kosukeのきまぐれWORLD

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八神純子さんの素敵なアルバム「RENAISSANCE」

2007-06-09 22:29:25 | 八神純子

八神純子「RENAISSANCE」(1993)

純子さんが渡米・結婚して6年が経った頃に出たアルバムです。多くのNECアベニュー時代の楽曲が再発されてないので、今では、なかなか入手困難なアルバムです。
かく言う私も、オークションで苦労して手にいれたものですし。
純子さんのディスコグラフィを見ると、コンスタントに活動していた期間で言うと、最後のアルバムになるのかなあ、という感じです。次作までは3年空くことになりますから。

一聴してみて、まず、私はこのアルバム好きですね。1993年というと、純子さんは35歳くらいですね。音楽的にはいろんな要素を身につけた感じで、MOON時代のような、勢いに任せるような部分が少なくなり、レゲエ風あり、日本の典型的歌謡曲のような香りありと、いろんな顔を見せてくれてますが、全体として、じっくり聴かせるアルバムになってると思います。ドライブには似合わないかもしれませんが、夜、ウィスキーでも片手に聴くには、もってこいの作品に仕上がってます。
全10曲中2曲はカバー曲で、ビージーズの「How Deep Is Your Love」とビートルズの「Sgt.Pepper‘s Lonely Hearts Club Band」という名曲をカバーしてます。こういうところも、ベテランの域に達した故の余裕なのかもしれません。名曲ですが、純子さん色が十分出てて、カッコイイです。
あとの8曲は純子さんが作曲してます。ほとんどがミドルテンポで、こういう表現はポピュラー音楽にとっていいことがどうか、微妙なのですが、とても聴きやすいです。
ヤマハ時代の純子節でもなく、かといってMOON時代のスタンレー色とも微妙に違う、ある意味、日本的なポップソングだなあ、というのが私の感想です。演歌っぽい、という言い方もできるかもしれません。
編曲はスタンレーさんがやってるので、MOON時代と違って聴こえるのも変ですが、私は、スタンレーさんが純子さんの音楽性に歩み寄ったのではないか、と思ってますが。
個々の曲でいうと「たとえ叶わない夢でもこれでいい」や「愛の炎」なんかは、ムード歌謡曲っぽい作品で、すごく惹き付けられますし、「トパーズ色の想い」は、レゲエ風で思わずカラダが動いてしまう感じですし、表題曲の「RENAISSANCE」は、昔の純子節を大人っぽく洗練させたっていう感じです。ラストの「ひまわり」はとにかく聴かせるバラードです。
とにかく、アルバム全体に、心地よい風が吹くという感じなんですね。

私は、このアルバムが出たころは純子さんから離れていたので、今になって初めて聴くわけですが、こんな素晴らしいアルバムがあったなんて、当時知らなかった私は不幸者です、が、純子さんが本格的活動を休止している今、こうして聴けるということに、感謝してます。
少し、愚痴っぽくなってしまいますが、このアルバムの後は、日本での活動がかなり縮小されてるようで、こんな素晴らしい作品を出していた純子さんが、本格活動を休止してしまったなんて、ホント残念でなりません。
これから、円熟したシンガー・ソングライターとして、活躍できたのになあ、と。

まあ、それを言っても始まりませんね。
ともかく、この「RENAISSANCE」は、素晴らしいアルバムです。
できることなら、復刻盤を出してもらって、一人でも多くの人に聴いてほしい作品です。

で、私としては、このアルバムのタイトルのように、純子さんの「再生」を祈っています。
そんな想いで、このアルバムを聴いています。



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1 コメント

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不幸者 (yagamania)
2007-06-10 22:49:44
RENAISSANCEのレビューありがとうございます。
とても、参考になるレビューでした。
私も不幸者の一人です。
不幸者にとってはこういうレビューってとてもありがたいものなのです。
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