スウェーデンの巨匠、イングマール・ベルイマン、死去
7月31日18時45分配信 シネマトゥデイ
『処女の泉』『秋のソナタ』など、人間の本質をするどく切り取った作風で知られるスウェーデンの巨匠、イングマール・ベルイマンが30日、同国・フォール島の自宅で亡くなった。 89歳だった。ベルイマンは1946年に『危機』で映画監督としてデビュー以来、40本以上の作品を手がけた。1958年には『野いちご』でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞しているほか、『ファニーとアレクサンデル』(1982年製作)など3作品でアカデミー賞外国語映画賞も受賞している。2003年の『サラバンド』が遺作となった。 高校生の僕たちは、大学には行かずに、ひそかに、ロシア経由で、スウェーデンに行くことを夢見ていた。 もちろん、五木寛之の「青年は荒野を目指す」の影響があったのだろう。 なぜ、スウェーデンかと聞かれても、別に確固たるモノがあったわけではない。 なんとなく、フリーセックスのヒッピーめいた文化に、憧憬していたのかもしれない。 その流れで、ベルイマンの映画をみることになった。難解だった。けれども、なんとなく、自分たちが、インテリになったかのような錯覚があった。いまなら、もう少し、その難解さの質を解析できるような気がするが、当時は、背伸びをしていたのだ。 ベルイマンの最後の映画は、2003年の「サラバンド」。テレビ用に製作されたということだが、老いてなお、「性」への迸るようなエネルギーと執着と嫉妬と、つまりホンネを感じた。それは、決して、能天気なピースマークのフリーセックス宣言などにおさまりようもない、人間の深遠を覗き込むような、ぞっとする世界だ。・・・合掌! |
顔から、火が出るくらい、恥ずかしいことって、いっぱいありますけど、昔のスェーデン幻想も、そのひとつかもしれません。
>いまなら、もう少し、その難解さの質を解析できるような気がするが
ホントにその通りでした。
「ベルイマンの映画は絵である」と言う友人がいました。その人も他人の受け売りでしたが。
>スウェーデンに行くことを夢見ていた。
ホントに、行ってしまいましたよ、わたし。そして、現実と芸術は違うと言うことを、つくづく実感させられました。
僕も、巨匠の相次ぐ訃報に、びっくりしました。
このニュース、私もビックリしました。
そして今朝は、やっぱり映画界の巨匠が、もうお一方・・・。
ベルイマン監督の映画は、私も幾つか見たものの、どうも私の頭が足りなくて(^_^;)、良さを感じることが出来ませんでした。
『ファニーとアレクサンデル』は日本公開の時、映画館に見に行きました。80年代前半だったとは・・・時の流れを感じます・・・