
〇琴勝峰(上手投げ)大の里●

不十分な形での寄りを利用した琴勝峰の反撃
大相撲名古屋場所13日目。横綱・大の里にはがっかりした。
右を差し左で抱えてすぐさま出たのはいいが、琴勝峰に上手を許して振り回されて行司溜り飛び出して敗け。横綱だがまるで相撲を知らない。前へ出るのは出ない琴櫻よりずっといいが防御を忘れてしまう。回しを引いていないのだから相手の逆襲が怖い。相手は出て来る力を利用しての反撃を必ず考える。すなわち、突き落としであり投げである。その備えが皆無。大の里は回しを引いていないから体が浮いて相手にかぶさるようになる。それを利用しての琴勝峰の投げにはまった。こんなことはプロなら当然知っていて対応して当然。優勝決定戦で同じ力士に同じ負け方をして優勝を逃している。学習する能力がない。あきれてしまう。
学習しないのは12日の対一山本戦についてもいえる。
日本相撲協会公式サイトの解説によると、「引きに乗じた一山本と叩き這わせた大の里黒房もつれて取り直しになるや、大の里こんども引いて呼び込んで俵詰まるもなんのと耐えていなし崩して後ろに着いて東溜り走り出てともに9勝3敗に。」
8日目、伯桜鵬に攻め込まれてこらえ切れずに引いて一気に押し出されて2敗目を喫した。この相撲で大の里に失望した。魔が差したと思った。舞の海さんが「引くという悪癖が身についてしまっている」と嘆いた看過できない欠点である。
伯桜鵬には先場所、はたいて楽をして勝っている。このとき危ないという意識がなかったのか。見ているわれわれは危ない、よくない相撲と思った。また引いて勝てると思ったなら相手に失礼である。相手を下に見た失礼な態度である。幕内力士を甘く見たらやられる。伯桜鵬は引かれたときいける、と思ったはずだ。先場所と同じ展開ではないか。しめしめ、やった! という心理がわかるが大の里だけがわかっていない。低能である。
まったく反省しておらず、一山本戦にまだ引きが出た。引いて土俵際まで追いつめられた。そこからやっと反撃してやっと勝った。横綱がかくも相撲を知らず、しかも反省しないとなると優勝などほど遠い。13日目に4敗して脱落したのは当然である。
こうなるとすでに休場している豊昇龍との違いは序盤戦に連敗しないということしかない。序盤戦に負けないのは大事だが金星配給率において大の里と豊昇龍は大差ない。
期待していただけにがっかりしている。こうなると今2敗で優勝争いのトップにいる安青錦の存在ががぜん大きくなってくる。負けにくい型のある力士として。


勝った琴勝峰(左)と負けた大の里