Luthier日記

弦楽器製作の様子と日々の出来事。

オベーションタイプ、ブリッジ続き。

2016-05-31 22:36:14 | 日記


今日はいい天気から曇りって、夕方は雨になりました。

作業はブリッジ製作。
途中まで作りましたが、気になる所があり、作り直すことにしました。
弦を通す穴にわずかなぶれがあり、まずは、正確に開けるための治具作りから始めます。
製作した治具です。


角度を維持しながら、材を固定できます。
治具が出来た所で、材を削って基準面を整え、加工して行きました。
弦穴もぶれなく加工できました。


サドルスロットも彫り、さらに整形に入ります。


弦穴はブリッジエンドにボールエンドが入る溝を彫る必要があります。
ここは、ラウンドしており、みぞは、そのラインに沿って均等な深さで彫って行きました。


今日でほぼ整形は終了。



明日は、ブリッジをギターにフィッティングさせながら微調整し、仕上げて行く予定です。

写真は製作したブリッジをギターに仮置した所です。

オベーションタイプ、ブリッジ。

2016-05-30 22:47:57 | 日記


今日はいい天気で気温も高めな1日でした。

色々用事があったので作業は休むかもと思ってましたが、ブリッジの製作を進めました。
オベーションタイプはブリッジピンが無い、直接ブリッジに弦を通すタイプです。
本家は治具と専用工具などで大量生産していると思いますが、手元にある道具で作るため、工夫が必要です。
段取りを考えながら、製作を進めました。
オリジナルは、弦を止める部分が破損してます。


想定よりもブリッジを低く加工したようで、一部、サドルスロットも貫通してました。


材の基準を出して、弦穴部分やサドルスロットを彫って行きます。
始めた時間が夕方だったので、途中までで終了でした。


明日もブリッジの続きを予定しています。

写真は製作途中のブリッジとオリジナルブリッジです。

オベーションタイプ、ネック接着。

2016-05-29 22:00:35 | 日記


今日もいい天気でした。

作業はリペアの続き。
ネックリセット中のオベーションタイプを進めました。
ほぞの再生は終わっていたのですが、色々と難題があり、なかなか接着できずにいました。
問題は仕込み角。
オリジナル通りの角度だと、ブリッジがだいぶ薄めになり、サドルの高さも低くなります。
ある程度、サドルの余裕を持って低めの弦高にするため、仕込み角をもう少しつけることにしました。
今回のギターはトラスロッドがハイポジションまで伸びており、普通のギターとはちょっと違います。


このタイプだと、角度は表板に合わせるしか無く、厚みがかなりある塗膜を削ったこともあり、角度をつけるのはさらに難しい状況。
理想の仕込み角だと、ハイポジション部分の指板が浮いてしまいます。
そこで、指板ハイポジション部分にスペーサーを挟むことにしました。
表板と同じウォルナット材を切り出して、接着部分に合わせて整形し、接着します。




これを、仕込み角の傾斜をつけて削り、平面を出しました。


仕上げ後に、ネックを仮組し、各部をチェック。
やっと、ネックを接着して行きました。


かさ上げ部分のアップです。




明日もリペアの続きを予定していますが、色々用事があるので、時間次第です。

写真はネックを接着したリペアギターです。

オベーションタイプ、ネックリセット中。

2016-05-28 22:45:20 | 日記


今日は快晴。
青空が気持ちいい1日でした。

作業は少し前にリペアしたクラシックギターのナット調整から始めました。
強く弾くと4弦だけ綺麗に鳴らないとのことで、ギターをお持ち頂きました。
お待ちして頂いている間にナット溝を調整し、ほどなく終了。
リペア調整の次は、リセット中のオベーションタイプに移りました。
一応、接着手前まで進めてましたが、さらに、ほぞを調整し、仕込み角を調整。
接着強度をアップさせるため、ボディー側のほぞをさらに調整しました。
普通のダブテイルとはちょっと違うので、もう少し調整してから接着しようと思ってます。

明日もリペアの続きを予定しています。

写真はネックを仮組して、仕込み角調整中のリペアギターです。

オベーションタイプ、ネックリセット続き。

2016-05-27 22:06:14 | 日記


今日は天気が次第に回復し、午後はいい天気でした。

作業はリペアの続き。
オベーションタイプのネックリセットを進めました。
ダブテイルの再生は終わってますが、指板を表板に接着する部分をどうするか考えてました。
オリジナル状態は塗膜の上からエポキシ接着でした。
接着部分の平面は出ておらず、そのままだと指板との間に隙間が出来ます。
出来れば、エポキシ接着もしたくなかったので、表板に直接接着することにしました。
そんな訳で、接着部分の塗膜を剥がして行きます。
剥離前です。


オベーションタイプは塗料が特殊で、塗膜もかなり厚めです。
今回は約0.5ミリくらい厚みがありました。
場所によってはもっと厚い所もあります。
指板の形状とピッタリ合わせて剥がすのは大変ですが、なんとか剥がしました。


塗膜の剥離後は接着できるよう、下地調整します。


下地調整後、ネックを仮組してチェック。
隙間無く剥離できました。




明日はまたリペアを進める予定ですが、色々あるので様子を見てどれにするか決めます。

写真は指板接着部分を剥離したリペアギターのボディーです。