天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

御所実の黒いモール

2017-01-06 05:58:35 | スポーツ

御所実の強力モール


正月テレビ観戦した球技の中できのうの高校ラグビー準決勝、東福岡VS御所実にもっとも興奮した。
御所実のターンオーバーとモールラッシュは光った。
御所実はユニフォームが黒いのでモールの凄みを演出し魔物のようにうねった。モールによるトライ三つは圧巻であった。こんなに個性あるチームはほかにない。
完璧なモールはどうしようもない。モール崩しに行かなかった東福岡のフェアプレーはすばらしいが止めることはできなかった。もしかして西の横綱が敗けるのではとこのときは思った。しかしこのフェアプレー精神が土壇場の防御で生きたと思われる。

御所実の前半の防御力は鉄壁といってよくタレントのそろった東福岡の展開ラグビーの芽を着実に潰した。密集でしばしば東福岡のボールを強奪した。
それゆえ東福岡は5-19の劣勢で敵陣で得た反則をPG3点狙いに行った。このとき消極的と感じたがこれが逆転につながったよい選択となった。
東福岡の選手たちは後半風上に立ったとき自分たちは動きやすくなる、相手防御に穴があくことを想定したのだろう。
前半終って8―19と御所実がリードした。
後半、密集でボールを強奪した御所実が快走してワントライを加えたとき勝負あったかと思ったがここから東福岡は強かった。
優秀なキッカーCTB森の負傷退場で入った1年生吉村のコンバージョンキックは角度があったが決めた。これが殊勲賞。東福岡はタレントぞろいである。

東福岡が25点取ったあとの防御はすばらしかった。
自陣に攻め込まれて反則を犯せばPKが与えられる。すると25―24が25―27とまたひっくり返されてノーサイドとなる土壇場の局面で落ち着いていた。防御がきれいで力強かった。反則は絶対犯さないという強い意思が見えた。
守って守ってボールをもぎ取って外へ蹴り出した……ノーサイド。

御所実は後半攻められてタッチキックに逃げた。それが消極的であった。しかし前半の消耗を考えるとぎりぎりの選択であったか。あれでボールを東福岡に渡したことで決定的なトライを取られた。
やむを得ぬ戦法であっただろうがあのタッチキックを「しめた」と東福岡の選手たちは思ったことだろう。
最初から最後まで心臓が躍り続けた熱戦であった。
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