山登り・里歩きの記

主に関西地方を中心とした山登り、史跡巡りの紹介。要は”おっさんの暇つぶしの記”でんナァ!。

紅葉の赤目四十八滝(三重県)巡り (その 4)

2015年03月01日 | 渓谷歩き

昨年(2014)の11月19日(水)、紅葉シーズンに訪れた時の記録です。

 笄滝(こうがいたき)、雨降滝(あめふりたき)  


「kogai 笄滝」の案内がある。”笄(こうがい)”って?。後で調べると、女性の日本髪に挿す細長い飾り具。時代劇で花魁などが頭につけている横に細長い棒のようなものなのでしょうね。

だからこの滝は、細長く落下・・・、どこにも見えない?。雨量が少なかったからでしょうか。エメラルドグリーンに澄み切った滝壺の水が印象的です。
滝壺の前で、笄とは縁のなさそうな派手な女の子二人がはしゃいでいました。


道の直ぐ脇に剥き出しの奇岩が見えてきた。奇岩の上から道に直接雨が降ってくるという「雨降滝」です。今日は滴が岩壁伝いに垂れる程度で、大雨の後でなくて良かった。
虹が見えることもあるそうですが、そうなら紅葉と共に絵になりますネ。残念ながら、今日は虹どころか雨粒も見られない。
冬場は「ツララ滝」に変貌するんでしょうか。












どこまでも癒しの空間が続きます。

おじさん、おばさん、皆高級そうな一眼レフ構えてる。俺はぺっしゃんこのカメラ。こうした絶景には、一眼レフでレンズ取替えながら撮らなきゃならんのかナ・・・(-_-;)。

桜、新緑、紅葉、雪景色と四季折々にさまざまな様相を見せてくれるんでしょうネ。

 骸骨滝(がいこつたき)、斜滝(ななめたき)  



「骸骨滝」という物騒な名前の滝です。落ち口に横たわっている岩が、骸骨に似ているところから名付けられたようです。「サンショウオ滝」でよいのではないでしょうか。

で、骸骨はどれだ?・・・、どれも骸骨のようで、ないようで。
俺も一眼買って、骸骨撮るぞ!・・・(^_-)-☆



川面に映る紅葉が美しい。まるで静止しているかのような川の水、しかし滝があるので流れているんでしょうね。水流も今日ぐらいが一番いいのかもしれない。

斜めに落ちるから「斜滝」。斜め・・・ナァ??。左側の滝筋を指すのでしょうか?。「双子滝」「親子滝」でよいのでないでしょうか。笄、骸骨、斜め・・・と風変わりな滝が続く。

 荷担滝(にないたき)  



赤目五瀑の4番目。美しさでは赤目渓谷随一の景観といわれている。入口から「2600m、片道70分」とパンフにある。脇目も振らずに歩いてでしょうか。
日本サンショウウオセンターにある説明版に
「高さ8mの滝が岩を挟んで左右に分かれて流れ落ちるさまが、人が荷を担っているようだと言うので、荷担滝の名が付きました。滝の前方の高所から見ると、すぐ上にも深さ10mほどの滝壺と、そこに落ちる滝があり、三滝二渕、まさに造化の妙、峡谷随一の景観と絶賛されています」とある。

中央にある大岩が荷物、というより背負ったリュックザックのようです。
荷担滝を上方から眺めれるのも良い。真ん中の岩で川水が二手に分かれるのがよく分る。岩の手前も深さ10mの滝壺になっているという。

 夫婦滝(めおとたき)、雛壇滝(ひなだんたき)、琵琶滝(びわたき)  


「夫婦滝」の案内がある。矢印の先を見ると、少し離れた渓流に滝が見える。二つに分かれた水流が滝壺の手前で一つに合流しています。
中睦まじいのか、絡みあっているのか、喧嘩してるのか・・・水量によっていろいろ変化するんでしょうネ。
そんなことはどうでもよいから、次へ行きます。



