英語と子育て

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A Long Way Home 「はるかなる我が家」

2014-07-03 | その他
みなさんの住んでいる町を空の上から見たことがありますか?

今ではインターネットで簡単に見えることができます。それが'Google Earth(グーグルアース)'です。

私が最初にGoogle Earchを検索したのは8年前、ブラジルに住む友人を訪ねることになった時です。

「サッカーの国」としか知らない私に、友人が「住所を入力してごらん。私たちが住んでいるところがどんなところかわかるよ」と教えてくれました。

正直言ってびっくりしました 

それからしばらくは、留学時代に住んでいたところは今どんなふうになっているだろう、などいろいろ検索して楽しんだものです。ちなみに今住んでいるところを見ると、うちの屋根の色までわかります。

テクノロジーの発達ってすごいなあ~

     

さて、このGoogle Earthのおかげで、やっと自分が誰なのか、どこに住んでいたのかわかった人がいます。

名前は Saroo Brierley。33歳のオーストラリア人の男性ですが、実は彼はインドの貧しい家の生まれでした。

5歳だったある日、食べ物を探しにお兄ちゃんと出かけ、駅までたどりつきました。お兄ちゃんが「ここで待ってて、食べ物探してくるから」というので、ベンチで待っている間に寝込んでしまった。

目が覚めたら、お兄ちゃんがいない! パニックになった彼はたまたま来た電車に乗って、自宅から1680 kmも離れたカルカッタまで行きつき、とうとう迷子になってしまったのです。

自分の名前は言えたけど、苗字を知らなった(言えなかった)。そして孤児院に拾われ、その後、オーストラリア人夫婦の養子になってオーストラリアで成長します。

この彼の名前、Saroo Brierleyも本名ではありません。養子になったご両親のファミリーネームです。

そんな彼は成長し、学び、Google Earchを使って、幼い日に電車から見た風景を手掛かりに自分の家を探し出すのです。

すごいなあ~

タイム誌 (June 30日付)のインタビューで彼はこう語っています。

「2010年から取りつかれたように探しました。おそらく週に30時間くらい費やしました。見つかった時は興奮するというより、これは本当なのかどうか調べないとと思いました。」

そしてその後、その地に行き、母親と再会します。母親は息子がいつ戻ってきてもいいようにその地を離れないで待っていました。

子どもの記憶力、テクノロジーのすごさ、そして「家族を探したい、家族にもう一度会いたい」という彼の強い気持ちに心打たれます 



この話は'A Long Way Home'という本になって話題になっていますが、近々映画化されるそうなので、これまた楽しみです。