名古屋の最高気温は23度で、一足早く初夏の陽気となった。
堀川河畔の柳も芽吹き、花壇の草花も咲き乱れてミツバチが飛んでいた。
街を行く人たちもコートを脱ぎ、日蔭を選んで歩いている。
わが家から道路を隔てた所に建設中のビルが、覆いを外して外観が見えるようになった。
「ジョイフル名駅」の看板が取り付けられた14階建てのビルは、この6月に老人福祉施設としてオープンする。
特別養護老人ホームと介護老人保健施設、デイケアセンター、サービス付き高齢者向け住宅などが併設される都市型施設である。
名古屋駅から徒歩圏内のこの辺りは、オフィスビルやホテル、商業施設、マンションなどの建築は目立つが、総合的な老人福祉施設はあまりない。
マンションの売り出しのように見学会や、宣伝チラシ、募集看板などが無い所を見ると、待機している人たちで既に満室になっているのかもしれない。
名古屋も学校やクリニックやマンションなど、都心回帰の動きが見られるようになった。
高齢者向けの施設も、自然が豊かで静かな郊外より、便利で賑やかな都心に関心が集まるようだ。