雛壇のように階段状になった滝。これは一枚岩だそうです。左右から紅葉が覆いかぶさると雰囲気でるんですがね。

赤目四十八滝では、滝よりは涼しげに澄みきった滝壺の美しさが印象的です。滝壺の深さにより水面の色合いがそれぞれ微妙に異なり、滝の激しさによって水紋もいろいろ変化している。滝よりは滝壺のほうが鑑賞できます。この季節、紅い落葉が鏡のように静止した滝壺に浮かび彩りを添えている。雪景色の滝壺はどんなんでしょうネ。
「赤目五瀑」の最後の滝「琵琶滝」。高さ15m、滝壺の深さ10m、楽器の琵琶に似ていることから名付けられた。これぐらいの落差があれば滝と感じられます。
四十八とまではいかないが、ここまで二十位の滝と名付けられたものがあった。「日本の滝百選」から数十メートルの大きな滝を想像するが、そんなに大きな滝も、迫力のある滝もありません。それを期待するとがっかりします。
火山活動と風化浸食によって造りだされた渓谷の岩間を清流が流れ、所々で岩場から落下する。そうした景観を交えながら、約四キロ続くハイキングコースです。それだけで十分楽しめ、飽きることはありません。
「2870m、片道80分」、後もう少しです。

 巌窟滝(がんくつたき、岩窟滝)  


ゴールは近い。最後の難所で、道は細く起伏は増してくる。危険な箇所には頑丈な鉄柵が設けられているので危険は感じられない。この辺りまでは、さすがにおじいちゃん・おばあちゃんや子供はやって来ない。もう少しハラハラドキドキ、岩にしがみついて登るとか、ロープ伝いに崖っぷちを渡るとか、スリルがあっても面白いように思うが・・・。

ようやく見えてきました。巌窟滝前の休憩所です。滝よりは、やっとたどり着いたか、という安堵感で一服したくなる。パンフでは「3290m、片道90分」となっている。現在13時20分、出発地点の日本サンショウウオセンターから3時間かかったことになる。景観を堪能し、カメラを撮りながら散策するとこれ位はかかるでしょう。”90分”というのは、どのような散策の仕方によるものでしょうか?。

落差7m、滝壺の深さ3m。滝の中ほどに岩窟があるらしく、そこから「岩窟滝」とも表記される。写真でアップで見れば、水量も多くかなり豪快な滝のように見える。しかし上から見下ろすだけで、滝壺の近くまで降り、間近で見上げることができません。
オオトリをつとめる滝でありながら、赤目五瀑の中に入っていない。赤目四十八滝の中では高さのあるほうですが、やや地味な印象を受けるためでしょうか。

巌窟滝からさらに先へ行けます。滝を見下ろしながら少し登ってみました。池があります。あるサイトには「
溜池」と紹介されていた。よく見ると溜池風です。これは赤目四十八滝用に人工的に造られた池なのでしょうか?。水の流れていない赤目四十八滝なんて、誰も訪ねてこないですからネ。位置的にも川の水量を調整するのに丁度良い場所です。最近雨量が少ないせいか、かなり減っていますね。干上がったら・・・観光協会さん、どうするんですか?。

池の横の林道をさらに奥へ進むと、赤目出合茶屋から香落峡(こおちだに)の落合バス停まで抜けることができる。下の休憩所にあった注意書きは、それに関したものでした。

出合へは800mで、県道が通りお茶屋もある。しかし交通手段がない。さらに奥へ進み落合バス停まで歩けばよいが、この場所からさらに4.2キロある。引き返せば日本サンショウウオセンターまで3.4キロ。思案のしどころです。来た道を引き返すことにしました。
香落峡の渓谷も紅葉と奇岩の絶景の景勝地。一日で両方欲張るのは無理ですネ。日を改めて訪れることにします。
(注:赤目出合茶屋には季節運行のバスがある、という情報もあるが・・・どうなっているんでしょうか?)

13時40分:巌窟滝を後にする。15時:赤目滝バス停にたどり着く。15時15分発のバスで近鉄・赤目口駅へ。15時30分発急行で大阪・上本町駅へ。

        紅葉の赤目四十八滝(三重県)巡り ~~ ~~


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