日々雑感

心に浮かんだこと何でも書いていく。

たった1枚のレコード0

2020年11月09日 | Weblog
レコードは持っているが、聞けない。.蓄音機もレコード針もない。.

しかしこのレコードには,思い出がいっぱい詰まっている。


  昭和32年33年頃といえば、50年以上も昔の話になるが,僕は進駐軍の将校のクラブで働いていた。

場所は代々木練兵場の跡に作られたオフィサス・クラブ ・ワシントンハイツ である。


  今は渋谷の NHK のあるところだが、ここでは毎晩、生バンド・オールブルーコーツ、

小島正夫さん指揮で、バンマスは小原重徳さんだったと記憶している。

夕方t8時頃になると、決まってオープニング曲が始まる。

  グイレンミラー のムーンライトセレナーデ である。

この曲はクラブがスタートするのと同時に、クローズするときの最終曲にもなる。

この曲が演奏され始めると、片付けが始まる。そして1日が終わる。


 ショウのある時は、屋根裏に上って照明係もした。勤務は5時頃から12時頃までだった。


  今でも東京に行くことがあったら、青春の思い出の地・渋谷と原宿にまたがる NHK の辺りを

訪問することにして、再び青春の思い出を、いくつも思い浮かべては、胸が熱くなるのを感じる。


  ムーンライトセレナーデとか、真珠の首飾りとか、グレンミラーオーケストラの出色の作品は

音色の美しさ、スケールの大きさが、目に輝くように鮮やかに蘇る。


  たった一枚のレコードではあるが、グレンミラーの名曲と同時に、

青春の思いや悩みの諸々がふつふつと胸に湧いてくる。

この一枚のレコードは曲と同時に、僕の思いも録音されているのだろう。


  たった一枚のレコードには思い出がいっぱい詰まっている。

残念なことに、このレコードも捨てるしかない。聞くことができないから 。