三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

私の中のおばちゃん

2011-05-17 23:59:00 | 食雑記
<5月9日の食事>
朝:フルーツグラノーラ+ヨーグルト コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、鶏と野菜のバルサミコ醤油炒め、炒り豆腐、ニラとニンジンのおひたし、れんこん甘酢漬け)具沢山ヨーグルト
夜:無印のレトルトイエローカレー 豆乳

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仕事再開、弁当も再開。
といえど、前日のおかずの残りを詰めたお気軽弁当だ。

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未練がましく、益子の話に時を戻す。
帰りのバスを待つ際、おばちゃん集団の会話が、耳に飛び込んできたのだ。

どこかで買ってきたパンをちぎって仲間に渡しながら、頬張っている。
そこまでは割と見られる光景だと思うが、続く会話が「これ天然酵母使ってるんだって~」「あらぁ、練り込まれた柚子もいい薫りねぇ」 だ。
何だ、もしかして私ともの凄く趣味の合うおばちゃんなのではないか。

申し訳なさを感じながら、そのまま耳をそばだてると、今度は湯沸かしの話題。
「この前、南部鉄器の鉄瓶買ってさ。ちょっとお高いけど、一生ものと思えば安いわよ」
欲しいのはフライパンではあるけれど、最近南部鉄器に興味津々なので、分かります!
鉄器って加熱する際、鉄分が抽出されていいですよね、って会話に割り込みたかった。
それくらい、興味がドツボの話題だった。

バスが来て席が離れ、おばちゃん達の会話に脳内参加は終わったのだが、そこではたと冷静になった。
もしかして、今の私の興味の矛先は、限りなくおばちゃんに近づいてきてるのではないか。
愕然である。

今までは単に料理に興味が出てきたせいだと思っていたけど、ブログネタを顧みれば、思い当たる節はあるのである。
麦茶のティーバッグの安さに興奮していたりとか。
安さにときめいて飛び付くって、おばちゃんのあるべき姿だろう。
若い子は、そもそもが麦茶のティーバッグを購入対象にしないぞ…。
というか、同じお金があるのなら、洋服よりも台所道具に使いたいこの頃なんである。
何よりもそれはおばちゃん化の一歩なのでは。

ただ今32歳、確かに決して若くもないし、いつまでも老けない事が最大の美徳とされる今の風潮には辟易している。
けれど易々とおばちゃんワールドに足を踏み入れるのも考えものだ。
おばちゃん達とはまだまだ年齢の隔たりがあるし、何しろリアルおばちゃんと違い、まだ所帯すら持っていないのだから。

南部鉄器への興味を薄れさせる気はないけど、時々はこの時の会話を思い出し、自分のおばちゃん度を厳しく審査したいと思う。

ゴールデン終了

2011-05-17 23:04:30 | 食日記
<5月8日の食事>
朝:フルーツグラノーラ+バナナ+ヨーグルト
昼:恋人と。玄米ご飯 鶏と野菜のバルサミコ醤油炒め ニラ玉 キンピラゴボウ キャベツの塩麹漬け
夜:恋人と。みちのく路ビール・米麦酒 MUGITARO 炒り豆腐 塩麹とごま油のバケット ブルーチーズ入りお揚げの炙り 野菜のチーズ焼き 海老アボカドのアンチョビオリーブ和え

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これにてゴールデンウィークの休暇は終了。
名残惜しむように、なんだかやたらと晩酌のおつまみを拵えてしまった。

そのお供は福島・みちのく路ビールの「米麦酒」。
(マイビールとルビがふってあり、MY BEERとかけているだろうなってところはご愛嬌。)
お取り寄せした中で一番気になるフレイバーだったのだが、これがまた美味しい!
柔らかいというか、丸いというか、穏やかというか。
米が入るだけで、こんなに味に違いが出るなんて。
これはまた注文しよう。

またたびたこ焼き

2011-05-17 11:11:42 | 行きました。
〈5月7日の食事〉
朝:フルーツグラノーラ+バナナ+ヨーグルト コーヒー
昼:ブリと夏野菜の味噌煮 キャベツ塩麹漬け 玄米ご飯
間食:恋人と。銀だこたこ焼き(普通のもの) ネギたこ焼き @銀だこ本店
夜:恋人と。焼酎お湯割り レバ刺 ゴボウ揚げ クリームチーズ味噌漬け うに あと何か、野菜も食べたはずだ @庵狐 三宿店

