サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

影武者かもしれない/サダム・フセイン(元イラク大統領)/69歳

2007年01月03日 | 毎日がメメント・モリ

「この雑魚が」フセイン元大統領、執行人に捨てぜりふ

2006年12月31日(日)20:36

  • 読売新聞
 【カイロ=柳沢亨之】中東の衛星テレビ、アル・ジャジーラは31日、イラクのフセイン元大統領の死刑執行の様子を収めたビデオ映像を放映した。

 絞首台に立たされた元大統領は執行人らの罵(ののし)りに捨てぜりふを吐くなど、最後まで余裕を見せた。

 映像では、太いロープを首に巻かれた元大統領が「おお神よ」とつぶやくと、複数の人物が大声で「ムクタダ、ムクタダ」と叫ぶ。高位法学者の父をフセイン政権に殺害されたイスラム教シーア派強硬指導者ムクタダ・サドル師を指すとみられる。これに対し元大統領は大きな笑みを浮かべながら、「この雑魚が」と応じた。

 元大統領はこの直後、「アッラーのほかに神はなし。ムハンマドはアッラーの使徒である」とのイスラム教の信仰告白を繰り返し、2回目の「ムハンマド」を言った時に絞首台が落ちた。映像は、執行関係者が携帯電話カメラなどで私的に撮影したものとみられる。



サダム・フセインの死刑執行は、慌しく執り行われた。
執行までの日々、付き添った介護人は、静かに読書の日々を送っていたと回想している。
「公正な手続きだ」と満足げなブッシュと、「正義が実行された」というイラク傀儡新政権の首脳たち。もちろん、シーア派にとってみたら祝祭となる。



けれど、世界が必要としているのは、奇跡のようなイラクの近代化についてのサダム・フセインが果たした役割の解明である。20世紀の末に、中東の要衝にこの男が存在した理由があるはずである。処刑をして、結果として、サダム・フセインには「殉教者」としてのポジションを与え、ブッシュをはじめとする世界支配階層には歴史の暗部に蓋をしたという安堵を与え、イラク国民にはカタルシスを与えたのか、それとも結局のところ、権力闘争の末路をみせだだけなのか?
稀有の統率力とインテリ性をもっていたことは、間違いない。本当のところ、回想録でも綴ってくれたほうが、愚かな人間の歴史にとって、ひとつの教材になったことは間違いないと思われる。
ところで、僕の友人は、今度の処刑者も、数多いサダムの「影武者」の一人であると言い張っている。歴史は、なんだってありかもしれない・・・合掌!



 



 




 



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2 コメント

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影武者 (kazz)
2007-01-03 08:22:37
また,「フセイン生存説」みたいなのが出てくるでしょうね~
でも,処刑の映像が広まっているのってなんでなんでしょうね?
撮影されていていいものだったのでしょうか?
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kazzさん (kimion20002000)
2007-01-03 10:20:09
こんにちは。
処刑映像は、公式には、イラク新政権がアピールのために、都合よくリークしています。
問題になっているのは、誰かが、携帯電話でとった画像で、これが秘密裏に持ち出され、アルジャージラで流され、論議を呼んでいます。
処刑人たちの罵倒が、記録されているようです。
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