山登り・里歩きの記

主に関西地方を中心とした山登り、史跡巡りの紹介。要は”おっさんの暇つぶしの記”でんナァ!。

紅葉の赤目四十八滝(三重県)巡り (その 3)

2015年02月11日 | 渓谷歩き

昨年(2014)の11月19日(水)、紅葉シーズンに訪れた時の記録です。

 布曳滝(ぬのびきたき)と竜ヶ壺(りゅうがつぼ)  


三つ目の赤目五瀑:布曳滝(ぬのびきたき)。高さ30mから流れ落ち、一条の白布を垂らしたような滝は、深さ30mの滝壺をつくっている。赤目四十八滝では一番の高さ。

サンショウウオセンターで入山料を払うと切符をくれます。その裏面が「赤目伝説 布曳滝編」となっている。要約すると。
昔、この地の豪族の娘「紅姫」が紅葉狩りに来ました。紅葉の美しさに見とれ歌い踊っていると、いつの間にか断崖絶壁の上に立っていた。すると「紅葉の枝で百尺の布を織り、垂らすと帰れます」という神のお告げと共に機織り機が現れた。姫は紅葉の枝を集め、一心に布を織り、それを垂らして絶壁を降りたという。姫が振り返ると、垂らした布が一条の滝となっていた。姫は働くことの尊さを教えられたという。
大変よくできたお話です。

布曳滝の横から階段を登っていく。渓谷の道はよく整備され、昇り降りは手すり付きの階段になっているので安全です。一本道なので迷うこともない。

昔、美しい姫が紅葉に見とれ上ってしまったという布曳滝の上です。年若い姫はともかく、おじいちゃん、おばあちゃんはもう無理です。


かなり登ってきました。
一番高い布曳滝をさらに上から見下ろせます。
落下口のすぐ横に竜ヶ壷が見える。竜ヶ壷で水を貯え、布曳滝で細い布となっていっきに落下している。敷き詰められた紅い落ち葉がゴツゴツした岩肌を隠し、なかなか絵になります。






竜ヶ壺の半円状の穴は、水流で岩盤が深くえぐりとられたのでしょうか?。岩壺の横には落流の激しそうな滝があるので、パンフレットによっては「竜ヶ滝」と紹介しているものもあります。
滝壺の水深が深いので、竜が棲むという伝説が残っているという。滝壺に岩壺、いかにも竜が住みそうな雰囲気が漂っています。

 縋藤滝(すがりふじたき)と陰陽滝(いんようたき)  


何箇所かにこうした緊急連絡用の電話ボックスが設置されています。使用法は箱の中に転載されているそうだ。
緊急時は「お近くの茶店まで・・・」とあるが、千手滝傍の茶屋以外に茶店などありません。携帯電話も通じないという(私は持っていませんが)。
体調不良、怪我、熊やイノシシ、落雷、落石、崩落、増水・・・考えたらきりがない。人出の多いいシーズンに来て、いざという時は周辺の人に頼むしか無いようです。そう考えると”白雪の赤目四十八滝”というのは、チト怖いですネ。それとも、忍者修行を積んで来るとか・・・。

かなり急な階段を登ったり、降りたり。安全用のテスリにすがりながら、ヨッコラショと引っ張り上げてもらいます。
「落石注意」の表示が。左下の景観を楽しんでいるのに、右上を注意している人などいるんでしょうか?。音だけが頼り。寒いからといって、耳当てなどしないほうが。




・・・・

「縋藤滝」の案内がある。今日は水量が少ないので滝には見えません。この谷間を水がチョロチョロと流れ落ちてくるんでしょうネ。滝のようになるほど雨量が多い時は、滝川そのものの増水が心配に。
かってこの辺りは険しい場所で、藤の蔦に縋るようにして通ったことから名付けられたようです。



縋藤滝から直ぐの所にあるのが「陰陽滝(いんようたき)」。流れ落ちる滝が”陽”で、広い滝壺が”陰”だそうです。
そういうものかナァ・・・??、こじつけのようですが。

のんびり歩いていると癒されます。京都の創作された庭園美よりはるかに心が和らぐ。長年にわたって自然の創造により造り上げられてきた渓谷美です。紅一色というわけではなく、緑、黄色、紅色とグラデーションが楽しめるのがいいですネ。。陽当り具合によって紅葉度が異なるようです。
ここ赤目四十八滝は「日本の滝百選(1990年)」だけでなく、「森林浴の森100選(1986年選定)」・「遊歩百選(2002年)」・「美しい日本の歩きたくなるみち500選(2004年)」・「平成の名水百選(2008年)」に選ばれている。

 百畳岩(ひゃくじょういわ)・姉妹滝(しまいだき)・柿窪滝(かきくぼだき)  



やっと見えてきました。「百畳岩」といわれる休憩所です。パンフには「1830m、片道50分」とある。全コースのほぼ中間地点でしょうか。現在12時20分、出発地点の日本サンショウウオセンターから2時間経過したことになる。簡単な屋根付のベンチが置けれ、トイレがあります。「百畳茶屋」という出店もあるんですが、あいにくこの日は閉まっていた。平日だからでしょうか。

一つの巨岩なのか、幾つかの岩の集まったものなのかよく分りませんが、表面が削られ広い平地になっている。これも自然の成せる業なのでしょうか、それとも人為で・・・。途中に出合った「八畳岩」はどれだと探したが、ここは、さすが「百畳岩」だ!と感嘆させられます。ここの紅葉も綺麗で、川のせせらぎを聴きながら寛ぐのにちょうど良い場所です。

姉妹滝が見えてきた。二つの滝が仲良く並んでいるので「姉妹滝」と呼ばれている。右のスリムなほうがお姉さんで、左の小太りなのが妹だそうです。

今日は清らかな水の流れで、仲良しの姉妹のようです。でも豪雨の後などうなるんでしょうか?。太ったオバサンになってしまうとか。水量によって川、滝、渓谷の様相が変貌してしまうんでしょうネ。今日ぐらいが丁度良いのかも。
姉妹滝から進んでゆくと、階段脇に柿窪滝が見えてきた。
落差は5mほどの小さい滝ですが、赤目四十八滝の中では格好いい滝の一つ。頑丈そうな岩を削り、その間を流れ落ちるのがよい。
滝壺の形が柿に似ていることから「柿窪滝」とよばれるそうです。滝の上からみると、確かに柿に似てないこともない。滝壺の深さは10mあるらしい。豪雨の後は西瓜?南京に成るんでしょうか?

詳しくはホームページ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする