小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

主権のない国家は、どう見られるのか

2022年05月16日 | 国際・政治
一か月ほど前になるか、日本のウクライナ支援に関して、当事国ウクライナ政府から何らのレスポンスがないことがニュースになった。他国にはそれなりの感謝の意を公表したにも関わらず、日本だけがのけ者にされたのはどうしたものか・・。誠にけしからん話だと日本は抗議したという。 この辺の事情をさかのぼって調べたら、当初、ウクライナ大使館では「武器提供してくれた国に対する感謝」の表明であるとした。ところが、感謝国 . . . 本文を読む

プーシキンの見た オデーサの海

2022年05月10日 | エッセイ・コラム
さようなら 海よ わたしは永遠にわすれないおまえのたえにおごそかな美しさを。たそがれどきの おまえの深いどよめきはながくながく わたしの耳にのこるだろう。わたしはおまえの思い出に胸をみたされおまえの岩を おまえの入江 光と影をはてしなきその潮騒を はるかな森へことばなき 荒野のはてへたずさえてゆく。  (『プーシキン詩集』から。金子幸彦訳) その筋の観測から外れてプーチンの演説は、単にウク . . . 本文を読む

Pの、Pによる、Pのための戦争

2022年05月04日 | 国際・政治
Pの、Pによる、PのためのPとは、言わずと知れたプーチンである。来たる5月9日の「戦勝記念日」には、ウクライナ東部制圧の「軍事的オペレーション」の成功、勝利をぶち上げる予定だったという。 (ウクライナへの侵攻は、ひとえにプーチンの一存である。アメリカの軍産複合体の陰謀があろうがなかろうが、他のいかなる要因はない。プーチン自身の内的要請から個人決定した、ウクライナへの侵略である。日本においては、こ . . . 本文を読む