
6, GUESS WHO I SAW TODAY

MARLENE VER PLANCK

2008年01月09日 | 女性ボーカルV
SAVOY/MG 12058/MARLENE VER PLANCK/I THINK OF YOU WITH EVERY BREATH OF TAKE/

今晩は以前の記事に付足しさせていただきます。AUDIOPHILEで所有していたアルバムですが、SAVOY盤が入手できましたのでアップします。このSAVOY盤もAUDIOPHILE盤も再生音は変わりないと言うより, 若干後発盤であるAUDIOPHILEの方が音の輪郭が明確なようにさえ思えます。音楽を楽しむだけならAUDIOPHILE盤で充分事足りるでしょうが, ジャケットは僕ならSAVOYの方が断然イイと思いますので、ジャケットにまでこだわるのであればSAVOY盤でしょうか。今日あらためて2枚を聴きましたがBEVERLY KENNEYも歌っていてケニーのも勿論いいのですが、A-3のSNUGGLED ON YOUR SHOULDERはマレーネ・ヴァー・プランクのボーカルもいいですね。

AUDIOPHILE/AP-62/MARLENE VER PLANCK/I THINK OF YOU WITH EVERY BREATH I TAKE/1955このアルバムですが, オリジナル盤はSAVOY/MG12058ですが所有盤は1983年の再発盤です。オリジナル盤は探しているのですが未だに一度も出会った事がありません。僕にとってはこのオリジナル盤は私的レア盤の一枚で, とりあえずこの再発盤で聴いていてオリジナルに巡り合うチャンスを待ち続ける考えでいます(笑)。オリジナルと再発盤の収録内容は同じであろうと思いますが曲順が違うかも知れません。彼女は19歳から歌い始め, このアルバムがファーストアルバムだと思います。CHARIE SPIVAKのバンドで歌っている時にご主人と出会ったそうでその後でDORSEY BROTHERS楽団へ移りトミー・ドーシーの死後もN.Y.に住み続けることにしたそうです。現在も健在で幅広く活動している彼女ですが、その彼女の名前がSSJ(SINATORA SOCIETY OF JAPAN)のHPに名誉会員として彼女と旦那さんのBILLY VER PLANCK(今もご夫婦ですよね?)の二人の名前がありました。ジャケットの話になりますが, 僕はSAVOYのオリジナルの写真の方が断然好きです。再発盤である本アルバムはどうにも好みでない写真が使われていて, どこかの小学校の先生みたいな顔写真がいただけません。気に入らないのはジャケットだけで, 再発盤とはいえ音はしっかりと良い音質で全く文句はありません。このアルバムはハンク・ジョンーズのピアノを歌伴に, また僕には懐かしいハービー・マンも参加していて派手さはありませんが心地よい演奏が楽しめます。彼女のボーカルは嫌みがなくクリアーかつ素直で, 趣味が良いというか品が良いというかそういう歌い回しですが, きっと彼女の性格が表れているのではないかと思えてしまいます。聴いて清々しいアルバムで未聴の方には是非一聴していただきたいですね。

パーソナルは, MARLENE VER PLANCK(vo), JOE WILDER(tp), HERBIE MANN(flu), HANK JONES(p), WENDELL MARSHALL(b), KENNY CLARKE(ds)
収録曲
A面
1, I THINK OF YOU WITH EVERY BREATH I TAKE
2, ACCENT ON YOUTH
3, SNUGGLED ON YOUR SHOULDER
4, SOME OTHER TIME
5, IF I LOVE AGAIN
B面
1, WE COULD MAKE SUCH BREATIFUL MUSIC TOGETHER
2, DEEP IN A DREAM
3, TWO CIGARETTES IN THE DARK
4, WITHOUT A WORD OF WARNING
5, YOU LEAVE ME BREATHLESS

JOYA SHERRILL

2008年01月08日 | 女性ボーカルS
20Th CENTURY-FOX/TFM 3170/JOYA SHERRILL/Sings DUKE/1965年録音

こんばんは、今日もこちらは暖い一日でした。ひどく寒くないのは寒さに弱い僕にとっては嬉しいのですが、暖か過ぎるのが心配になるような天気でした。

1927年生れのジョヤ・シェリルのアルバムを今晩は紹介させていただきます。彼女はBETTY ROCHEと同じエリントン楽団の出身の黒人歌手で1944年からは正式にエリントン楽団で歌い1948年に退団してからも, シンガーとしてだけではなくその多才ぶりを発揮して演劇や作詞家としても活動しました。シンガーとしてよりもエリントンの“A列車で行こう”の作詞が彼女によるものであると言ったほうが通りが良いかも知れません。本アルバムは1965年の録音でエリントン・ナンバーばかりを歌ったもので、伴奏はエリントニアンがおこなっておりエリントン・ムード一色に溢れたアルバムです。アルバムの最初の曲A-1のMOOD INDIGOがCOOTIE WILLIAMSのミュート音で始まるのですが, この曲と同じようにアルバム全曲がクールです。彼女の知的で情感のこもったボーカルと共にバックの渋い演奏も楽しめます。またA-5のKISSING BUGは彼女の作詞によるもので彼女のオハコでもあります。自分のアルバムはモノラル盤ですが, 1965年のレコーディングですから再生音で劣った部分はありません。

