サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

軍事考/江畑謙介(軍事評論家)/60歳

2009年10月13日 | 毎日がメメント・モリ

軍事評論家の江畑謙介氏が死去


10月12日15時42分配信 産経新聞










軍事評論家の江畑謙介氏が死去
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江畑謙介氏(写真:産経新聞)

 江畑謙介氏(えばた・けんすけ=軍事評論家)10日、呼吸不全のため死去、60歳。葬儀・告別式は近親者のみで済ませた。平成3年の湾岸戦争開戦時からテレビ解説をつとめたことを契機に、的確な軍事評論で広く知られた。

 上智大学在学中から軍事問題を研究し、専門誌「丸」「ジェーン年鑑」などに論文を掲載。昭和58年から英国の防衛専門誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウイークリー」など海外専門誌の日本特派員として活躍した。政府の防衛調達適正化会議議員防衛調達審議会委員も務めた。主著に「新軍事考」など。

テレビに出てくる軍事評論家は、ある意味で軍事シミュレーションおたくである。

そしてそれは、戦略分析ということでいえば、必要なことである。
江畑さんは、湾岸戦争のときからある意味でひっぱりだこであったが、きわめて冷静な分析に定評があった。
自分のイデオロギーを過剰に振り回すことなく、また情緒レベルでの平和論をふりかざすこともなかった。
ヴァラエティやワイドショーで、「戦争」が消費されることを潔しともしなかったので、NHK以外は、それほど出演しなかった。
これは、本人がヘアースタイルを揶揄されることが不快であったから、という理由もあったらしいが。

テレビゲームなどのシミュレーションで歴史モノや大戦モノのシミュレーションゲームにはまったことがある。
ここでは、冷静な戦力(食糧補充なども含めて)分析がなければ、エイヤ!という勢い論や美学論だけでは、さんざんな目にあうということを、何百時間もばかばかしく費やしながら、学んだ。

軍事評論家が活躍できるのは、本来のシンクタンク的な仕事を別とすれば、実際はここまでである。
それ以降は、外交であり、大衆の意識という問題がせり出してくるからだ。
江畑さんの著作・翻訳は数多いが、大戦時の「失敗の分析」や、「戦艦大和の最後」などの記録や、一連の歴史ノンフィクションを除いてみれば、軍事ということでその著作を僕が手に取ったのは、この江畑さんの著作だけであったかもしれないと、あらためて気づかされた・・合掌!


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