姪っ子メグ ねぇ、おじさんっちの千葉で保護した「ちばちゃん」ってさ、どうしてるの?
キミオン叔父 ああ、あのバカ猫ね(笑)。元気にしてるよ。月曜日から金曜日はオフィスで生活してるのね。で、金曜日の夜家に連れて帰って、また月曜日の朝に出勤する。
平日の夜は、寂しがらないの?
まあねぇ、食事をしたら、あとは電気を消しても関係ないね。勝手に行って、チョーダイてなもので。でも、朝会社に行くとさ、どこかで足音を感知するのかねぇ、鍵を開ける前から、ニャー、ニャーってうるさいね。一応、オフィスのあるマンションは、ペットを飼ったら駄目なの、だから、週末に連れ出したりするときは、管理人にばれないようにこそっとね(笑)
フーン。でも「ちばちゃん」ってさ、なんかエジプトの彫刻にあるネコみたいに、すくっとして、かっこよかったじゃない?
うん、最初はそうだったんだけどな。だんだん、普通の猫になってきたな。ときどき、兇悪な顔をして、睨んだりするしさ。
最近は、YOUTUBEなんかでさ、猫ちゃんの得意技や生態を投稿して、世界中からアクセスがあったりするじゃない、「ちばちゃん」は特技とかないの?
そうだよな、人気が出て稼いでくれれば、いいんだけどな(笑)。よく、カンガルーが2本足でたってボクシングするじゃない。あれとおなじように、せっせとボクシング風に向かってくることあるけどね、あとは、寝転んでのキックボクシングというかアリ・キックというか。
スローモーションで動画撮影すれば面白いかもよ。
あとねぇ、週末に一緒のときは、ベッドルームに入れてあげることが多いんだけどさ、朝方に、オジサンのお腹にのって、足踏み運動を延々とやるんだよな。重くて、うるさくてさ。なぜか相方にはやらないの。「そのプヨプヨしたメタボ腹が気持ちいいんじゃないの」って、言われてるけどさ。
江戸東京博物館はいつ来ても楽しいね。
もう、メグとは何回も来てるね。常設展スペースもとにかく広いからさ。毎回、ひとつのコーナーだけをじっくり見るようにしている。いくつか見るとそりゃ疲れるもの。
でも、外人比率がとても高いよね。ちゃんと、ガイドもつけて、熱心に聴いてるよ。たしかに、オリエンタリズムの観点から日本を理解しようとするなら、まずここだね。で、浅草行って、アキバに行って、原宿行って、明治神宮行って、最後は六本木というコースとかね。
そりゃ、はとバス風の詰め込みすぎだけどさ。でも、日本人のおれたちだって、飽きないよ、江戸時代というのはさ。
今日は江戸の出版事情のコーナー。京都から江戸に渡った出版文化だけどさ、見事な一連の
分業が出来てるのね。
すごいよ、特に山東京伝とか滝沢馬琴とかが大衆向けに読み物本を出した頃だね、「貸本」ブームもこの頃から盛んでさ、大衆は競って借りてたんだ。だけど、戯作文化なんかはさ、やっぱり風刺をきかせるわけで、ときの権力からみると、面白くないこともある。で、改革期になると、発行中止とか圧力が増える。それに対して、自分たちで組合を作って、まあ「自主検閲」みたくしたたかに工夫してるんだけどね、それでも版元がつぶされたり、三東京伝なんかは、お縄になったりしている。
で、今日は小さい企画展で「江戸東京ねこづくし」という企画があったのね、面白かったわ。
江戸時代の浮世絵(美人画)なんかでも、猫ちゃんを構図の中にうまく入れてるね。とくに、錦絵でいえば、歌川国芳ね、うまーく猫の擬態も入れ込んである。
この企画展のポスターもそうだけど、玩具絵というか、「しん版ねこづくし」とか「流行ねこのおんせん」とか、猫を擬人化したり、猫の生態からダジャレ的な言葉あそびをしたり、まあこの「見立て」の文化が、江戸のしゃれっ気なんだよね。
近代になると、猫好きないろんな文人が登場する。もちろん、夏目漱石とか、内田百?とか、谷崎潤一郎とか、荻原朔太郎とか・・・。そうそう、朔太郎の『青猫』もいいし『猫町』なんかは、不思議なアニメ作品にもなってたなぁ。
彫像家の朝倉文夫大先生なんかも、猫の塑像をたくさんつくってる。
あと、素朴な土人形でつくられた猫の人形玩具もいいし、豪徳寺がいわれだけど、招き猫というのも捨てがたいね。
まぁだけど、「ちばちゃん」も馬鹿猫呼ばわりされてるけどさ、やっぱり、癒してくれるよね。おもしろいよ。
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タイトルに写っている招き猫、私も以前この型のものを作ったことがありました。
なかなか可愛らしい展示でしたよ。
招き猫もいろんな種類があって見飽きませんね。
サイトも見させていただきました。
今土焼、今土人形は、素朴な味があって、とても好きです。でもそのコレクションだけじゃなくて、再現制作をやっておられるのですね。凄いなあ。
これからもよろしくお願いします。