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寒風(けいざい)温風「必要な道路」の定義は

2008-09-27 16:04:00 | 社会・経済

厳しい費用対効果分析を=宮本 勝浩関西大学教授

「道路整備事業財政特別設置法」が衆議院で再可決された。これ                              で道路特定財源が再び確保されたことになるが、来年度からの一                              般財源化がすでに閣議決定されているので、新たな法令により来                              年度からはこの財源が道路建設以外にも使われることになる。しか                            し、道路族議員や関係者は「必要な道路は従来通り造る」と既定し、                            実質的にこの財源のほとんどを使い道路を造り続けることができる                              ともくろんでいる。一方、一般財源化を主張した関係者は、来年度                              以降この財源が社会保障や教育などに使うことができると考えて                              いる。一体どちらが本当なのだろうか。

一般財源から出資

道路特定財源は新たな道路建設に使われてきたが、実はそれ以外                             にもすでに造った道路費用の借金返済にかなり充てられてきた。つ                             まり多くの地域は道路特定財源をあてにして、すでに道路を造ってし                             まっている。2008年度の国土交通省予算の総道路投資額は約7                              兆8千億円。うち道路特定財源からの出費は約4兆9千億円で、一                             般財源からも約1兆7千億円が出資されている。残りは財政投融資                             や料金収入で補っている。つまり現在でも道路建設は道路特定財源                            だけでは不足しているので、一般財源から補てんされているのだ。と                             いうことは道路特定財源が一般財源化されても、従来通りの道路建                             設を続ければ、道路特定財源から社会保障や教育などに使うお金は                            ほとんどないことになる。

すべて情報公開を

日本の道路はすべてに世界のトップクラスであり、他方子育て支援な                            どは先進国の中では低い水準であるといわれる。では、どうすれば道                            路特定財源を社会保障や教育などに使うことができるようになるだろ                             うか。それには「必要な道路」の定義が重要だ。地方出身の議員や首                            長は「道路は必要」と言う。それでは「必要な道路」とは何か-。よく使                            われる評価基準は費用対効果分析だ。費用を分母にして、道路が建                             設された後の便益を分子にした比率が「1」を超えると、効果の方が大                            きいから道路を建設すべきと評価するものだ。だが費用対効果分析に                            は問題がある。道路建設後の通行車両数の予想が非常に甘く、関係                            省庁が自分たちで試算することが多いことだ。従って、これからの費用                            対効果分析は①通行車両に関し甘い予測をせずに現実的な「厳しい                            予想をする」②すべての情報を公開③関係省庁で試算させず大学など                           第三者研究機関に依頼④その道路以外に他に同額の出費を行った時                            との便益効果の比較の実施-などが必要だ。

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