日々雑感

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香妃 シャンフエイ5-63

2018年06月09日 | Weblog
香妃 シャンフエイ

清朝の乾隆帝の悲恋物語を扱った長与善郎作の作品に曲がついた。
山田耕筰先生のグランドオペラ・ 歌劇。大作である。
関西は大阪フエステイバルホールで 上演された。
詳しいことはもう忘れたが、山田先生の名は教科書に載っていて、また音楽室にはベートーベンなどと並んで、教室の後ろの方に写真が張ってあって、その名を知らない人は居なかったほど有名な、作曲家である。

だのに関西人は先生の大作に触れようとはしない。入場券の売れ行きは
さっぱりで、会場を埋めるのに苦労した覚えがある。 この作品を作る最中に、脳溢血で倒れられ、途中から作曲は團伊久磨先生に引き継がれた。
団員は全員東京から連れてこられたから、経費もかかったことだろう。当然のことながら大きな赤字があいたと聞いた。

しかし当時は、先生の著作権収入があったから、何年間かにわたって、穴埋めはできたと思う。
とにかく芸術は金がかかる。

昨今は地方公共団体がバックアップしないと公演はできない事になっているが、採算上から見て赤字になることは必定なのに、それを個人でやろうとするのだから、僕みたいな小人は、協力するとすれば、入場券売りのお手伝いをするのが精一杯で、第一スケールの大きさが違うと言って逃げ込んでしまうのがオチである。
今、先生より長生きして、思うに、巨人というのはこの世にいるのだとつくづく実感する。
そういえば雑誌・文芸春秋に「20世紀の巨人たち」の特集があるが、そこに先生のことが載っている。
今振り返ってみると、やっぱりそうだとうなずく。僕にはそのじっかんがある。

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