かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

ロングトレイルで体力回復を

2021-02-27 15:00:12 | 日記

こないだ23日に放映されたNHKBS1「GREAT RACE 東海道自然歩道1140㎞」を録画視聴した。

トレールランナーの飯野航(いいのわたる)さんが、東京の高尾山から大阪の箕面の森まで16日と17時間29分という日本記録で元気に単独走破したのを見て、久々元気をいただいた。このランナーは、いつもニコニコして、どんなにつらい状況でも悪びれず、エリート意識をいささかもみせないので、好意を持っている。

2019年2月でトレールランニングを卒業してから2年になるが、NHKの「GREAT RACE」は、それ以降も見ていることは見ているが、もうかつての様な羨望も熱も失っていたんだが、飯野さんの走りもさることながら、日本の中部山岳地域の標高1000m前後の、いわば里山と低山を巡る自然歩道というコースは、見ていてつくづくいいなと心がうずいた。

じつは、おととしに東北に帰ってきて、日本のロングトレイルの一つとして震災後整備された「みちのく潮風トレイル」の踏破を2019年春から試みたのだが、福島の相馬をスタートして宮城の石巻まで達した時点で、その秋の大型の台風で、あちこちのルートが寸断されたため、いったん中断していた。昨年は、コロナのせいで歩く機会を逃したので、コロナがそろそろ収まった今年の春から、また始めようかなと年始に考えてはいたのだが、どうしたものか、今年で10年目となる被災地域を歩こうという考えると、気が重くなっているオイラに気づいた。なにか、こう、できるだけ「あの沿岸から遠いところ」に身を置きたいオイラがいることに気づいた。何らかの、病的症候群なのかもしれないが、2019年に相馬をスタートしたときのウキウキ感が薄れている。海沿いの高くて長いコンクリート構造物や、いまだ行き交うダンプカーを目にしたからだろうか。それとも、集落跡を過ぎるたびに慰霊碑に手を合わせる行為が、いつまでも哀しいのか、よく説明できない。歩きを再開しようとするには、もうすこし時間がかかるのかもしれない。

そんなときにこの「東海道自然歩道」を見て、ひさびさにこころがうずいたので、「そうか、いまのオイラは、もっと内陸のやまぐにを歩きたいんだな」という深層心理に気づいた。

NHKHP

東海道自然歩道マップ

 

そこで、棚に埋もれていた2013年発行の、PEAKS特別編集版「日本のロングトレイル」という雑誌を引っ張り出した。

 

        

 

この雑誌に紹介されているコースのうち

① スノーカントリートレイル34k(群馬県・法師温泉~長野県・苗場山三合目)

② 信越トレイル80k(長野県・斑尾山~新潟県・天水山)

③ 霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイル38k(長野県・長門牧場~美の塔)

などは、残雪も少なそうで、5月から歩けそうで、夏山シーズンが始まる前の「体力回復トレーニング」にはもってこいのようだ。15k前後までの荷物を背負って、数日あるけば、足腰に力が戻るだろう。(と過信したい)

ロングトレイルに慣れたら、来年以降いよいよ

⑤ 東海道自然歩道1140k(東京・高尾山~大阪・箕面の森)

までに挑戦するのもいいだろうし、2019年に頓挫した

⑥ 難所の大峰奥駆道や熊野古道小辺路67k(和歌山県・高野山~熊野本宮大社)

に再チャレンジするのもいいだろう。

また、若き日に1度歩いたきりの

⑦ 奥秩父主脈線樹走路65k(山梨県・瑞牆山荘~東京都・奥多摩駅)

を、新緑や紅葉時期にゆっくり踏破するのもいいだろう。

さらに、この雑誌には載っていないが、わがみちのくの八幡平山域は、絶好のロングトレイルルートが縦横している。昨年歩いてすっかり気に入った。ふもとの温泉を繋いで、ことしも深く沈潜したい。

 

いずれも、アルプスのような高山ではないが、高齢者にとってアップダウンは相当なもので、クマさんの生存域の真っただ中に寝泊まりするので、なめてかかることはできないが、テントや食料と、少し重い荷を背負って、数日歩き続けるスタイルは、どんなトレーニングより効果的でありであり、かつあまりヒトにも会わずに毎日にように森林浴にあずかるのだからコロナ時代のフィジカル&メンタルトレーニングには最適な山旅スタイルだろう。

さて、この5月から、まずはどこか歩いてみよう。山菜を少しだけいただきながら。

 

 

 

 

 

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仙台でも梅が開く

2021-02-24 16:29:11 | 日記

冬型高気圧が張り出して、冷たい北風がビュンビュンと吹いていたが、広瀬川の過半を8400歩ほど歩く。

急に歩数を気にしだしたのは、JALカードの「wellness&travel」というアプリをダウンロードしたため。

歩数計がついていて1万歩あるけば、最大で10マイル程度マイルがたまりそうなので、10日で100マイル、1年で3650マイルゲットできるのではないかという極めて打算的な目的で「毎日1万歩はこうぜ」と内心誓ったのだが、この1週間で1万歩を越えたのは3日しかなかった。

やはり毎日おんなじコースという単調さが原因なのだろうから、野山を歩いて自然と歩数が上がっているという日常をつくろう。

でも、今日の散歩は収穫あり!

