books34「男女共同参画社会をつくる」大沢真理著・ＮＨＫブックス

もともとは、障害者自立支援法の資料を作っている時に、戦後の社会保障制度の流れをコンパクトに書いてる本はないかなぁ～と探していて、出会った本です。
特に「橋本六大改革」のことが知りたかったのですが、この本の説明が一番分かりやすかったです。士試験を受ける方にも良い参考書となるかも・・・。

以下の目次をじっくり読んでもらうとよく分かるのですが、実に丁寧な分析だと思います。序章のタイトル「男女共同参画は日本活性化のカギ」というのがこの本全体を貫いているコンセプトだと思います。

カバーの袖に書いてある紹介文が分かりやすいのでご紹介します。
「「男性稼ぎ主」型から「両立支援」型への改革
－日本社会が直面するデフレと少子高齢化の悪循環。そこから脱却するためには、男性も女性もともに、仕事と家庭・地域活動を両立できるような環境を構築し、社会を活性化することが必要ではないか。
　税制・社会保障・雇用制度などの社会政策システムを、「会社人間」と「内助の妻」カップルを優遇する「男性稼ぎ主」型から、性やライフスタイルに中立な「両立支援」型に改革することを提唱する。」

＜目次＞
序章　男女共同参画は日本活性化のカギ

第一章　ジェンダーに縛られない社会
　　　　　　―――男女共同参画がめざすもの
　　　１　リスク要因となった企業と家族
　　　２　小泉改革は「主婦の構造改革」か
　　　３　男女共同参画社会とはなにか
　　　４　画期的だった男女共同参画ビジョン

第二章　「男性稼ぎ主」型の形成と補強
　　　　　　―――高度経済成長期から一九八〇年代まで
　　　１　「内助の妻」と「会社人間」のカップルは高度成長の落とし子
　　　２　日本の社会政策システムの特徴―――家族だのみ・男性本位・大企業本位
　　　３　「福祉元年」と石油危機
　　　４　「女性は三五歳から老後」―――「日本型福祉社会」政策のジェンダー観

第三章　放置されたジェンダー・バイアス
　　　　　　―――やぶにらみの生活大国五か年計画
　　　１　国際比較で見る一九八〇年代の日本福祉国家
　　　２　「生活大国五か年計画」の不適合
　　　３　企業中心社会は変容したのか
　　　４　温存された「男性稼ぎ主」型―――看板倒れの二一世紀福祉ビジョン

第四章　橋本六大改革の光と影
　　　　　　―――「男性稼ぎ主」型は改革されたか
　　　１　橋本行革ビジョンから六大改革へ
　　　２　中央省庁の再編と雇用労働の構造改革―――弱点を残した改正均等法
　　　３　「両立支援」型に転換しない社会保障構造改革

第五章　小泉「骨太方針」を検証する
　　　　　　―――比較ジェンダー分析の視点から
　　　１　「公正な格差」論と「自己責任社会」政策
　　　２　「不平等化」論の盲点
　　　３　”二〇年遅れのサッチャリズム”―――経済戦略会議答申の座標
　　　４　「働く女性にやさしい」改革？

第六章　男女共同参画社会への道
　　　　　　―――「両立支援」型の社会政策システムでつくる
　　　１　「市場志向」型からの脱却が必要
　　　２　中立で持続可能なセーフティ・ネット―――七つの改革案
　　　　　[提言１]「三つの福祉政府体系」を確立し、中立的な税制とする
　　　　　[提言２]雇用平等の確率を
　　　　　[提言３]一元的な所得比例年金を
　　　　　[提言４]介護保障は地方分権をめざした税方式で
　　　　　[提言５]一人一保険証の医療保険を
　　　　　[提言６]ミニマム保障で雇用不安を解消
　　　　　[提言７]普遍的な児童手当と子育て支援を
　　　３　機会の平等と結果の平等・再論―――「効用」アプローチの限界を超えて

引用・参考文献
あとがき

男女共同参画社会をつくる 日本放送出版協会 このアイテムの詳細を見る

アップルミュージックストアーは画期的！

ついにアップルミュージックストアーがオープンしました。昨日、早速2500円のミュージックカードを買ってきて、今日ようやく感動の初ダウンロード。記念すべき１曲目は、クール・アンド・ザ・ギャングの「ジョアンナ」。手続き簡単、ダウンロードもあっという間、ご機嫌です。ミュージックストアーの画面も極めてシンプルですぐに慣れます。こりゃハマる。