本当はおそらく「だいはんにゃ」と言うのだろうけれど、我が地区では昔から「おはんにゃ」と呼んでいる正月恒例の行事だ。
三崎の伝宗寺から運んできた箱の下をくぐる。
くぐった後には、“十六善神様”の掛け軸の入った箱で背中をたたいてもらう。
このような風習は、当地区独特のやり方なのかもしれない。
大きな木箱の中には、大般若経の経典がたくさん入っており、その下をくぐるということは、
大般若経の威光をいただくのであろう。
そして、背中をたたいてもらうのは、厄除け、痛い箇所が治りますように、ということだろうか。
ともかく、正月の行事だから、家内繁栄・健康などを祈願するのだろう。
木箱にくくりつけた大根にはどういう意味があるのか知らない。
(ネットで調べてみると、法要の後、雑煮や大根炊きをいただいて厄除けするのが正式なようだ。)
この後、和尚さんをお迎えして、法要(大般若転読祈祷会)が行われる。
中央壇上には、先ほど背中をたたいてもらった十六善神様の掛け軸が祀られ、
和尚の「般若心経」が始まる。
そして、地区住民数人が手分けをして「大般若経」を1巻ずつ手に取り、声を出して「大般若波羅密多経第○巻・・・」と唱えながら、蛇腹折りの経典を右へ、左へ、前へとパラパラとめくる。
その所作の後、「降伏一切大魔最勝成就(ごうぶくいっさいだいまさいしょうじょうじゅ)」と唱えて、地区の悪魔祓いをする。
これを5~10分間ほど続ける。
それらが終わったあと、和尚が分厚い経典の1巻を手にし、一人一人の背中を経典で数回たたいてくれる。
このたたきは少々痛いが、なかなか気持ちよく、健康になるような気がしてくる。
天下泰平、五穀豊穣、福寿延命、万民和楽
今年も無病息災でありますように!
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