Luthier日記

弦楽器製作の様子と日々の出来事。

19世紀ギター、ブリッジピン試作!

2011-10-31 23:15:43 | 日記
今日は曇り時々晴れ。
気温は少し上がって、過ごしやすい一日でした。

作業はブリッジピンの製作、続きです。
まずは、ブリッジピンシェーパーの調整から始めました。
昨日でだいたい感じはつかめたので、今日はスムーズの作業が進みました。
設定は思った通りに出来て、削り具合も鉛筆を削るように楽に出来るようになりました。

出来上がったブリッジピンシェーパーです。


径の違いで二つ作ったので、太めでも細めでも対応出来ます。

シェーパーが出来たので、ブリッジピンを旋盤で削りだして行きました。
出来るだけばらつきがないように、デジタルノギスで計測しながら削って行きます。
今日で試作品、6本のブリッジピンが完成しました。

ご依頼のブリッジピンは頭に貝を埋め込むタイプです。
ただ、今回は手元にギターが無いため、差し込み具合の確認が出来ません。
今日出来上がったピンは、一応、既製品のピンの径にあわせてありますが、貝を埋める前に試作品で確認してもらおうかと思ってます。

明日はブリッジピンを発送したら、バロックギターの作業にもどります。

リペアでお預かりしているギター用にペグを購入する事になりました。
久々にスチューマックで輸入しようと思ってます。
そんな矢先、今日は政府の市場介入で円安に。
ちょっと落ち着くまで待ちます。

今日の写真は完成したブリッジピンの試作品です。

表板切り出しとブリッジピン試作!

2011-10-30 22:11:58 | 日記
今日は曇り。
夜になって少し雨が降りました。

作業はバロックギターの表板切り出しから。
はぎ合わせてあった表板にギターの形を書き込んで切りだして行きました。
切りだした表板です。


バロックギターは注文している黒檀材がまだ届かないので、予定していたブリッジピンの製作にかかりました。
個展に出展したラプレヴォットの時にもブリッジピンを製作していました。
ただ、今回は市販品のピンのリプレイス用なので、ラプレヴォットのときのブリッジピンシェーパーが使えません。
試作用にローズをピンの形に旋盤で削りだして、ブリッジピンシェーパーの製作にかかりました。
ブリッジピンシェーパーは調整が非常に微妙で、刃の出し加減やピンを挿し込む穴の大きさなど条件を揃えるのは大変です。
ピンの大きさは市販品にぴったり合わせなければいけないので、何度も調整しながら試作して行きました。
結局、試作用に削りだしたブリッジピン6本は設定の径にはならず。

明日もブリッジピン製作の続きの予定です。

個展用に作った楽器をまだホームページにアップ出来ていません。
後は写真を撮ればいいだけなので、明日あたり撮影しようかと思ってます。
新作アップを機会に、トップページもリニューアル予定です。
アップしたらブログで報告します。

今日の写真は試作したブリッジピンとなかなかセッティングが決まらないブリッジピンシェーパーです。
右側はモダンなピンで、左側が19世紀ギター用です。

コフィンケース調整!

2011-10-29 21:15:11 | 日記
今日もいい天気でした。

作業は先日、発送したコフィンケースの調整です。
緩衝材に貼ったスポンジがきつかったようで、中に入るギターと一緒に工房にもどってきました。
早速、梱包を解いて作業にかかります。
今度は手元にギターがあるので、ケースに入れてみて緩衝材の調整をして行きました。
ケースの中で動かないよう調整し、元通りにフェルトを貼ってケースの方は完成。

続けて、ギターにエンドピンを取り付けて行きました。
昨日、製作しておいたので、ギターにピン穴を開けてリーマーで調整して行きます。
19世紀ギターのエンドピンは接着しない事が多いので、今回も差し込むだけ。
緩すぎると抜けてくるので、ブリッジピンよりもちょっときつめに調整しました。

セットが終了したエンドピンです。



ギターの方も作業が終了したので、ケースにもどして梱包作業に入りました。
緩衝材でくるんで、段ボール箱にいれ厳重に梱包します。
今日は運送屋さんの集荷時間に間に合わなかったので、明日の発送になりました。

明日は今日出来なかったバロックギターの表板の切り出しと、だいぶ前からご依頼があったブリッジピンの製作を予定しています。

今日は夕方、工房にリペアのお客様が見えました。
色々と修理箇所はあるのですが、今回は故障したペグの交換だけと言う事になりました。
新しいお客様は工房の場所がわからず、迷う事が多いです。
外見は普通の住宅だし、住宅地なので同じような道がたくさんあり、わかりづらいためです。
お客様が多くなるようだったら、看板の一つもつけた方がいいかもしれません。

今日の写真は調整の終わったコフィンケースにおさまったギターです。

エンドピンと表板鉋がけ!

2011-10-28 23:10:39 | 日記
今日もいい天気でした。

作業はエンドピンの製作。
コフィンケースのお客様から19世紀ギターにつけるエンドピンの依頼があったので、作る事に。
材を切りだして旋盤にセットし削って行きます。
アコースティックギターのエンドピンと違って華奢な作りです。
予備も含めて2個削りだしました。


削りだしたピンにシェーパーをかけてピンにテーパーをつけ、頭をサンディングで仕上げました。

ピンが仕上がった所で、昨日、はぎ合わせた表板に鉋をかけて行きます。
表裏、平面を出して型紙でボディーの形を書き込みました。
今日は平面出しまでで、表板は切り出して、ロゼッタを埋めてから最終的な厚さに調整します。
鉋がけした切り出し前の表板です。


明日は表板を切りだして、コフィンケースの内装の調整を予定しています。

最近テレビで村治佳織さんをよく見ます。
アルバムのプロモーションかもしれません。
色々な番組で、クラッシックギターの話をするのですが、こんな会話が。
”クラシックギターは爪で弾くんですよ。”と話すと、”ピックで弾くと思ってました。”と司会者。
クラシックギターギターは一般の人にしてみると遠い存在なのかも。

今日の写真は出来上がったエンドピンです。

表板はぎ合わせと裏板リブ切りだし!

2011-10-27 23:18:18 | 日記
今日は晴れ。
いい天気でした。

午前中は午後に見えるリペアのお客様のギターをチェック。
チューニングして様子を見ました。

午後は次に作る4コースのバロックギター?の制作に入りました。
昨日のコピーでOKをもらったので、まずは表板のはぎ合わせからはじめます。
鉋の刃を研いだら、いつものようにクランプして接着面に鉋をかけて行きました。
はぎ合わせ中の表板です。


真ん中あたりがわずかにすくように鉋をかけたら、接着を後回しにして裏板リブの切りだしに入りました。
バロックギターなので裏板はリブではぎ合わせますが、角材からリブを切りだして行きます。
切りだす前の角材です。


バンドソーで切りだしますが、曲がらないよう注意しながらゆっくり慎重に切って行きました。
裏板は5枚のメイプルの間に黒檀材とメイプルの細いリブが入るタイプです。
今日は幅の広いメイプル材の切り出しと平面出しまで進めました。
最後にはぎ合わせの準備が終わっていた表板を接着して作業終了。

明日は先日送ったコフィンケースが調整のためもどってくるので、その作業の予定です。

今日から製作を始めた楽器は当初は古楽器風ウクレレのオーダーでした。
色々とご検討頂いた結果、最終的に4コースのバロックギターに変更です。
サイズはオリジナルヴォヴォアンより一回り小さいですが、大きさと弦の数以外はオリジナルのように製作して行く予定です。

今日の写真ははぎ合わせ中の表板と切りだした裏板リブです。