日々雑感

心に浮かんだこと何でも書いていく。

お茶の味わい

2007年12月04日 | Weblog
 人生をぐい飲みする人にとっては、人生を味わうということはとうていできない。聞こえるが、聞こえないかの釜の湯を注いだ茶の味を味わい、器を眺め、庭をながめ、人の心を思い、その場の雰囲気の中に、自分の心を浸しこんでこそ、茶の湯の心が分かるというものだ。

 和菓子の甘さと、そのほろにがさが溶け込んで、まろやかな甘みが、口の中に広がるときに、人は茶の心が解ったような気になるものだ。

人生も然りである。いろいろなものに思いを致し、それを味わうところから人生の味が分かるものである。それがわからない人の人生は、人生の持つもろもろの味の内容を味わいつくすことなく、ただ一直線に死のベルトに、のっかるようなものである。

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