天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

駆けまはる着ぶくれし子がちよこまかと

2023-02-03 07:03:42 | 身辺雑記


保育園が終ったあと母親の自転車で孫二人がうちに寄る。結が3歳9ヶ月、優希が1歳6ヶ月。しばらく家の中をおもちゃだらけにする。優希は何をするということもなくただ動いたり触ったり泣いたり。とにかくエネルギーを発散させる。
小生は結を主にみてきて優希のことはよくわからない。懐いていない。よって、
抱けば子のするりと抜けて嚏せり
という次第である。自我がもう出てイヤイヤを連発する。母に対しても。それでも背中に乗ることは上手。
わが背に馬乗りの子や春隣




結はすぐ二階へ上がる。パソコンで飯田線前面展望という動画を見たがる。犬のおまわりさん等の歌を聴かなくなった。線路を電車が走っていく映像さえ見ていれば機嫌がいい。ほかのことをさせようとしてもだめ。その際、必ず目覚まし時計をパソコンの横に置く。まじないのように。パソコンを見ながら「ここはどこ」を連発すするのでいちいち答える。そのために駅やトンネルの名前を表示する動画でないとだめ。飯田線前面展望は複数のバージョンがあるが名前をきちんと入れた編集をしたのはひとつしか知らない。だからそればかり見ている。
結もときどき飽きて炬燵に潜る。ごそごしている。「結くんなにしてる」と小生に訊く。みればコードを舐めている。
おまえは鼠か炬燵に潜りコード舐め
炬燵といっても布団もない骨組のみ。電気は入っていない。暖はカーペットでとっているので感電はしない。
終らせたいときは早送りして終点豊橋を早く呼び寄せる。

結の質問に答えることで発声している。そうでないと喋らない生活となる。貴重な時かもしれない。


「電車のドアが締ります」という所作

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鷹2月号拾い読み

2023-02-02 07:22:35 | 俳句
  


鷹2月号からちょっとおもしろい風味の句を鑑賞する。

冬帝の下に下にと来りけり 加藤静夫
「下に下に」は大名の行列の先頭が庶民に土下座を促す掛声でにて時代劇でおなじみ。それを冬帝に使った。富士の白くなる様子を思うと冬帝で納得する。

雲腸(くもわた)を冥加冥加と嚥み込みぬ 山地春眠子
冥加は神仏の加護という意味だが「みょうがみょうが」の音感が雲腸によく合う。意味より音感を重視した手際が光る。

枯菊を焚きて余生の或る日かな 今野福子
「余生」には人生の最後を虚しくする響きがあって嫌な言葉。しかしここに「或る日」が来るとぐっとその日が濃くなる。この手を少し年をとってやろうと思っていて先を越された思い。

交番に子連れの箱師からつ風 内海紀章
これは事柄のおもしろさ。箱師は電車などの乗り物を職場とするすりである。「子連れの箱師」から「子連れ狼」を思ってしまった。子の役目は何だろう。

サルトルも猫背なりけり冬木の芽 三浦啓作
そうだったんだ。言われてサルトルをあらためて思う。猫背でもボーヴォワールのような女傑が伴侶であった。

アラララと始まる嗽秋うらら 安藤辰彦
上五の擬音が奇抜。何かに驚いたかのような響きが意表をつく。

瓜坊の越境木もて木を叩く 山田東龍子
瓜坊は猪の子。「木もて木を叩く」しか方法はないのか。それをやっているときもう瓜坊はいないのではないか。そんなところがおもしろい。

藁塚の腰の抜けをる日和かな 沖 あき
藁塚は時間がたつと下ってきて地にくっついたりする。それを「腰の抜けをる」ととらえた。うまい擬人化。

鬼平の江戸に長居の夜長かな 徳原伸吉
作者が鬼平犯科帖を見ている夜長ということだろう。「江戸に長居の」なる中七が妙味。テレビを見ていると言わずに書いたのがいい。テレビでなく読書かもしれない。

夫婦ともぽつぽしてゐる柚子湯かな 竹岡佐緒理
若い夫婦だと思う。湯浴みのあともさらにぽつぽすることがありそうな雰囲気。

台秤オリーブの実に振り切れる 濱 和子
2㎏が上限の秤と思う。針が勢いよく回って通り越してしまった様子が見える。

自治会長決める集会風邪心地 田中みづき
具合悪くても出席しないと自分にお鉢が回って来そうでやむなく来たといい印象。季語が効いている。

大根を抜くに跨ぎし畝の幅 宮本秀政
畝の幅が相当あって股関節を気にしている感じ。大根引きの句として出色。巧まざる諧謔。

枇杷の花私のどこかよぢれをり 安方墨子
季語が効いているかやや疑問だが中七下五は笑った。彼と毎月句座をともにしているが誰も書かない文言に目をみはる。彼の句で忘れられない1句に「パスカルもアルキメデスも流れ星 墨子」がある。句会で小生一人採り鷹で主宰が採って驚いた。

