小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

ある男の執着

2015年04月27日 | 日記
 以前ブログに書いたシモーンのパパ、スティーヴンの制作過程というか、自作を撮っている写真をシェアさせていただいた。       彼のつくりあげた「Light Sculpture」の見事さ、スケール感をとどめたい。この空間におけるスティーヴンの光の彫刻はイサムノグチを凌ぐ。 いわゆるアメリカ人としての彼を論うのではなく、ひとりの男としての魂をこめる姿 . . . 本文を読む

試詩5 たいせつに仕舞って (アントニオ・ロペスの方へ)

2015年04月22日 | 
  たいせつに仕舞って 最初に目にしたときの愕きやがてうれしさに変わり歓びというものの意味をさぐりこころの淵に芯のような種ができるたいせつに育もうと願いながら記憶の引き出しにしまうかけがえのないイノチの行く末は痛みや虚しさをともなってひそかに消え入ることもおおくいつまでも奥ふかく劃される幽(かそけ)し蕾はまだかなとのぞみたかくむすめの風をにほい抱きしめてたしかな生きる手ごたえを感 . . . 本文を読む

誰か真実をさけぶものは・・

2015年04月20日 | エッセイ・コラム
  真実は一つではない。そのことを私たちは経験的に知っている。たとえば、あるモノを下から見る、上から見る、ときに斜めから眺めることによって、その「モノ」の違った面や新たな発見がある。これらは別の、もう一つの「真実」であり、それを知ることによって、私たちの考え方とかものの見方を深めたりする。また、時間つまり歴史という概念を取り入れたりすることによっても、私たちは新たな真実を知ることができ . . . 本文を読む

JR事故を、ドラッカー流に考えた

2015年04月14日 | 日記
  先日12日の日曜日、JR山手線で架線支柱が倒れる事故がおきた。今朝14日(火)の新聞によると、「事故の前日および二日前に、JR東日本の工事担当者や運転手が支柱の傾きを察知しながらも、設備の保守部門には事故の四時間前まで情報伝達がなかった」ことが判明。さらに、「事故直前の始発電車に同乗した保守担当者は、その支柱を目視したが安全と判断し、報告していた」と記事にあった。12日の会見では「 . . . 本文を読む

老人の繰り言

2015年04月12日 | 日記
今日、妻が録画したTV番組のなかに、自閉症の子供が往来で意味不明の叫び声を発しているときにどうしたらいいかというのがあって、私は逡巡し「何もできない、ただ見つめるだろう」と言った。なぜ迷ったかといえば、おせっかいという自分の性格があり、で、気になったらなんか行動にうつす、あるいはなにかしら話かける自分を想像したからだ。 というのは、ご近所にそういう青年がいて時折「うわっ、うわっ」と奇声を発しなが . . . 本文を読む

耐えられない、本質的な阿呆

2015年04月06日 | 社会・経済
このブログでは、鮫川村の放射性廃棄物仮設焼却炉の問題について何度かふれたことがある。ある日突然、福島県鮫川村に仮設焼却炉が建設されることになった。環境省と鮫川村役場が秘密裏にすすめたもので、自然が美しい里山を愛する地元の人々には知る由もなかった。建設地の地権者を含む周囲30軒の同意を得ただけで、その仮設焼却炉がどんなものか、どんな影響があるのか説明すらなかったという。 人々の心配は適中した。それ . . . 本文を読む

貧しくても幸せはあるのか。

2015年04月02日 | 社会・経済
先日、「日本の不平等の行方 ピケティ来日講演を解剖」という朝日新聞主催のパネルディスカッションに行ってきた。 定員の300人は優に集まり、ほとんどが男性中高年層。うち女性は20人弱ぐらいだったが、なかなかの盛況ぶりだった。 さいしょ進行役の朝日の女性編集委員が「21世紀の資本」をまだ完全に読んでいない方はどれくらいかと尋ねる。八割ほどが手を挙げて、場内が苦笑いと安堵のため息であふれた。 また、生活 . . . 本文を読む