かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

百聞は一験にしかず(中篇)

2011-09-02 13:28:57 | 田舎の生活
座っているよりは、歩くなど体を動かしたりしたほうが排便を促すだろうと、病院内を散歩する。
看護師に「吸っても良いか?」と尋ねたら、「ダメ!」と言われそうなので、尋ねずにおいたのだが、外の喫煙所を探して一服する。



喫煙所は、今や姨捨山のごとく(見たことはないが)粗末な扱いを受けているようで、
置かれてあるソファーはボロボロである。
「雨風をしのげ、座れるのだから、これで十分だろう」といった風情である。

洗腸液を飲み終えてから1時間半ほどして、やっと1回目の“お導き”がやってきた。
ほぼ洗腸液の量に匹敵するのではなかろうか、と思うくらい大量に出た。
でも、「うーん、これはサンプル写真にあった『まだまだ』のステージだ」

その後も、検査室の前へ戻ったり、廊下や建物の外を散歩したりしながら“お導き”を待つ。
他の3名も似たような行動だ。
だが、70歳代半ばの女性と30歳前後の女性は、もう4・5回排便したが、看護師にOKがもらえないとのことだった。
やっと私にも2回目の“お導き”がやってきた。
「おっ! ずいぶんきれいになってきて、薄めのお茶くらいの色になってきたぞ。次は大丈夫じゃないかな?」

しかし、3回目がなかなかやってこない。
いつのまにか、30歳前後の女性の姿が見当たらなくなった。
検査に入ったのだろうか?
70歳代半ばの女性は、まだOKがもらえないと言っている。
19~20歳の兄ちゃんは、追加でさらに1リットル飲まされることになったという。
テレビでは日本の新しい首相が決まったことを報じている。

排便回数の少ない私に、看護師は「もよおさなくても定期的にトイレに座って下さい」と。
そんなアドバイスもあったので、少ししてからトイレに向かった。
しばらく座っていると、そのうち“お導き”があった。
少し黄色いものの、透明感があり、「おっ! これはもう合格だろう」と思い、
看護師に見てもらった。
すると、「まだ少しカスがあるのでもう少し頑張って」と。

うーん、まだこれ以上出るのだろうか?
買っておいたお茶もなくなったので、自販機でスポーツ飲料(カップ売り)を買い、流し込む。
30分以上たっても“お導き”が来ない。
もういいや、あまり医師を待たせるのも申し訳ないと思い、
とりあえずまた座っていよう、とトイレに入る。
座って暫く立ってから、力んでみる。
それでもなかなか出てこない。
何度かの挑戦でやっと出てきた。
それほど量は多くはなかったが、どれどれと見てみると、
ほぼ透明である。
看護師に確認してもらったところ、
OK が出た。

もうすでに午後3時。
それでも看護師は「もう少し待っていてください。その間、できるだけ出してくださいね」と。
結局その後、さらなる“お導き”はなかったのだが、
やがて、「○○さん、入って下さい」と看護師からお呼びがかかった。
   ≪つづく≫


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