食つちや寝の食つちやもできぬ柿日和 加儀真理子
1年7ヶ月のガンとの闘病で残念ながら12月29日に亡くなった。「食つちや寝」は怠惰な生活を言う俗な表現。それをもっとも苦しい食事が喉を通らないときに使って見せた。最期までユーモアがあったことを心から称える。

暖房の会議室出る序列かな 加藤又三郎
むかしの会社つとめを思ったがここまではなかった。どういう会社かと訝しんだ。

夜の墓に布団きせたき不孝の子 上月くるを
こんなことを考えて言葉にする人がいることに驚いた。「不孝の子」は作者の「ことであろうがその内容は如何。

堅物の父と正座の日向ぼこ 牧野紫陽花
よく付き合いますね。一緒にいて何を話しますか。大変ですね。

押入れに押し返さるる寒さかな 福西亮馬
どういうことかしばし考えた。中に布団がたくさん詰まっているのか。それが戸を開けると滑り落ちてくるのか。たぶんそうだろう。

撮影地:多摩湖
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プロレスの湯気があたたかい

2023-02-01 08:22:23 | スポーツ

ジャンボ鶴田はいまや故人(享年46)、ミル・マスカラスは80歳か


きのう日テレジータスで「77年プロレス大賞年間最高試合」と謳って、ジャンボ鶴田VSミル・マスカラスを再放送していた。小生が26歳のときで鶴田も26歳、ミル・マスカラスが35歳である。
会場がどこかわからないがえらく観客が入って熱狂している。このころ地上波でプロレス中継があった(日本テレビとテレビ朝日)時代である。
なつかしく見始めたがしだいに退屈になった。なにせグランドの足取り手取りの攻防ばかりなのだ。柔道でいう寝技の攻防である。アマレスも寝技ばかりといっていいが柔道、アマレスには1本とフォールがとられるかの緊張があるがプロレスにそれはなく、こればかり続くとプロレスは飽きてくる。
プロレスの主体は立ち技である。立って殴ったり蹴ったりを派手に見せるべきなのだ。ミル・マスカラスなメキシコ流の飛びわざが得意であり、鶴田も飛びわざが得意のはずだがグランドばかりやっている。二人はそれで汗をかいて湯気を立てている。それを見てあたたかくなったが物足りなかった。
このころと今のプロレスは違うと感じた。いまこんなに寝技ばかりやっていたら客を呼べないのではないか。寝技を今もやるがこんなに長時間やらない。立ち技でないと遠くの人が見てわからない。飛んだり跳ねたりしないとプロレスはおもしろくない。
あのころ見なかった技でいまよく見るのが「パワーボム」。相手を頭上に持ち上げてから数秒溜めを作ってから落とす。後頭部をマットに叩きつけるわざで、怖い。死ぬのではないかと思うがレスラーは死なない。あのころ見たわざでいまあまり見ないのがドロップキック(跳び蹴り)。ドロップキック3連発は華があったが近頃とんと見ない。これは復活させてほしい。できる人はいっぱいいる。
殴る蹴るの乱暴なことをするプロレスだが時代の変遷で内容も変っていく。詳しく説明できないのだが変っていく。一番違うのは見る観客かもしれない。熱狂のしかたが違うのである。出血を見てショックで死んだお婆さんがいたというのは力道山時代だが1977年の観客も見方が熱い。ゆえに地上波がプロレスを放映できた。いまの観客はもっとクールに見ているだろう。


いまこんなにリング近くに客が近寄れない。熱い時代であった



コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1月下旬の藤田湘子を読む

2023-01-30 15:31:43 | 俳句
  


藤田湘子が60歳のとき(1986年)上梓した句集『去來の花』。「一日十句」を継続していた時期にして発表句にすべて日にちが記されている。それをよすがに湘子の1月下旬の作品を楽しみたい。

1月21日
雪の日や人形焼の餡あはく
そう人形焼の餡は薄くて小生は物足りない。湘子ももっと濃い甘さを望んだか。季語が効いてこの淡さを納得する。
(しれ)者の革手袋を咥へたる
実際に誰かを見て書いたとすると「痴者」なる断定が気になる。そうでない人もこの行為はよくする。

1月21日
雪掻いてゐてドアマンの服水色
水色にはっとする。ドアマンの元気の良さが見える。
大股にギリシヤ帰りのブーツかな
ブーツの主は女性で会話したのであろうか。そうでないと中七は出て来ない。中七が季語を輝かす。