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避けていたつもりはないが、行ったことのないフードチェーンってあるだろう。
家や職場の近くにはなくて、遊びに行く街ではよく見かけるんだけど、遊びに行く街だと、ここにしかない飲食店にどうしても目移りしちゃって。
つまりは私の中で銀だこがそれに相応して、初めて銀だこに、しかも本店に行ってみたよ、という話である。

銀座の外れにあるこの銀だこの素晴らしいところは、店の二階がイートインコーナーになっているところだろうか。
大概の屋台メニューって、店先にベンチがあるのみ、もしくは座るところが一切なかったりすると思うが、ここなら人目も天気も気にしなくてよくていいですね。

初めての銀だこのたこ焼き。
まずはネギたこ焼き。
大根おろしが入ったポン酢醤油に浸して食べるのだけれど、大根おろしの小分けパックってものがあるのだね。
うむ、美味しい。

で、定番の、ふつうのたこ焼き。
ソースと青のりの匂いが鼻腔をくすぐって。
たこ焼きを食べたいな、って気分の時に、かちりとハマる味だ。
美味しい。

ところで、一番最初の一個を、丸ごと口に入れるという蛮行をしでかしたのだ。
焼きたて熱々で、加えて内部には熱が閉じ込められているのである。
飲み込むのに難儀した。
以降箸で割って熱を散らして食べたのだが、どうしてこんな事をしたかって、買ってその場で食べたことがなく、テイクアウトして熱で少しふやけたのを食べることが多かったからだ。

まだ宇都宮で暮らしていた頃、ヨークベニマルに入っていたたこ焼き屋さん、店の名前は忘れてしまった。
(って皆さん、ヨークベニマルをご存知でしょうか?イトーヨーカドー系列のスーパーです)
そこのたこ焼きが好きで、テイクアウトして家で、あるいは待ちきれずに母の車の中で食べたっけ。
プラスチックのパックに入ったそれは湿気でぐにゃりとしてしまうのだけど、中身がドロドロで、ソースと一体化して、美味しかったなあ。

そういえば、家の近所に京風を謳うたこ焼き屋さんがあるのだけど、食べてみたら中身がドロドロの、まさしくヨークベニマルで買ったような感じで驚いた記憶がある。
聞けば関西風は中が半生のようなドロドロのものらしくて、私はそれを食べ慣れて当たり前の物だと思っていたから、関東の人が驚くことにまた驚いたものだ。

ああ、たこ焼き食べたくなってきた。

そして私の台所も

2011-05-17 00:07:46 | 食雑記
〈5月6日の食事〉
朝:フルーツグラノーラ+豆乳 ミルクジンジャーティーマフィン(パンド・ムシャムシャで購入) コーヒー
昼:キンピラとカッテージチーズのサンドイッチ コーヒー
夜:焼きチーズカレー ほうれん草としめじの塩麹煮 常陸ネストビール・ヴァイツェン

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この前日に帰京。

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先日読んだ「おとなの味」の興奮冷めやらぬまま、「平松洋子の台所」を読んだ。
味に関する記憶に焦点を当てた前者に対し、これはその名の通り、鍋や道具、器などに関するエッセイである。
その範疇たるや日本の地方のみならず、全世界に及び、幅広い。

印象的だった道具を一つ挙げるなら、イチョウの木で出来たまな板。
イチョウは適度な水分と油分を含み、食材のそれらをよく受けとめるのだという。
まな板の木材か、考えたこともなかった。
私の持ってるまな板は木製ではあるが、果たしてあれは何で出来ているのだろう。

また、「ゴミを出さない、やりくり上手な人」について書かれた項。
何でも昔、牛乳パックに余ったパンを詰め込み、ココアやクリームなどを入れてぎゅうぎゅうにプレスした「ケーキ」をくれた、「余り物のやりくり上手な奥さん」がいたのだとか。
美味しそうなものばかり紹介される平松洋子さんの本の中で、まさかこんなに不味そうなものの記述を読むとは思わなくて、そういう意味で印象深かった。

その項については、その「ケーキ」を例にとって、余り物を有効利用するような素敵な奥さんにはなるまい、と誓っておられる。
だが、爪楊枝入れとしてチーズの空箱がぴったりだったと実物の写真つきで結び、やりくりだってお上手な平松さんなのであった。

この作品を通じて思うのは、物の成り立ちにはすべて理由があるということだ。
鍋の外壁のカーブ一つとっても、見た目のユニークさをてらってそういう形なのではなく、合理的な理由を以てそういう形をしているのである。
これぞ機能美。

ああしかし、美しい道具に囲まれて過ごしておられること。
ゆくゆくはこういう風にしたいと、近づく引っ越しを前に、虎視眈々と。