2016/09/18(日曜日) 雨
先日、押し入れの隅で眠っていたテストオッシレーター(真空管式)を引っ張り出して
動作させてみたが最高周波数バンドの12MC/S~36MC/Sが時々発振しなくなるとか
低周波バンドでは変調がかからないとか波形が歪んでいるとかいろいろ具合の悪いところ
があったので、それを修理してみようと思って発振回路の実習を始めた。
ところが発振回路はなかなか難しい。
回路を組んでいて発振しなくてもいいところではやたらと発振して、発振させたいと
思うところでは発振してくれない。
先日は高周波用のFETを購入した。
FETは入力抵抗(インピーダンス)が高くて真空管と同じように使えるということらしい。
さっそく発振回路を組んでテストしてみたが思ったようには発振してくれない。
むしろ、トランジスターの方が良いくらいだ。
発振回路も基本的には増幅回路なんだろう。
増幅回路の出力を入力に戻してそれを増幅してまた戻すで、ぐるぐる周りをさせているわけだ。
増幅回路がうまく働かなくては発振しないのだろう。
よーし、FETの増幅回路の実験をしてみよう。
まずは低周波の増幅回路から始めよう。
ブレッドボードこんな回路を組み立てた。 ドレインとソースには可変抵抗器を入れて調整できるようにした。
増幅を確認しながらドレイン電流とソース電圧(バイアス電圧)を計ってみる。
パソコンはマルチスクリーンなんだから大画面に波形を出してみた。(かえって見ずらいよ)
ソースに入れた可変抵抗器の抵抗値を大きくするとバイアスが深くかかり、
入力信号のマイナス側ではカットオフ状態になる。
抵抗値を小さくするとバイアスが浅くなりドレイン電流が大きく流れてドレイン電圧が低くなり過ぎて
出力はなくなる。 信号のマイナス側ではバイアスがちょっとだけ深くなるので出力が見られる。
ソース側可変抵抗器とドレイン側可変抵抗器を最適値にすれば約10倍の増幅をする。
この回路で最大の増幅度は約10倍だった。
電源電圧 6V(単三電池×4)
ソース側の抵抗値 13.2KΩ
ドレイン側の抵抗値 16.1KΩ
ドレイン電流 0.13mA
入力信号 296mV(pp)
出力信号 2.95V(pp)
増幅度 9.97倍
ドレイン抵抗(負荷抵抗)は大きくても小さくても増幅度は下がってしまう。
ソース抵抗(バイアス抵抗)と組み合わせた最適値がある。
その抵抗値はかなり大きな値だ。
発振回路でも同じようなことがいえるのだろうか?
それにしても増幅度が10倍はちょっと少ない気がする。
トランジスターなら50倍~70倍はいくからねぇ・・・
もうちょっと実験して確認してみよう。