河畔の土手に梅の花が開いていた。二分咲というところか。

 

    

 

    

 

仙台の平年の開花は3月3日だという。昨年は3月1日、今日出会ったのは標本木ではないけれども、昨年より早いのではないだろうか。残念ながら、昨年この木を観察しなかったので、正確なことは言えないが、今年は例年にも増して寒く、雪も多かったのに、そして、今日は最高気温4℃と北風という悪条件ながら、健気に咲いていてくれたので、気持ちは晴れ晴れとした。

すぐ近くの植え込みには、ロウバイ(蝋梅)のほんわり黄色の花が満開となって青空に映えていた。アジサイの枝先には、緑の若葉が顔をほんの少しのぞかせていた。

 

     

 

     

さらに、気持ちが晴れ晴れした。

歩きに少し変化をつけ、小走り風に歩いてみた。寒さのためばかりではなく、何やら浮き足だってきたからか。

 

 

気象庁データ

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めぐり逢い

2021-02-23 14:57:54 | 日記

(^^♪

めぐり逢える その日までは

つらい夢も 見るでしょう

そしてわずか 影にのぞく

虹にような その日

(^^♪

朝のNHKBSP「クラシック倶楽部」で、ヴァイオリニストの小林美樹さんが、武満徹さんの作った「めぐり逢い」を奏でていた。あの、「蘇州夜曲」を聴いた時のような、アジアンで、どこかなつかしいメロディが胸に残り、歌詞も見てみたいなと思って、ネットで調べてみたら、あの荒木一郎さんの1968年に発売したレコードB面に刻まれた歌であることを知った。歌詞は荒木さんが作っているが、シンプルで美しい歌詞だ。

恋の歌なのだろうが、人生の歌としても歌える。辛い人生のほんのひと時だけ現れてすぐに消えてしまう虹のようなもの。YouTubeで荒木さんの柔らかな歌声を聴いてみたが、これはこれで、とっても素敵なのだが、ショーロクラブのCD「武満徹ソングブック」でアン・サリーさんが歌っているのが、あまりにタケミツで泣けたので貼り付けておこう。

いい歌とめぐり逢うのも、虹をみるようなもの。

  

 

 

忘れていたが、おととい2月20日は、タケミツさんの没後25年目の日だった。その日は、青葉の森を散策しながら、太白山を眺めてもいた。

     

 

近郊の身近な山で何度も登っている山なのであるが、あの山容は賢治さんの好きな火山岩頚(neck)ではなかったのかと調べてみたら、やはり700万年前に噴き出したマグマが地中で固まり、周りの土が長い間に風化して、硬いマグマ部分だけが頸のように残った安山岩の岩山だった。

昨年、賢治さんの残した水彩画「日輪と山」のモデルとなった山とされる岩手県の南昌山に登ってきたが、南昌山も火山岩頚だが、太白山の方がより鋭い三角錐の形だと思った。太白山が、岩手県にあれば、賢治さんは、間違いなく「経埋ベク山」に指定したに違いない。

風景も、時の流れによって、また新たな風景となって現れる。新鮮な風景もまた虹のようなものか。

来週、登ってこようと思った。

 

       

 

青葉山の帰り、広瀬川の川面で、冬鳥として北国からやってきたホシハジロの♂君と出会う。まわりに♀さんはいない。一人ぼっちだが、無心に水に潜ってはエサを探しているようだった。小魚か、川虫か、雑食だというから、あるいは水草か、北国に旅立つまであとひと月足らずか、口に入るもんならなんでも口に入れて体力向上に努めているのだろう。無事に故郷に戻れるように祈らざるを得ないが、雁や白鳥と異なって周りに仲間がいない鳥たちは、どうやって北に帰るのだろう。まさか、キンクロハジロやマガモさんらと行動を共にするわけでもあるまいに、一羽で帰る旅鳥なんていないのだろう。あとひと月のあいだに、あのホシハジロ君はどんな虹をつかむのだろう。

 

        

 

 

(^^♪

めぐるめぐるよ時代は巡る

別れと出逢いをくり返し

今日は倒れた旅人たちも

生まれ変わって歩き出すよ

(^^♪

 

ヒトとのめぐり逢いは、圧倒的に少なくなったが、いい歌にも、風景にも、いきものたちにも出会う、虹のようなその日を数えるのだろう。

 

 

