こぐま経済研究所ブログ

やさしく金融情報をお伝えします

資産運用の支援システム

2010-01-07 15:46:57 | 日記
投資信託などの金融商品を購入する際に、投資商品の選択判断を行うために、支援システムを利用することがあります。銀行などの金融機関でも用意しているところがあります。ある程度の個人情報を登録すると、最適なポートフォリオを提案してくれるシステムです。最近はWEB上にも、無料の簡単なツールをよく見かけます。

アンケートフォームから、自分の年齢や将来のイベント(結婚、子供の成長、定年)などを登録していくと、何歳までにいくら必要かといった内容で、ライフシミュレーションされ、その時点で必要な貯蓄を実現するための商品選択が行われる仕組みです。

これらのシステムは、質問事項と回答が、複数パターン予め用意されているものが多いのですが、これらのパターンで本当に自分に適したものがみつかるのかどうかとても不安です。1億人以上の人の人生が数十のパターンに収まるとは思えません。

また、これらのツールは、投資資産別のインデックスの過去データから、将来を予測して算出されます。ですので、当然採用されるインデックスが変われば、その結果も変わります。

さらには、シミュレーションの結果から、適切な商品を選択する場合、金融機関で販売されている商品の中から選択することが多く、必ずしも適切な商品が見つかるかどうか疑問です。

支援システムは、個人では判断できない資産運用に関して、適切な情報を提供してくれる点では大変ありがたいものですが、支援システムと言えども、最後は自分の判断で商品選択をしなければなりません。自分では判断が難しいから利用するとの意見もありますが、これらのツールはあくまで1つの判断材料として割り切って考えることが必要です。

例えば、期待リターン30%を実現するために、「外国株式」へ100%投資するポートフォリオが提案された場合、あなたはそのままその提案を受け入れて投資を行いますか?

自分のリスク許容度に応じて資産配分を検討することが重要と思います。