おいしゃんの愛する生徒たち

今回は以前、この仕事ば始めたばっかりの頃の
お話です。

おいしゃんな、自分の生徒さんには無料で
パソコンレスキューばしよります。

ある日、30代の奥さま生徒さんの「Ｉ子さん」

「せんせぇ！ＣＤが中に入ったまま出てきません」て
デスクトップのパソコン本体ば抱えてやって来た。

ねじはずしてふた開けて、取り出すこと約5分

こげなことは日常茶飯事

ほっとして帰ったとも束の間

電話がかかってきて・・
「音が出ません・・」

「はい今から行きます」

て言わなまた汗水たらしてパソコン抱えて持って来そうやったけん

お宅ぃ伺うと、玄関でおばあちゃんが正座して
お出迎え

「I子さ～んせんせえ来なさったよ～」

通されたとはお座敷・・
パソコンにはちゃんと布のカバーが掛けられとります。

一昔前のテレビのごたぁ

なんで人は高額の電化製品にはカバー掛けるとでしょう？

「I子」さんとその娘さん（小学校低学年）とおばぁちゃんが
正座して、横でどうなる事かと覗き込んでおります。

I子さん
「あんたがなんか知らんＣＤやら借りてきて聞きよったろ？」

娘
「そげなこと知らんもん普通の音楽のCDやもん・・」

婆
「これせんせぇの前で・・静かにせな・・」


調べてもおかしいとこは無かごたる・・・

オーデォデバイスやらも正常・・・

だんだんあせってきた・・・・・

こげな時は初心に帰るとが鉄則・・・

なんとスピーカーの線ば全然違うとこに繋いどうやん

修理に出したら恥かくとこやった・・

I子さんパソコン抱えてきて教室でＣＤ取り出して
かえってセットするとき間違えて線つないだだけやったとです。

娘
「なんややっぱりあたしのせいやないっちゃない」
「おかぁさんが悪いっちゃない」
「いっつもあたしのせいにするっちゃけん」

婆
「これこれ・・せんせぇお帰りバイ」


大概、レスキューに行った時は大したことないことが
多ござす。

別の生徒さん・・・
北九州の留置所の監視しよるていう生徒さん
いかめつい顔でちょっと強面やばってん人間味のあるひと

レスキュー訪問
「ソフトばインストールしたばってん入っとうかどうかみてやんなっせ」

「入っとうくさ・・」て思いながらも出動・・・

「パソコンどこぃあるとですか？」て言うほど
散らかった部屋・・・

「こげんありますったい・・・」

案件は簡単に終了・・・・

「終わったらせんせぇこっち来ない」

家の裏の倉庫の方さい案内されます。

途中「サンドバック」やらぶら下がって・・

さすが警察官・・てちょっとビビりながらついて行った

裏の倉庫の扉ば開けたら山積みの「スイカ」

「せんせぇ今日はご足労やった」

「好きなだけ持って行きない！」

※好きなだけていうても・・・・・・

結局車の助手席に大玉西瓜3個載せて帰ってきました。

ある時は「新米」ある時は「野菜」
ある時は「お魚」・・・・・・

「赤ひげせんせぇ」のごたる暮らししよりますったい。

バッテン時には
「せんせえ失礼やばってんなんもないけん・・」
て封筒ば渡してくれます。

現金収入ですたい・・
※やっぱこれが一番嬉しゅうございます

一度はパソコンレスキュー行って
「フレンチフルコース」頂いたこともことも・・

「主人が凝ってまして・・・」げなです。

やっぱ皆さん機械的なことば習いに来よるっちゃばってん

人と人とのふれあいて言うか・・
ヒューマンコミュニケーションばしたくて
違う環境に出向いてくるとですね

水泳教室に通うとしかり・・
ダンス教室に通うとしかり・・・
陶芸教室にかようとしかり・・・・

心温まる生徒に囲まれておいしゃんな
幸せな日々ば楽しませてもらいよります。

腹いっぱい食ってギャラもらう
「ギャル曽根」みたいなもん・・・

ギャル曽根ちゃんも「幸せ」
おいしゃんも「幸せ」

「仕事は楽しまんばいかん」

眼鏡の下からのぞきこんで「東国原知事」が言いよります。

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