木のつぶやき

主に手話やろう重複の仲間たちのこと、それと新聞記事や本から感じたことを書き込んでいきます。皆様よろしくお願いします。

books117「アフリカ・レポート」松本仁一著(岩波新書)

2008年10月03日 23時11分21秒 | books
アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書 新赤版 1146)
松本 仁一
岩波書店

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亀井さんの「アフリカのろう者と手話の歴史」をまだ読んでいる最中なんですが、書店で見かけて読み始めたら面白くて先にこちらを読み終えてしまいました。
著者は元朝日新聞の記者さん。
岩波書店サイトの要約には、
「豊かなジンバブエの農業を10年で壊滅させ、アパルトヘイトを克服した南ア共和国を犯罪の多発に悩む国にしたのは誰か。中国の進出、逆に国を脱出するアフリカ人の増加などの新しい動きを追い、同時に、腐敗した権力には頼らず自立の道を求めて健闘する人々の姿も伝える。30年にわたるアフリカ取材経験に基づく、人間をみつめた報告。」
とあります。亀井さんの著書を読んで、アフリカに関心を持つようになった私は、「植民地時代の陰が今のアフリカ社会に影響を及ぼしているのだろうな」くらいに考えていたのですが、「独立」からまもなく「独裁」へと突き進んでしまった、しかも独立を担った人たち自身が権力の座に着いたとたんに腐敗へと進んでいったという現実にちょっと衝撃を受けました。
それ以上に私が考えさせられたのは、「あとがき」に書かれた以下の言葉です。
「2008年5月末、日本政府が主催する「第4回アフリカ開発会議」(TICAD4)が横浜で聞かれた。政府は、アフリカ53ヶ国中40ヶ国の首脳が参加したことで会議は成功だったと評価し、今後5年間で対アフリカ政府援助(ODA)を倍増すると宣言した。
 しかしアフリカ首脳の多くが本書に出てくるような状態であるとき、日本が彼ら首脳を相手とした旧態依然のアフリカ外交を続けていていいのだろうか。
 ましてや、倍増を宣言したODAの多くの部分は円借款、つまり返済が必要な融資である。これまで30年間、いかに多くのアフリカ政府指導者が援助国からの借款を私物化し、債務のツケが国民に回されてきたか。今回、倍増を約束した日本のODAが、むしろアフリカの大衆を苦しめることにつながるのではないかと心配になる。」

アフリカへのODAの増額のことは新聞で読んだが、国内の不景気やネットカフェ難民などのことを思うと、なんだか違和感を覚えた。そして今、そうしたお金がほとんど政府指導者に吸い取られて、本当に援助を必要としているアフリカ国民には届かないという事実を知って憤りを感じている。
「あとがき」には続いてこう書かれている。
「TICADは5年に1回だ。前回のTICADからの5五年間で、アフリカ最大の問題である「政府の腐敗と統治の失敗」がどう改善されてきたか。日本政府は国別にそれを検証し、場合によってはTICADを、政府でなくアフリカの人々を対象にした会議にするべきではないだろうか。さもないと日本は、腐敗した首脳らから足もとを見られた「甘いスポンサー」になってしまうだろう。」
私にできることは何だろうか?今思いつくのはフェアトレードで買い物することくらいかな・・・。
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アルファロメオシリーズ始まる!01ブレラ

2008年10月01日 09時04分14秒 | Weblog
アルファロメオシリーズが始まりました。一台目は159をベースにした2+2のFFクーペ、ブレラ。ボディデザインは巨匠ジウジアーロです。
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