こぐま経済研究所ブログ

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通貨選択型投信の仕組み

2010-01-23 07:52:02 | 日記
昨年、金融危機後、「通貨選択型」と呼ばれる投資信託が数多く設定されました。この投信は、世界各国の株や債券に投資するものがほとんどですが、さらに、6種類くらいの通貨の中から、通貨コースをセレクトすることができます。

この投資信託の収益源としては、①選択した通貨と対円の為替差益、②投資対象資産の値上がり益、③為替ヘッジプレミアムの3つになります。

①と②は分かりやすいのですが、③についてはもう少し説明しないとわからないですよね。この投資信託は、選択した通貨(新興国など金利の高い国が多い)で、投資対象資産の通貨(米ドルなど金利の低い国)を為替ヘッジします。その際に、両国の短期金利の差が発生します。為替予約をする場合には、この差額分を上乗せしたレートで取引するのです。

ヘッジをかけることにより、為替差益は限定されますが、その分、短期金利で資金運用した際の利益は保障してもらいます。

これら3つの収益源を元にして、「通貨選択型」投信は昨年ヒット。各社がこぞって、新商品を設定しました。ちなみに、「通貨選択型」野村新米国ハイイールド債券投信は、毎月の分配金が150円ですが、「バランス型」グローバルソブリンは35円と100円以上の差が付いています。少しでも運用益を上げようと、多くの投資家が通貨選択型へ、シフトしたようです。

でも、商品内容をちゃんと理解して購入したかどうかはわかりません。