人はパンだけで生きるにあらず、神の言葉により生きる

イエス・キリストの福音をぜひ知って頂きたい

絶望的人間②

2015年10月28日 | お気に入りの言葉

 ちょうど、人間の肉体的・精神的構造が遺伝によって影響されるように、その霊的構造も歪曲した性質の遺伝を受けている。
それは、人間の始祖の最初の罪にまでさかのぼることができ、遺伝によって今日まで綿々と続いている。
その結果、人は「罪ある者」として生まれる。人の誕生自体には何の罪もないが、誕生のとき、すでに「罪ある者」として生まれ出るのである。
罪は人間の構造自体の中に宿っている。人は自分自身の中に、内側から自分を裏切る「売国奴」とでもいうべきものを抱えているのである。
この罪の傾向性を制御することは人間の力を越えたことであり、人はいやおうなしに、「罪を行っている者はみな、罪の奴隷です」(ヨハネ八・三四)
ということを認めざるを得ない。この罪はまた、「罪から来る報酬は死です」(ローマ六・二三)とあるように、神の御前において人を罪の罰に定める。
このように、キリストの診断は厳しくはあるが、その解決策は確かである。
キリストの十字架には私たちが必要とする赦しがあり、復活されたキリストのいのちの中には、私たちが切に求める新しい性質と新しい力がある。
この新しい性質と新しい力は、キリスト信じて受け入れるすべての人の心に聖霊によって与えられる。
「この方を受け入れた人々・・・には、神の子どもとされる特権をお与えになった」(ヨハネ一・一二)ということが信じる者に起こるのである。

ジョージ・B・ダンカン著 日ごとの恵みより