Luthier日記

弦楽器製作の様子と日々の出来事。

今日もブレイシング

2009-10-31 23:36:16 | 日記
今日はいい天気。
明日からは天気が悪くなりそうなので、貴重な晴れの一日でした。
作業は、格闘中のブレイシングです。
モダンタイプはブレイシングの数が多いのと、一度に接着出来ないので面倒です。
接着しながら、ブレイシングを整形し、また接着といった感じです。
モダンタイプの制作家は専用の治具を使って、ある程度まとめて接着する所も、私は一本づつ接着です。
まずは、バスバーから順番に接着、整形してしまってクロージングバーを接着。
その後、ハーモニックバーをバスバーと交差する所を切り欠いて接着しました。
高音側と低音側の外側から二本がハーモニックバーをくぐり抜ける構造です。
文章に書いてしまうとすぐ終わるのですが、実際の作業は、ここまでで一日がかりでした。
天気のいいうちに接着を終了したかったので、とりあえず、くっつける物はつけてしまいました。
昨日、自分のホームページをいつもと違うブラウザで見てみたら、結構イメージが崩れていました。
Macを使っているので基本サファリなのですが、きっと他の大多数の人は違うブラウザで見ているはず。
ネットの事はあまり詳しくないので何とも出来ませんが、そっちの方も勉強が必要なようです。
写真は今日、加工接着した表板ブレイシングです。

ブレイシングなかなか進まず

2009-10-30 23:44:54 | 日記
今日は昼頃すごい雨と雷でしたが、午後は回復し日も射しました。
作業は昨日に続きブレイシングです。
残っていた裏板のブレイシングを接着した後、表側の接着に入りました。
サウンドホールを開けていなかったので、切り抜いた後接着作業です。
19世紀ギターはシンプルなブレイシングなのでさほど時間はかからないのですが、今回のギターは本数も多く、おまけに順番に接着していくので時間がかかります。
サウンドホール上の補強材から接着し上側のバーから接着して行きました。
ブレイシングパターンはさんざん悩んだ末、ありがちなファンブレイシングにする事にしました。
厚さを調整していた材をさらに細く切り出してファンブレイシング用の材を作って行きました。
いつもと勝手が違うのでいちいち考えながらの作業で思うように作業出来ません。
結局今日はファンブレイシングの材を揃えた所までしか進みませんでした。
秋田市は今日から種苗交換会が始まりました。
明日は天気が良さそうなので会場はにぎわいそうです。
写真はバーを接着中の表板と接着の終わった裏板です。

裏板ブレイシング

2009-10-29 23:06:02 | 日記
今日は薄曇りでしたがまずまずの天気。
昨日切り出したブレイシングを裏板から接着しました。
表側は数が多いので、まずは裏側からにしました。
裏板にセンターシームの補強材を貼ろうと思った所で、裏板がちょっと厚いような気がして少し削る事に。
コンマ1~2ミリなので、スクレーバーで削って行きました。
中央部分が厚く、周りが薄くなるよう調整しました。
すぐ終わると思って始めたのですが、いい感じになるまで結構時間がかかりました。
厚さが決まった所でようやくセンターシームの補強材を接着。
乾燥待ちの間に裏板用のブレイシングにアーチ加工をします。
裏板のブレイシングは3本ですが、真ん中をちょっとだけきつめにアーチ加工しました。
補強材のブレイシングと交差する所を切り欠いて、やっとブレイシングの接着になりました。
いつもはまとめて接着しますが、今回は1本づつ様子を見ながら接着です。
サクサク作業を進めるつもりでしたが、なんだかんだ手間がかかって今日は裏板だけで終わりました。
今回のギターの形の参考にしたトーレスですが、クラッシックギターを弾く人なら聞いた事があると思います。
現在のクラッシックギターの原型を作ったと言われる名工ですが、制作家人生の中で途中別な仕事に転職しています。
理由はどうもギター製作が手間の割に儲からなかったかららしいです。
ハンドメイドギターは作るのに手間と時間がかかりますが、なかなかそれを値段に反映させるのは難しいです。
トーレスの時代からあまりいい商売ではなかったのかも知れません。
写真はブレイシング接着中の裏板です。


ブレイシング切り出し、鉋がけだ!

2009-10-28 22:33:49 | 日記
今日は穏やかな天気の一日でした。
作業はブレイシングの切り出しから始めました。
昨日セットアップしたバンドソーを早速試しました。
今までは糸鋸盤で、カタツムリのはうくらいのスピードで切り出していたので、切り出しだけで一日がかりでした。(糸鋸盤を使う前は、手鋸でした。)
ブレイシング材は柾目で、縦挽きになるので糸鋸盤だとちょっと急ぐと曲がったり、刃がよって斜めになったりで大変でした。
バンドソーは刃のスピードをかなり遅めに設定して切り出しましたが、ゆっくり切っても今までに比べればハイスピードです。
バンドソーはドリフト現象があって曲がるらしいのですが、今日の感じでは曲がらずまっすぐ切れました。
切り口は糸鋸盤の方がきれいに切れるようです。
モダンタイプはブレイシングの数が多いのですが、調子に乗って次に作る19世紀ギターの分まで切り出してしまいました。
切り出しが終わった所で、鉋をかけて厚さを調整します。
今回は、使う場所によって厚さが違うので、測りながら鉋をかけて行きます。
断面の木目の幅で使用する場所も決まるので、その辺も考えながら整えて行きました。
後は、高さを調整して、裏板用にアーチをつければ接着出来ます。
早めに鉋がけが終わったので、表板の補強用のスプルースの板も作っておきました。
写真は今日作ったブレイシングの材です。

バンドソー登場

2009-10-27 22:24:33 | 日記
今日はちょっと風があったものの、いい天気でした。
午前中は修理に出してあったベルトサンダーを取りにホームセンターに行きました。
先月の26日に修理に出したので、ほぼ一ヶ月かかりました。
小型の工具ですが22キロあるので運ぶのは結構重かったです。
午後は、もう一つ電動工具のバンドソーを工房に運びました。
昨日、自宅に届いたのですが箱が大きくて私の車に積めないので中身を取り出してパーツと本体別々の運搬です。
工房の切断工具は糸鋸盤だけでしたが、必要に迫られ思い切って購入しました。
今回のギターはサイズが大きいので糸鋸盤では切り出せないパーツがありました。
糸鋸盤のフトコロは36センチなので、往復しても72センチの材しか切り出し出来ません。
これで、往復しなくても済みそうです。
機種選択のポイントは、軽量、コンパクト、安さ、です。
あと、消耗品の入手しやすさもありました。
工房は狭くて、おまけに二階にあるのであまり重い物は置けません。
糸鋸盤は振動しますが、バンドソーは静かなのがいいです。
置き場所を作った後、セットアップに結構時間がかかり作業は試し切りだけでした。
電動工具な一日でした。
写真はセットアップの終わったバンドソーです。