こぐま経済研究所ブログ

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預金準備率 中国1.5%上げ~1年7か月ぶり 緩和策を修正

2010-01-13 11:24:49 | 日記
中国人民銀行(中央銀行)は12日、市中銀行から吸い上げる資金量の比率を示す預金準備率を0.5%引き上げると発表した。18日から実施する。引き上げは2008年6月以来、1年7か月ぶり。カネ余りの深刻化で資産バブルやインフレの懸念が台頭しており、市中に出回る過剰な資金の吸収を強化する姿勢を鮮明にする。

引き上げ後の預金準備率は大手金融機関で15%。預金金利と貸出金利は現行のまま据え置いた。中国共産党・政府は10年も「適度に緩和的な金融政策」を続けると表明しており、人民銀は今後も銀行に、中小企業などへの融資拡大は促すとみられる。ただ、銀行融資は年明けから増加ペースが速まっており、準備率引き上げで過剰流動性の吸収を強化すると判断した模様だ。

13日 日経 朝刊

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特定分野の産業には、金融緩和策を取りつつ、不動産等のバブル懸念を抑えていく必要がある今の中国。今回の準備率を引き上げは、金融引き締め策。銀行は手元預金を厚くすることによって、融資に回る金額を抑えることになります。余剰資金が不動産に向かい、不動産価格の異常な高騰や、一部産業の過剰設備投資など、バブルの懸念があることは事実。金融引き締め策が株価にどのように影響するか、中国の株価の動きに注目です。

80年代後半の日本のバブルも銀行の総量規制から、その崩壊、株価の下落へと向かいました。