1月23日
厚氷バケツの縁を登らんと
登るわけはない。たぶん縁しれすれまであった水が氷ったのであろう。それを思うと下五は納得できる。巧い措辞である。
日蔭田の音のひとつのみそさざい
ほかに音があったとして風音くらいか。静かで寒い。

1月24日
一月や海女の戸口の火消壺
この時期、海女は海へ出るのか。休業だとして火消壺のはかなさ、それも一月の寂寥感がただよう。

1月25日
笹鳴のこは内密に内密に
この時期の鶯の鳴き声はなんとも情けない。しどろもどろの音色はまさに「内密に内密に」とお願いする小心者のものである。

1月26日
古き佳き日などなかりし干蒲団
この季語と「古き佳き日」は呼応する。それがわかっているから外して見せた。

1月27日
凧多摩の横山しか知らず
多摩川で上げている凧か。あそこは凧揚げには絶好の場所である。否定的に書いていて内容は豊か。
戀猫として垢面(こうめん)をはばからず
この季節、表へ出て猫は汚れる。恋はたいへんである。中七下五の格調に湘子を思う。

1月28日
茶畑を腰あるきしてちやんちやんこ
「腰あるき」はモンローウォークみたいなものか。畝と畝の間の道が狭いのである。

1月29日
水洟や咳やぢぢばば城を見て
季語二つで畳みかけて年寄を描く。「城を見て」と飛ばしたことで前半の情けなさを明るく転じた。
寄鍋や中途半端の習いごと
湘子は中途半端が嫌いであった。俳句をやるなら徹底的にせよと思っていたのは確か。カルチャ―センターでの半ば遊びの俳句教室もそう好きではなかった。

1月30日
初旅や乗りあはせたる舞妓づれ
優雅な内容。「舞妓づれ」というのは相方は男か。はたして湘子羨望をもって舞妓の連れを眺めたか。想像が広がっておもしろい。

1月31日
降る雪に禮状長く書きにけり
上五から中七への流れがよい。そういう気分になるのもわかる。気張らずに巧い句。
大雪に大鼾して寝たりしと
誰だろう。父か母か、家人であるのは間違いない。大雪と大鼾の取り合せ、なかなか良い。


写真:多摩川
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寂しいラグビーの記事

2023-01-29 13:21:55 | スポーツ
   
    赤く囲んだ部分がラグビーの記事


本日の讀賣新聞のスポーツ欄でラグビーを見て呆然とした。
手に汗を握る接戦であった埼玉(旧パナソニック)対横浜(キャノン)との試合について「首位の埼玉が横浜に試合終了間際のトライ(ゴール)で21-19で逆転勝ちし開幕6連勝とした。」というあっさりした扱い。
そもそもラグビーの記事が85×43mmしかない。この記事の上に、「襷のメモリー 第一部世界へ」という160×3000 mmのコラムがあり、大迫傑を大々的に書いている。大迫さんを書くのはいいが、それより新聞というのはきのうの大一番を報道することではないのか。
ラグビーリーグワンできのうは6試合目。
5連勝している王者・埼玉が大苦戦したのである。横浜の勢いに前半互角。7-5と2点上回っただけで後半に入った。横浜は大健闘。埼玉の防禦を破ってトライを取って19-14と勝ち越したとき、勝てるかもしれないと思った。小生は横浜を応援していた。埼玉には大好きな松田力也がいるがこの際負けてもいいじゃないかと思った。君たちは強いのだからたまには負けろよ、という心境であった。
けれど試合時間がまだ5分ある。埼玉は5分あればトライを取れる強豪なのだ。案の定、横浜陣に攻め込んでトライを奪って同点。このとき80分、あとはスタンドオフ松田のキックのみ。こういうとき失敗しないだろうな、精神的にタフだろうから、と見ていたらやはり失敗せず2点をもぎ取った。横浜の勝利を望んだが、ここで松田の失敗は見たくなく、ほっとした。松田は風貌も所作もいい男である。埼玉の底力に敬服した。負けないのである。この一試合だけでも300字は書ける内容の濃さがある。
ほかに、かつての神戸製鋼の力が落ちてしまって喘いでいること。ラグビーはさまざまな話題がある。それにしては新聞報道が少なすぎる。新聞が偏向していることは承知しているが再認識した。
サッカー皇后杯全日本選手権決勝で、日テレがINAC神戸を下して優勝した記事は同族ゆえに大きく扱ったことは許すとして、もう少し全スポーツを支援するという姿勢が望まれるように思った。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする