高校公民Blog

高校の公民科(現代社会・政治経済・倫理)教育に関連したBlogです

選択の祭り 3 リピーター率

2007-11-10 23:47:35 | 単位制システム革命

履修修得率をあげろ

 
単位制高校静岡中央高校では、2005年度からセメスター制を導入しています。これは、半期認定という制度なのですが、たとえば、週2時間の授業が義務づけられる2単位の科目を半年で終了してしまうという制度です。
 くわえて、本校では、授業時間割に担当者の氏名をいれています。全部が全部可能ではないにしても、担当者を選択することも可能なわけです。
 そのなかから私が注目しているのが、リピーターの存在です。去年受けた、満足度が高かった。だから今年も講座を登録する、という形式です。これは、学年制の学校では到底できないシステムではないでしょうか?
 本校は最低限の目標として、履修し、単位修得する生徒を増やすこと、そして、最終的には卒業生の数を増やすこと、これは、はずせません。そのときに、このリピーター率がどういう意味を持つのか、データを取りたいと思いました。

木村の「倫理」「政治経済」のリピーター率と修得率の相関関係

 
一般に「現代社会」はリピーターがきわめて少ないのが現状です。つまり、新入生が殆どを占めると言うことです。それに対して、「倫理」は、「現代社会」で木村の授業をとって、また、木村の授業をとるという意味でのリピーターの数は少なくありません。

【2005年度】
・倫   理    リピーター率 36%(13/36)  修得率 75%(27/36)
・政治経済    リピーター率 50%(37/74)   修得率 83%(58/74)

【2006年度】
・前   期    リピーター率 29%(20/69)  修得率 67%(46/69)
・後   期    リピーター率 48%(28/58)  修得率 76%(44/58)

本校での修得率の平均は65%程度です。それを考えると、やはり、当然ですが、リピーター率が上がれば、履修修得率も増える傾向にあります。
そうなのです。もう一度とりたい、と思える授業があふれ返ってご覧なさい。履修修得が促進するという図が描けるのです。これが単位制高校の構図です。

選択してよかった

という満足度が外にこういう形で刻み出されるのです。ここを重視しなければいけません。私たちはしたがって、懸命に生徒の履修選択の動向を分析する必要があるのです。一体、生徒はどのような授業を選択し、リピーターしているのか?翻って、では、その発展として、あるいは、仕掛けとしてさらにどのような講座に力を入れるべきなのか?
過去性が未来を刻み出すのです。本当はここに、ここの分析にこそ経営者の力能が発揮されるはずなのです。そして、人事に反映させていくのです。FA制度を重ねてみようではないですか。

「さあ、中央高校で授業をしてみたい人は、講座紹介と君が前任校でなした生徒の履修修得率と満足度をデータとして、添えなさい。そして、本校の生徒へのメッセージをつけなさい」

すると、こういうセクションが学校には必要になります。学校の電通です(笑)。学校の糸井重里です(笑)。こういう姿こそが、選択の祭りとはいえないでしょうか。ここに消費社会の学校のあるべき姿があるのです。生徒の欲望がたわむれればたわむれるほど、多様性が刻み出せます。

それにしても、県教育委員会の事務局が邪魔だなあ(笑)。彼らがガン(笑)。今回もとんちんかんな人事を行い、倫理社会専門を世界史担当として赴任させました。そうです。消費者のことなど考えていません。


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