何でも実習生の実習日誌

電子工作、模型スチームエンジン工作など、何でも工作が大好きです。
手持ちの工作機械は卓上ボール盤だけ、全て手作りです。

μPC1676Gを使った広帯域アンプ工作  -やっぱり1段でいいかも -

2017-01-25 11:39:45 | 電子工作

2017/01/24 (火曜日) 晴れ  北風が吹いて寒い一日


μPC1676Gを使った広帯域アンプを工作した。
増幅度を欲張って2段増幅にしたが、ちょっと動作が神経質そうな感じだ。
これを超再生受信機の高周波増幅に使うには問題があるかもしれない。
そこで細切れランド切貼り方式で1段アンプを作ってみた。




ICやチップコンデンサの小さな部品を取り付けるには細切れランド切貼り方式は難しかった。
壊したチップコンデンサは5個以上・・・ 
段差のある細切れランドに押さえつけて半田付けしたらすぐ割れてしまった。
ICもピンセットで挟み損ねて跳ね飛ばして無くしてしまった。



悪戦苦闘の末、出来上がった1段増幅アンプ。(下のもの)
完成は翌日(25日)になってしまった。



オシロ(高入力インピーダンス)による波形観測での増幅度確認。 一応、150MHz付近で14.8倍だ。



NWT-150スイーパーで50KHz~300MHzをスイープしてみた。
そのグラフはこんなものでした。



-40dB ATTを挿入してスイープしたグラフを基準にすると、1段アンプのゲインは20dBぐらいだ。
オシロ波形観測結果ともほぼ一致している。

余談ですが、NWT-150の測定結果をグラフ表示するのには「Graph Manager」の機能を使うと便利です。
今までこの機能の使い方が判らず不便をしていましたが、この機能を使うと別々に測定した結果を一つのグラフ上に
表すことができて便利です。

この例では4つのスイープ結果を一つのグラフ上に表示しています。
(凡例とか文字は書き込めません。 文字の書き込みは他の方法で行います。)



さぁ、次はこのアンプを実際に使ってみなくては・・・・・
コメント (5)
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μPC1676Gを使った広帯域アンプ工作  - IC追加・2段増幅に ー 

2017-01-23 20:20:10 | 電子工作
2017/01/23(月曜日) 晴れ


IC一つの1段増幅で6~7倍の増幅ができるようになったので次にもう一つICを取り付けてみた。





小さな部品の半田付にも慣れてきた。 二つ目のICの取り付けは簡単だった。



増幅度はかなり上がったようで、入力回路にオシロのプローブを触れると発振状態になってしまう。
入出力をオシロで観測して増幅度を求めることはできなくなってしまった。
まっ、1段増幅で6、7倍の増幅なら2段では40倍程度の増幅になるはずだ。
40倍っていうと32dBぐらいだから -40dB を入れてスイープしてみよう。





スイーパーの入出力端子間にー40dBのATTを入れてスイープしてみた。
描かれるグラフの150MHz付近で-40dBになるように設定した。




入出力端子間に-40dB ATTと 2段増幅のアンプを入れてスイープした。
グラフは0dB以上に上がった。





そのままアンプの電源を切ってみる。
電源の入っていないアンプはただの邪魔ものだからこんなに減衰したグラフになる。





この3枚のグラフを合成して1枚に纏めてみた。




①のラインがアンプの増幅で②のラインに持ち上げられたというわけだ。
その差は約40dBある。
これは100倍の増幅度になる。
入出力インピーダンスなどは無視しているからこのとおりではないだろうけど、かなりの増幅度だ。
その分、アンプの動作は神経質な感じで基板に手を近づけたり、接続コードを移動させたりしただけで
波形が微妙に変化してしまう。
実際に使用できるようにするにはまだまだ試行錯誤を繰り返さなくてはならないだろう。

でもまぁ、これで少しは進歩があったということこかな・・・





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μPC1676Gを使った広帯域アンプ工作  - 増幅度チェック ー 

2017-01-23 11:13:18 | 電子工作
2017/01/23(月曜日) 晴れ


何でこんなことに夢中になっているんだろう・・・考えてみればバカみたいだなっ(他人事のように)。

昨年の8月頃、「超再生受信機」を作ってみたいな、という思いが浮かび、
ジャンクボックスをひっかき回して古い部品を探して回路を組み上げた。
何とか航空無線らしき電波を受信することができたが、感度が低くて強力な信号しか受信できない。
そこで高周波増幅回路の工作に取り掛かったがこれがまた難しい。
異常発振ばかり起きて増幅どころではない。
ある日、秋葉原の部品屋で「何でもアンプー1」というキットを見つけた。
説明書によるとDCから1.2GHzというとてつもない周波数範囲を増幅できる、とのことだ。
もう新しい部品は購入したくないが(古い部品を何とか減らそうと思っているのに・・)
思わず買ってしまった。
そして組み立て・・・ 小さな部品が数点だからすぐ出来上がってしまった。
胸を弾ませてテストしてみたが、全然作動しない。
工作友人曰く、「過大な入力を加えて壊してしまった」とのこと。
ふーん、そうかぁ、知らないうちに壊してしまったんだな・・・ まぁ、勉強になったからいいか・・
(何て諦めましたが大枚2000円の出費がちょっと惜しかったな?)
たまたま、雑誌に広帯域アンプの記事が掲載されていて「μPC1676G」という専用ICのことを知った。
相当昔に製造されたICでもう製造はされていないが、通販で入手できるらしい。
ネットで検索したらすぐ販売店が見つかったので購入してしまった。(また部品が増えた!)
それがこのICだ。
小さい! とても小さい・・・ 米粒よりも小さい。 ピンセットでやっと摘まめるぐらいだ。
何とか苦心してプリント基板に取り付けて回路を組み立てた。
おっかなびっくり通電した・・・データシートの規定の電流が流れて先ずはOK。
そして今日、信号を入力して動作をチェックした。


NWT-150スイーパーとPCオシロを接続してテスト。



アンプは2段増幅回路だが先ず1段増幅でテストしてみた。






200MHzでは入力0.8mV 出力は6mVだから増幅度は7.5倍かな?