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巣ごもりから抜け出して近郊の森へ

2021-02-21 12:33:22 | 日記

春のあしあとが聴こえてくるような二月の下旬、そろそろ家でのままごとのような巣ごもりにも飽いてきたので、雨雪の降らない限り、日課として森に入ろう。

ひさびさ、金剛沢の森から青葉の森を歩いてみて、国際会議場に開いていたマンサク(満作)のような開花がないか空を仰いだが、森はまだ冬対応、黄金の花びらは確認できず。

 

      

 キブシ(木五倍子)の冬芽なのだろうか、マンサクもキブシも春を告げる仲間、金色の穂を風に揺らせる日を待ち望んでいるようだ。

 

 

      

地面を眺めると、これも早春のピンクの乙女、ショウジョウバカマ(猩々袴)が、すでに芽を膨らませていた。カタクリ(片栗)とどちらが早く開花するのかな。カタクリは、まだ気配さえみせていなかったが、林に春の陽が射すと急速に葉を伸ばし、茎をのばし、芽を膨らませるようだ。いずれにしても、もうひと月たらずで、ピンクの乙女らの競演がみられることだろう。この春は、じっくりと観察しよう。

 

 

     

  どこかにヒツジさんのお顔が隠れているオニグルミ(鬼胡桃)の冬芽。こちらも、4,5日おきに観察していこう。先っぽの大きな芽と、枝についた小さな芽がどのように変容を遂げていくのだろうか。ヒツジさんのお顔はどうなっていくのだろう。

散策のおともとして、

モンベルの750mlアルパインサーモボトルと200mlサーモマグカップをザックに入れて森に入る。行動中の小休止時に、お湯を沸かす時間の節約とエネルギ補給にはこのコンビと決めている。ボトルは、一度熱湯を入れて中を温めて、再度そのお湯を沸騰させてから注入しておくと保温時間が増して、カップ麺程度ならアツアツに食べられることを、実は昨年になって知ったのだ。おはずかしい。

 

4時間ばかりの森の散策に、マグカップでのミニサイズインスタントラーメンとコーンスープを作って、黒ウーロン茶でお茶して、マグカップすすぎ用の白湯をいただいてと、750mlのボトルは日帰りのベストサイズ。

 

      

     

     

     

 

今度は、お水を冷えないようにザックに入れといて、残雪のブナの森で、アルストか110ガスカートリッジでお湯を沸かし、ラーメン作ってゆっくり中休止といこうか。そろそろ、近郊の森だけではなく、残雪を踏んで、近郊の山にも出かけてみよう。巣ごもりなんて、もういやだ。

 

 

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北風にふるえても春

2021-02-19 11:20:38 | 日記

咲いてる、咲いてる、冬型の高気圧が張り出して、冷たい北風が吹いているが、国際会議場前の遊歩道沿いに、マンサク(満作)の金色の花びらが、震えながらも咲いている。マンサクは、風媒花ではなく、虫媒花だということだが、こんな冷たい季節にどんな虫が飛んでいるのだろう。不思議にさえ思うが、ネットで教えてもらったが、黄色い花びらは虫を寄せる色、早春の花のなかでいち早く開花させ、早春の虫の中でいち早く飛び始めるアブやハエの仲間を独占的に引き寄せるのだという。他の店は、午後5時から赤ちょうちんを掲げるのに、午後4時には看板を表に出し、我慢できないのんべえを引き寄せる居酒屋のようなものか。

冷たい北風も長続きしない。三寒四温。北国の二月でもほんのりあたたかな日はやってくる。そんな日に、おっちょこちょいの虫たちがやってきて交配のお手伝いをするのだろう。それが、マンサクの戦略というものらしい。

 

      

 

 

      

 

 

 広瀬川の川面には、すっくと伸びた枝にネコヤナギの銀色の花穂が早くも天を仰いでいる。ネコヤナギは、風媒花との話もあるがハナアブの仲間が受粉のお手伝いをしているようだが、まだハナアブが飛び出すには時間がかかりそうなので、寒い間は、この防寒具のような穂でおしべやめしべを守っていて、おっちょこちょいのハナアブがやってくる時期を待っているのだろうか。彼らの戦略も、これから調べてみよう。

 

      

 

 

 

     

散歩の帰り道、オレンジお腹のジョウビタキ♂君に出会う。さすが、北国育ちの冬鳥だけあって、元気に河畔の公園を動き回っている。彼らは、冬の間単独の縄張りをつくって生活しているのだというが、北国に帰るときには単独ではあるまい。いつ、だれと、どいう合図で北国行のゴーサインを共有するのか、分からないことだらけだ。

分からないから、ただ写真をとって終えるのではなく、彼らの「人生」と「気持ち」について、できるだけフォローしてこの日記にも書きとどめていきたい。

 

 

 

 

 

       

   早春にぴったりのピアノ

   広瀬悦子さんで、モシュコフスキー「愛のワルツ」を聴きながら

    

   Svit.SさんのYouTube提供

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