パーソナル:A面 COOTIE WILLIAMS(tp), JOHNNY HODGES(as), PAUL GONSALVES(ts), ERNIE HARPER(p), JOHN LAMB(b), SAM WOODYARD(ds), B面 RAY NANCE(cornet. violin), BILLY STRAYHORN(p), JOE BENJAMIN(b), SHEP SHEPHERD(ds) ,AB面 JOYA SHERRILL(vo)

収録曲
A面
1, MOOD INDIGO
2, PRELUDE TO A KISS
3, I'M BEGINNING TO SEE THE LIGHT
4, SOPHISCATED LADY
5, KISSING BUG
6, IN A SENTIMENTAL MOOD
B面
1, DUKE'S PLACE
2, I'M JUST A LUCKY SO AND SO
3, DAY DREAMS
4, THINGS AIN'T WHAT THEY USED TO BE
5, SQUEEZE ME
6, A FLOWER IS A LOVESOME THINGS

MINA

2008年01月07日 | 女性ボーカルM
BRAZIL FERMATA/FB99/MINA/MINA/1964

新年おめでとうございます。
昨年末に嫁さんがインフルエンザで寝込んでしまい、一時は入院するように, かかりつけの医師に勧められたのですが嫁はかたくなに入院を拒んで通院と点滴で済ませていたのですが、大晦日になってむっくりと起き上がり何とか元気で新年を迎えることができました。年末に次女が帰省してきておせち料理をつくってくれたので何とか正月気分も味わえました。次女のつくった黒豆は皺もなくきれいな出来栄えでした。お正月に食べる黒豆の出来が良いと新しい一年に何か良い事がありそうな気分になります。その次女も4日に東京へ振り袖を着て帰りました。東京行きの飛行機に振り袖を着て搭乗したのは次女一人でしたが、嫁も次女も着物は着馴れているので見た目ほど疲れないようです。昨日は長女が広島へ初孫と共に帰っていきました。娘が2人ともそれぞれに帰ってしまうと家の中は草臥れた僕と病み上がりの嫁と長男の三人でどことなく部屋の灯が暗くなったような気がしないでもありません。僕も今日から仕事です、長いお正月休みとブログのお休みをしてしまいました。

今日のアルバムはイタリアのポップ・シンガーのMINA(1940年生れ)のファースト・アルバムと思っているのですが、間違いかも知れません。このアルバムも結構入手難でした。探していたのは, RIFI盤/RFL 14004のMINAでこちらが本家本元なのでしょうが、探し当たらなかったので本ブラジル盤で聴いています。RIFI盤に出会ったら懲りずに入手したいとも思ってます。このブラジルFERMATA盤、ジャケットは例の如くペラジャケなのですがこれ以上のペラジャケも難しいのではと思えるぐらいのペラ薄で上のジャケット写真を見ていただければジャケット右側に皺が写っていますが、その皺がある部分は未だ接着している状態であとの部分は剥離しています。薄い台紙に表裏共に薄いジャケ紙を貼ったつくりが表裏共に剥離した部分が多く三枚の紙に完全分離となるのもそう遠くない日のことでしょう、その場合にも補修はできると思いますが。
MINAはポップシンガーですからジャズシンガーとは歌い口が違いますが、歌の上手さという点ではそういう範疇を超えて聴かせてくれるシンガーです。発売されているアルバムも70枚以上あるようでイタリアは言うに及ばず広く人気があったシンガーだすが、“砂に消えた涙”とか“月影のナポリ”、“君に涙とほほえみを”等をラジオで聴いていた記憶があります。日本のポップシンガーも彼女に影響された部分は少なくないのではないでしょうか? そういうポップシンガーの彼女がジャズのスタンダードを歌ったのが本アルバムですが, ライナーノートには曲名しか表記されていないので伴奏等の事が判りませんが、オーケストラ伴奏となっています。このアルバムでの彼女はやさしくソフトに包み込むようなボーカルを聴かせてくれます。A-1のTHE NEARNESS OF YOUや, 消え入りそうな出だしから始まるA-2のANGEL EYESもお気に入りですし、イタリア語で歌うA-4のLA BARCAやボサノバ調のA-5のSTELLA BY STARLIGHTも好きです。B-5のSTARS FELL ON ALABAMA,やB-6のEVERYTHING HAPPENS TO MEもお気に入りですが、上記の中でも僕はB-5のSTARS FELL ON ALABAMAが甘くてやさしくてちょっぴりと切なくて大好きですが、続くギター伴奏によるB-6のEVERYTHING HAPPENS TO MEもそれに勝るとも劣らないぐらい情感たっぷりでイイですよ、どっちも甲乙つけ難いです。女性ボーカル好きの方なら、このアルバムのどの曲を聴いてもこころに響く彼女の歌声です。お薦めしますです。再生音も悪くないです。

が, しかし本アルバムは再生できる範囲内ではあるのですが少し反りがあるんです。それが残念で・・・ ついに反り修正器を購入してしまいました。反りのあるアルバムは数枚あるので上手く修正できたら報告させていただきます。一ヶ月以内に報告がない場合は下手な買い物をしたと思って下さいませ。

収録曲
A面
1, THE NEARNESS OF YOU
2, ANGEL EYES
3, NINGUEM ME AMA
4, LA BARCA
5, STELLA BY STARLIGHT
6, INSENSATEZ
B面
1, E SE DOMANI
2, NON ILLUDERTI
3, SABOR A MI
4, YOU GO TO MY HEAD
5, STARS FELL ON ALABAMA
6, EVERYTHING HAPPENS TO ME