かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

オオイヌフグリのタフネス

2023-02-02 10:45:44 | 日記

二月の北国の草むらに咲いていたオオイヌノフグリ。

まだ、羽虫たちが飛んでいないのにどうして受粉するんだろう。という疑問。

幾つかのネットで調べてみたら、オオイヌノフグリは他家受粉を基本とするが、「自家受粉」もおこなうのだという。

この花は、真冬でもキラキラお日様が輝くときに限って花を拡げるが、日が沈むにしたがって花の命を終えるの1日花だというのだが、虫が二本あるおしべの花粉をよその花に運んでくれないときには、花を閉じるときにおしべたちがめしべを両脇から挟み込むようにせっして自家受粉して、タネを宿すこともあるのだという。

近親の受粉であっても、丈夫なタネを宿し、子孫を生きながらえさせるのいうのだから、この小さな花は、タフだ。

この花は、虫が飛び回る三月、四月ころまで咲き続けるので、そのころにはアブやハチのお世話になって遠くまで花粉を届けることができるのだろう。

「自家受粉」、「他家受粉」双方の能力を持ち合わせるからこそ、この花は繁殖力が強く、日本固有の「イヌフグリ」を駆逐するほどであって、「迷惑外来種」と受け止める科学者が多いのだろうが、厳冬期も生き抜く能力は、賞賛すべきだろう。

 

    

 おしべは二本のみで少ないので、本来他家受粉に向かないのだというが、なにか「戦略」があるのだろう。

 

デジタル理科室

神戸の花と木

 

 


日本百名山 MY SONGS  98 霧島山(きりしまやま・1700米)

 

【深田久弥・日本百名山から】

「大戦前に教育を受けた私たちにとって『雲にそびゆる高千穂の、高嶺おろしに草も木も・・』の歌は忘れがたい。私などは明治四十四年かに小学校に入って以来、毎年紀元節ごとにうたってきた歌である。そのくもにそびゆる高千穂の高嶺は、霧島山の代表である。」

 

高千穂よ 雲にそびえて神々し 高みに行かん 空果つるまで

 

 

深田日本百名山登頂の思い出・再掲

深田さんの「山の文学全集」Ⅻ巻所収の年譜を見ると、深田さんは、百名山を連載していた山と高原誌275号(昭和34年)に、「大朝日岳・高千穂峰」の2座を掲載している。だが、その年譜には、「高千穂峰は『日本百名山』には収録されず」と書いてあるが、新潮社から発行されている「日本百名山98霧島山」の記載内容は、高千穂峰オンリーといった内容で、最高峰の韓国岳(からくにだけ・1700m)は、ただ、かつて登った山の一つにすぎず、そこから高千穂峰の美しい峰を眺めたと記してあり、深田さんにとって霧島山とは日本神話を由来とした美しい山容の高千穂峰のことなんだと分かる。

なので、新潮社版は、山と高原版の「高千穂峰」という山名を高千穂峰の属する霧島連山を象徴する山名「霧島山」と改め、標高を韓国岳の1700mに書き換えただけにすぎないのではないか。山と高原の「高千穂峰」の内容はそのままなのであり、けっして収録されなかったといことではなかったのではないか。

こういう深田さんの文章を読んでいたものだから、オイラは1998年11月に霧島東神社から登って天ノ逆鉾が突き刺ささり、日の丸はためく高千穂峰(1574m)の山頂を踏んだことをもって、「霧島山」を終えたものと思っていた。

だが、山と渓谷「日本百名山地図帳」や数多ある百名山解説書では、百名山の霧島山は最高峰の韓国岳に登ることみたいになっていたので、百名山全山登頂を期していた2007年頃には、「韓国岳にも登らにゃいけんかのう」という思いが募っていた。

そのため、2007年の仕事納めの翌日から、オイラは「青春18きっぷ」をポケットに入れ、二日もかけて熊本まで行って熊本在住のKさんの運転する車のお世話になり、韓国岳の登山口であるえびの高原まで行きついたのだ。しかし、年末の寒波で霧島山は前日からの降雪で登山道は雪に埋もれ一帯はガスで覆われ真っ白な世界だった。冬山装備をしてこなかったオイラはあえなく登山口で記念写真を撮っただけで、改めて出直す決意をもってKさんと撤退した。

年が明けて、2008年の3月、お彼岸の休日に合わせた年休をとって、おいらは再び「青春18きっぷ」とKさんの車のお世話になり、えびの高原の登山口から登って快晴の韓国岳の山頂を踏んだ。そして、韓国岳こそオイラにとって記念すべき百座目の深田日本百名山となった。快晴の韓国岳から、オイラも深田さんのように、煙をあげる新燃岳(1395m)の向こうの秀峰・高千穂峰を眼で追い続けた。やっぱ、霧島の盟主は高千穂峰でなければならない。と深田さんに賛同する。

 

       

 NHKBS こころ旅 2021.12放送で宮崎県都城付近を走る正平さんたちむこうに秀峰高千穂が映っていた。

 

 

    

       NHKBSP「にっぽん百名山・霧島山」韓国岳方面から望む高千穂

 

 

韓国(からくに)を 百名山の仕舞いとす 晴れわたりたる 霧島のそら

 

コメント