2015/06/04(木曜日) 晴れ
この工作記事も5月2日の記事アップ後更新をサボってしまった。
あれこれ用事があって出かけることが多かったのが要因だが、工作の対象が絞れない
ことも要因の一つだ。
出かけた先では時間をもてあますこともあり、メモ帳に落書きをしてアイデアを描いて
みたりしたが何一つまとまらない。
ただ、前々からやってみたいこととして「スチームエンジンの回転方向の切替」という
テーマがあった。
市販のエンジンを参考にしてメカについてはおおよそ見当がついてはいるが、果たして
自分の工作レベルで実現できるかは甚だ疑問である。
そこで、ペーパークラフトで組立ててその動きなどを勉強してみた。
↓ 某有名メーカーの市販エンジン。 おぼろ気ながら回転方向切替装置の様子が伺える。
バルブ駆動用のエキセントリック2つをそれぞれ180度位相をずらして取り付け
どちらかのエキセントリックを選択してバルブと結合して駆動するようになっている。
所謂、スチーブンソン式逆転装置だ。
早速ペーパークラフトで組立ててみた。
部品サイズは実習生が手作り工作できる最小サイズで作ってみたが、かなり大型だ。
↓ エキセントリックは偏心輪直径16mm。 偏心アーム輪は外径24mmもある。
↓ 2つのエキセントリックを重ねるのもかなりの厚さ(4mm以上)が必用になる。
↓ 互いのエキセントリックに渡すビーム(梁)も長くなる。
いい加減な紙細工なのでエキセントリックはスムーズには回らない。
しかし、まぁ、この装置を自分のエンジンに取り付けるにあたって
気をつけなくてはならないことなどが少しはわかってきた。
その動作状況を動画でご覧ください。
ビーム(梁)の上下の動きが大きいので傾斜も強い。
このビームを介してバルブを駆動するのだから傾斜が強いのは問題だ。
しかし、これはバルブのストロークが10mmもあるから仕方が無い。
このストロークを短くするのには工作精度を上げなくてはならないので難しい。
ところでエンジンを逆回転させるのにこの装置を使う利点はなんだろう・・・
現在は供給蒸気を「蒸気切替バルブ」で切り替えてシリンダーへの給排気の
方向を変えてピストンの動きを反転させている。
この蒸気切替バルブにはポイラーからの高圧蒸気が加わっていて漏れも大きい。
これが無くなるのが最大の利点だ。
しかし、「逆転装置」を使うには次の問題も考えられる。
1. 高精度?の工作が必要と思われ難しそう。
2. エキセントリックが倍の数必要になる。
3. 余分なエキセントリックを回す分パワーが喰われる。
まぁ、何でも手作りの実習生にはなかなか難しい工作だ・・・・・・・