2011年最後の取引となった30日の東京株式市場で、日経平均株価は前日比56円46銭高の8455円35銭で終了した。年末としては1982年以来29年ぶりの安値となる。円相場の年間平均は1ドル=79円70銭前後と初めて80円を突破。30日にはユーロが対円で急落し、一時1ユーロ=100円を割った。欧州危機が深刻化するなか、投資家は円などの安全資産に資金を移すリスクオフと呼ばれる動きを強めており、円高・株安基調が続くとの見方も多い。
日経 31日朝刊
-----------------------------
今年の大納会の取引で、日経平均株価は29年ぶりの安値を付けました。金融危機で急落した2008年の年末でさえ、8859円56銭でしたので、今年の年末はさらに落ち込んだ年になったわけです。日本にとってみれば、今年は年初から回復基調だったことろへ東日本大震災、原発事故が発生し、一旦、急落。その後の復興推進で国内景気に明るさが見えてきたところに、欧米の金融不安が発生。円高の進行と世界的な株価低迷に悩まされ続けました。秋口には、タイの洪水も発生。またもやサプライチェーンの崩壊に悩まされました。
米国では、夏場にかけて、政府と議会との間で債務上限問題が解決せずに、米国債のデフォルト懸念が台頭。期限直前で上限引き上げが承認されましたが、S&Pが米国債の格付けをトリプルAから引き下げ。
8月下旬からは、ギリシャ財政問題が欧州全体に伝播し、ギリシャ国債を多く抱える銀行の含み損が顕在化。ギリシャの他、南欧諸国及びイタリアでも財政破綻の可能性が指摘され、イタリア国債は利回り7%超、ベルルスコーニ首相は退陣に追い込まれました。
その他、新興国でも景気減速の兆候が現れ、ブラジルでは8月末に利下げを決定。中国でも預金準備率の引き下げに舵を切りました。インフレ抑制よりも成長優先です。ブラジル株、債券、通貨レアルへ投資するファンドからは資金が流出。国内設定の投資信託の純流入額は9月以降、マイナス(純流出)状態です。
このような状況から、来年、投資家資金はどこへ向かうのか。新聞では安全資産シフトが続くと書かれていますが、今が割安となったリスク資産の買い時であることも事実。市場が悲観的になっているときには、あえて楽観的に銘柄を買い進めるのも来年の課題ではないかと思っています。
来年もよろしくお願いいたします。
みなさま良いお年をお迎え下さい。
こぐま経済研究所
日経 31日朝刊
-----------------------------
今年の大納会の取引で、日経平均株価は29年ぶりの安値を付けました。金融危機で急落した2008年の年末でさえ、8859円56銭でしたので、今年の年末はさらに落ち込んだ年になったわけです。日本にとってみれば、今年は年初から回復基調だったことろへ東日本大震災、原発事故が発生し、一旦、急落。その後の復興推進で国内景気に明るさが見えてきたところに、欧米の金融不安が発生。円高の進行と世界的な株価低迷に悩まされ続けました。秋口には、タイの洪水も発生。またもやサプライチェーンの崩壊に悩まされました。
米国では、夏場にかけて、政府と議会との間で債務上限問題が解決せずに、米国債のデフォルト懸念が台頭。期限直前で上限引き上げが承認されましたが、S&Pが米国債の格付けをトリプルAから引き下げ。
8月下旬からは、ギリシャ財政問題が欧州全体に伝播し、ギリシャ国債を多く抱える銀行の含み損が顕在化。ギリシャの他、南欧諸国及びイタリアでも財政破綻の可能性が指摘され、イタリア国債は利回り7%超、ベルルスコーニ首相は退陣に追い込まれました。
その他、新興国でも景気減速の兆候が現れ、ブラジルでは8月末に利下げを決定。中国でも預金準備率の引き下げに舵を切りました。インフレ抑制よりも成長優先です。ブラジル株、債券、通貨レアルへ投資するファンドからは資金が流出。国内設定の投資信託の純流入額は9月以降、マイナス(純流出)状態です。
このような状況から、来年、投資家資金はどこへ向かうのか。新聞では安全資産シフトが続くと書かれていますが、今が割安となったリスク資産の買い時であることも事実。市場が悲観的になっているときには、あえて楽観的に銘柄を買い進めるのも来年の課題ではないかと思っています。
来年もよろしくお願いいたします。
みなさま良いお年をお迎え下さい。
こぐま経済研究所