サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

395日目「伊万里 染付の美(泉屋博古館分館)」六本木

2013年09月28日 | 姪っ子メグとお出かけ

姪っ子メグ 「ぐるっとパス」でおじさんと美術館・博物館めぐりをするときは、だいたいコースが決まってるよね。まずは目黒だと目黒美術館と庭園美術館だったけど、庭園の方が長く改装でお休み。だから恵比寿の写真美術館とセットでまわる。
キミオン叔父 日本橋の方だと、ブリヂストン美術館とフィルムセンターをのぞいて、ついでに無料のLIXILギャラリー、元気があれば三越前の三井記念美術館。 上野だと、無料は少ないけど、だいたい割引で上野動物園や近くの施設に入れる。あと、世田谷美術館と世田谷文学館。これも割引だけど、ちょっと行き方が違うから、これは別々の日になるな。
竹橋の方は、国立近代美術館と少し足を伸ばして工芸館よね。中央線沿いは井の頭動物園と吉祥寺美術館、流れで三鷹美術館に行ったりするよね。ときどき、文化学園服飾博物館や初台のアートギャラリーに行ったりする。
まあ、無料はいいけど、割引って100円か200円だからさ、たいしたことはない。でも普段は行かないから、この「ぐるっとパス」があるから気軽に行くということもあるよな。
全部無料になるのが、おじさんとよく行く六本木一丁目からのぶらぶら歩きね。でも、その起点にしていた六本木一丁目の地下鉄から出たところの本屋さんが無くなってしまったものねぇ。いつもここで何冊か買いこんで、隣のタリーズでおしゃべりしてたものね。とにかく、泉ガーデンを地上までエスカレーターに乗って、まずは泉屋博古館分館を覗いて、大倉集古館に入る。そのあとはブラブラ赤坂見附に行って、ニューオータニー美術館。これって1箇所1000円だとして3000円でしょ。「ぐるっとパス」2ヶ月2000円だから、このコースだけで元が取れるよね。



ということで、今日もそのコースだけど、最初の泉屋博古館分館は「図変わり大皿の世界・伊万里染付けの美」。大皿というのは直径が40cm以上のものを言うらしいけど、今回は60cmのものも結構あって、迫力十分。大皿は宴会につかわれたんだよね。伊万里といっても鍋島のような精緻な文様企画ものもいいけど、やっぱ職人が腕を披露しあう大皿の方に興味あるな。画面で飛び跳ねる鯉とか、力が入る横綱相撲の絵とか、象がぬぅーと出てきそうな図像とか、踊る恵比寿様とか・・・。料理人だって、こんな皿だったら、その上の盛り付けだって、美的に遊んでやるでしょう。
大倉集古館は、大倉コレクションの清華ということで、近代日本画名品選。これ創設者の父親を超えようとした長男・喜七郎が頑張ってコレクションしたものだよな。彼は昭和5年には「羅馬開催日本美術館」を実現させてもいる。主な展示作品も、横山大観、川合玉堂、下村観山、菱田春草、鏑木清方、小林古径、速見御舟・・・と大物ずらりだもの。
そのあととことこ歩いて、ガーデンコートにあるニューオータニ美術館で「加山又造と近代絵画の巨匠たち」。 加山又造の師匠は山本丘人。戦後、世界に立脚した日本美術を創造すると立ち上がったメンバーの一人だよね。加山又造は日本画も版画もあるけど、見ているととても引き込まれる。
とくにエッチング、ドライポイント、メゾチントと技法はいろいろ使ってるけど、「上野のカラスシリーズ」は90年代のお仕事だけど、なかなかいいと思う。この人は中央公論表紙をずっと書いていた。その原画も今回あって、70年代半ばかな、ああ懐かしいなと記憶がよみがえってきたよ。
今回の作品群はセキ美術館名品展ってなってるね。
オジサン、昔地方の印刷所と仕事で組んでいたことがあって、愛媛の雄がセキ印刷なの。道後温泉の近くにこの美術館あって行ったことあるけどね。なかなか日本画のコレクションはたいしたもの。あとロダンのファウナ(森の妖精)もあるんだよ。 
ふーん。今度道後温泉行ったら、回ってみることにするよ。 


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