かんじゃまのつぶやき(海の見えるチベットより)

日本一細長い四国佐田岬半島での慣れない田舎暮らしの日常や風景、
  そして感じたこと、思い出などをひとコマひとコマ

百聞は一験にしかず(前篇)

2011-09-01 14:20:10 | 田舎の生活
検査当日は、お湯で溶かした粉末紅茶と水だけを口に入れ、車で1時間チョイの町の病院へ向かった。
 予約時間は10時。

病院に着き内視鏡検査室へいくと、待合所ではすでに10人余りの方が椅子に座って待っている。
「えっ! この人たち全員・・・?」と驚いた。 
しばらくの間、待合所となっている廊下に並んだ椅子で待機。


これかぁ~ ・・・・
微笑まれてもなぁ・・・・・

やがて、看護師から名前が呼ばれ案内された場所へ入った。
名前を呼ばれたのは4名だった。
70歳代半ばの女性、30歳前後の女性、19~20歳の兄ちゃん、そして私。
「なんだ、他の大半の人たちは別の検査だったのか」

そして、看護師に促されるまま小さなテーブル前に座った。
そこには透明の液体が入ったボトルが4個置かれてある。

「これが噂のあれか~」と思いつつ、
「えっ! ここで1時間かけて見知らぬ方たちと洗腸液の飲みっこをやるの・・?」
そんなわがままな思いに関係なく、看護師から注意事項などの説明があった。
目の前の洗腸液1リットルを1時間かけて飲み、排便が始まったら、最初の2回はそのまま流し、3回目から見せて下さい、ということだった。
テーブルには、排便の3段階のパターンが写真で示されたパンフがちゃんと置かれてある。
色のない洗腸液を見ながら、
「これを全部飲むのか・・」
で、紙コップに注ぎ1杯飲んでみると、
粉末のスポーツ飲料の出来損ないのような味ではあったが、それほどまずくはないと感じた。

しかし、飲み進むうちしだいに口の中に不快な甘さだけが蓄積される感じで、まずくなってきた。
そこで、買っておいたお茶を少しずつ飲んで口直しをしながら、洗腸液を飲み進んだ。
最初は戸惑ったが、こうして小さなテーブルを囲んで見知らぬ人と会話しながら飲むというのはいい考えのように思えた。
こんなものを一人個室で黙々と飲んでいたら気が滅入りそうだ。

30歳前後の女性「吐きそう」といいながら、飲む速度が一番遅い。
やがて、彼女は飲み終える前に早くもトイレへ。
そして、2度目、3度目と。
私は50分ほどで飲み終えた。
70歳代半ばの女性は、飲み終えてから少ししてトイレへ。

そして、看護師から「みなさん、今日は車で来てないですよね」と。
確かに事前の注意(1か月前)で、検査当日は車の運転を控えてください、ということだったのだが、
その時の看護師から説明を受けた際、「麻酔をかけるのですか?」と質問したところ、
「いいえ、麻酔は使いませんが、検査後フラフラすることがありますので」との答えだった。
そこで、私は自宅から病院までの距離など話したところ、
看護師は「でしたら、検査後ゆっくり病院で休んでから帰って下さい」とのアドバイスをもらった。
ところが、検査日の看護師は「麻酔を使わない先生もいるが、あなた方の担当の○○先生は麻酔を使います」だと。
「えっ? そんなこと事前に聞いてないぞ」
私は前回の看護師とのやり取りや事情を話し、どうしても麻酔を使うということであれば、今夜は近くのホテルに泊まり、明朝帰るようにしますが、と伝えた。
結局私は、痛いのは我慢しよう、できれば今日のうちに家に帰りたいと思い、
「では、麻酔なしでお願いします」と伝えた。

そのうち、ひたすら排便待ちの私たち4人は、テーブルを明け渡して検査室を出ることとなった。
   ≪つづく≫


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