150MHzでは6.5倍。



100MHzでは6.3倍



50MHzでは10.5倍の増幅度だ。




大体10倍近い増幅度が得られている。
雑誌の製作記事でもゲインは20dBが得られると書いてあるから10倍という増幅度は良いところだろう。

次にNWT-150(スイーパー)に接続して入力周波数を連続的に変化させて(スイープ)各周波数における増幅度を
表示させてみよう。
出力が20DBぐらいならスイーパーの0~+30dBの表示域に表示できるはずだ。
今日はその実験もしてみた。


パラメータの設定を+30dBにすると+表示領域が広がる。
スイーパーの入力と出力を直結して(ゲインは0dB(減衰も0dB))50KHz~300MHzをスイープ。
周波数が高くなるとレベルは低下していく。
150MHz付近で0dBラインを横切るように設定した。



スイーパーの出力をアンプで増幅して入力に戻す。 
低周波では減衰が大きい。 10~20MHz付近ではゲインが大きい。
上図のグラフとの差がゲインになるはず。



NWT-150でスイープしている様子を動画でご覧ください。





IC1段の増幅は何とかうまくいったようだ。
次は2段増幅にしてみよう。





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専用ICによる広帯域アンプ工作

2017-01-22 19:06:13 | 電子工作
2017/01/22(日曜日) 晴れ


パターンを張り付けたプリント基板をエッチング液に浸して不要な銅箔を除去した。

エッチング液を温めて反応を早める。 コンロは定置型ボイラーのバーナー部を使う。
以前は(お代官に気を使いながら)台所の流しでエッチングしていたが、今は作業台で遠慮なくできる。



パターンを張り付けた基板を液に沈める。

不要部分が除去荒れたことを確認して取り出す。
 



水洗い後張り付けたパターンを取り外して銅箔面に半田メッキをした。



チップコンデンサーの取り付け(半田付け)。 米粒より小さいので大変だ。



コンデンサーが正常に半田付けされたかテスターで容量を確認した。
コンデンサーの容量は1000pFだ。

秋葉原の電子部品屋でかった1000円のテスター。
周波数カウンターや400mAまで計れる電流計も付いている。 これはお買い得だった。
容量チェックはオープン状態でも0.11nF(110pF)を示している。


コンデンサーの端子にテスターを当てて計測してみると 1.25nF(1250pF) と表示された。
オープン時の110pFを差し引けばコンデンサーの容量は 1140pF だ。
定格は1000pFだからほぼそのとおりだ。
他のコンデンサーも同様だった。
こんな小さなコンデンサーなのに案外正確なので感心してしまった。



次はICの取り付けだ。
これはコンデンサーよりちょっとだけ大きいのでピンセットで摘まむことができて半田付は楽だった。



IC取付は一つだけにした。
先ずは1段目の増幅を確認してみることにした。


ICを一つだけにして入出力部を取り付けた。



回路を再点検してから電源を入れてみた。
テスターが示す回路電流は22mAになっている。

データーシートによると電源電圧5V時の無信号時の回路電流は最小12mA、標準17mA、最大22mAと
なっている。
最大電流と同じになっているが、ま、大丈夫だろう。
(インピーダンスとか何とかは全然無視だからね・・・・・・)




さぁ、次は増幅度のチェックだ。
だけど、その前に机の周りを整理しよう。
机の周りは工具やら配線材料やら資料やらでゴミ屋敷のようだ。
こんな状況でテストを続けるとまた前のようにICを壊すかもしれない。

「せいてはことをしそんじる」

昔の人は良いことを言うねぇ・・・・・


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広帯域アンプは専用のICを使うことにしました

2017-01-21 20:56:58 | 電子工作
2017/01/21(土曜日) 晴れ


何とか手持ち部品で150MHz付近を増幅するアンプを作ろうと頑張ったが
いい加減な部品と、もっといい加減なオイらの工作では4、5倍に増幅するのが
やっとだった。


何度やってもわずかしか増幅されない。 増幅度を上げようとすると異常な発振を起こす。







たまたま見た雑誌に専用のICを使った広帯域アンプの記事が出ていた。
回路は案外簡単だ。
ただ、この専用ICは相当古いものらしく大分前に製造終了になっているが、
通販のストアーでは扱っているところもあるとのことだった。
そこでインターネットにこのICの型番を入力して検索してみたところ何件かの
取扱店が表示されてきた。
値段もそれほど高くはないのでこれを使うことにして注文した。


雑誌に記載されていた回路図。
数MHz~1.2GHzを増幅できるとのことだ。
IC一段で20dB(10倍)のゲインがあるとのこと。 2段にすれば40dB(100倍)になる。



ICの端子は4つしかないからパターンを作るのは簡単だ。
でもICやコンデンサは米粒より小さいから工作はとても大変だ。


パータン図を見ながらマスキングテープを張り付けていく。


マスキングテープを張り付け終えたところ。 これをエッチング液に浸して露出部分を溶かしてしまう。



マスキングテープ張付けでもえらく苦労したが、次なる工程の半田付けはもっと難しいかも・・・
何しろICやコンデンサは米粒より小さいんだから・・・




今度はICを壊さないように慎重に工作しよう。
40dBもゲインがあるアンプなんて凄いなぁ・・・・・

コメント (2)
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