かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

三月の麗しきものたちへ

2023-03-31 21:02:30 | 日記

三月の終わり青葉の森を歩く。今日は、日中20℃を越えて5月並みの気温だ。もちろんアウターなし、薄地のカッターシャツでも汗ばんできた。まずいことにハンカチもタオルも忘れたので、シャツの袖で汗をぬぐう。

顔にまとわりつく羽虫も出現している。三月なのに何かの間違いか。

小径の木製の小さな橋の真ん中に、ヤマドリの♂がまんまるになって昼寝をしていた。すかさずカメラを向けようとしたら察知してスタコラ藪の中に消えていった。さすが野生である。

「美しい」・・・・。ヤマドリを青葉の森でこんなにまじかに見るのは初めてだ。キジと同じように♂は真っ赤なトサカが美しい、羽色も黄金と言ってもいいくらいに神々しかった。写真を撮れなかったことは残念だが、あんな美しい奴があの森の住人かと思うと、なんだかうれしい。

どうして野鳥やチョウたちは♂が美しいのだろう。姿も声も目立つのはほとんどオスたち。

美しいものに魅かれない者はいない。♀を惹きつけるように神さまがこしらえたのだろう。そんなことを考えていたら、果たして人間界は野鳥や昆虫と真逆なのだろうか。よく分からないが、大谷翔平が化粧品のCMをこなして、彼を「美しい」と感じる男女を増やして、売り上げを伸ばしていることは間違いない。

森を歩くオイラは、♀であれ♂であれ美しいと思ったものの前で立ち止まり、被写体にレンズを向ける。美しいものは必ず何かを語りかけてくる。美しと思って魅かれるものに♂♀はない。美しいものを見ていると幸福になる。

 

日本国政府は、躊躇なくジェンダーフリーに舵を切るべきである。(いささか無理があるか)

 


2003年3月の終わりに出会った美しいものたち

 

ルリタテハさんの謎めいた瑠璃

 

タチツボスミレさんたちの優しいスミレ色

 

 

 

チョウジサクラさんですか

 

ミズキのチョコレートのお花

 

ショウジョウバカマさんの優しいピンク

 

カタクリたちはは、天女としか思えてなりません。

 

 

 

 

 

ルリシジミさんは美しい瑠璃色の表翅をみせてくれた

 

木の下闇に、ひっそりとキクザキイチゲさん

 

キタキチョウさん 枯れ葉に隠れていても分かるよね

 

 

まだ名前が分からない。生まれたばかりか、イトトンボの仲間。

 

2023年3月ありがとう、さようなら!

 

 

 

 

 

 

 

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マキノスミレさん、咲いた

2023-03-28 19:16:52 | 日記

青葉の森にマキノスミレの小さな赤紫の花がもう咲いていた。三月になんか見たこともない。何かの間違いか。でも、あたりに昨年の子孫たちがあちこちにふえていた。スミレの種もアリさんの助けを借りて生存エリアを増やしているのだという。すこし安心した。

マキノスミレは、近種のシハイスミレを発見した植物学の泰斗、牧野富太郎博士を記念して命名されたという。日本の固有種だろう。

そういえば、4月からの朝ドラは博士の自伝的ドラマなのだというが、きっと奇想天外な博士の人生が伝えられるのだろう。今から楽しみにしている。牧野先生の著作や関係本、ブームになるまえに図書館で借りて呼んでおこうか。

 

 

     

 

     

 

     

 

     

 

 

     

 

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カタクリのおうち、ヤマガラのおうち

2023-03-27 16:31:04 | 日記

仙台は、昨日26日ソメイヨシノが開花した。平年より13日、昨年より早く、観測以来最速だとか。平年値は、毎年更新され、前年より過去30年の平均値ということらしいが、もう当地も3月には開花するのが当たり前という感覚だが、昨年はほぼ平年並みだったとは・・・もう去年のことも忘れている。

しっかり、天体観測手帳に記録しておこう。総務省の公文書問題と同様、記憶より記録だ。 

 

 

        

      片平のサクラ(ソメイではない)は六分咲か   

 

近所の観音堂に、例年咲いていたカタクリの花の姿が、これまでの場所に見当たらないので 絶滅したかなと思いながら周囲を見回したら、これまでより1メートルほど離れたお地蔵さんの足元に開花寸前の花を見つけた。カタクリの種は、タネに付着するエライオゾームという成分により、これを好むアリよって巣穴近くまで運ばれて、その付近に種を定着させるのだという。

草や木たちは、ずうっと同じ場所で生活していると思ったら、このようにタネを虫や鳥に運ばせながら移動していると言える。彼等には固定されたおうちのようなものはなく、いわば他力本願的に子孫をつないでいると言える。だが、これが彼らの生存戦略であり、知恵なんだろう。

 

             

 

敷地のヒバのような植え込みの幹に、珍しくヤマガラさんが訪れていた。しきりに幹にびっしりと生えた青い苔を小さなくちばしで器用にむしっていた。おそらく彼らの巣の素材とするのだろう。フカフカの苔のお布団。よくよく誤解するのだが、彼等のような野鳥が巣をこさえるのは卵を産み、孵化させ、巣立ちさせるまでの間であり、彼等は定住の住処を持たない。どうしてか、よく分からないが、天敵に巣の場所を学習させ、襲われるリスクが高くなるためではないかと思われる。フカフカの苔はさぞ暖かであろうから、冬の間もそんなおうちに住んだ方がよさそうだが、そうではないらしい。では冬の間、というかヒナの巣立ちからあたらしい巣作りの間どこで暮らしているんだろうか、と想像してもどうもイメージがわかない。

 

      

 

植物たちや鳥たちのことを考えると、分からないことだらけだが、もう命のリレーとは無縁となりながら、年中ぬくぬくとした環境を求めているオイラはなんだか存在の意味をなさない生き物ではないかと思えてくる。マイホームというものに執着せず、短くともしっかりといのちを燃やしている彼らがうらやましいともいえる。

 

 

 

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桜前線は福島までやって来た、明日は・・

2023-03-24 19:15:40 | 日記

敷地の庭の、そろそろ桜吹雪ならぬ梅風吹ともなりそうな満開の梅の木にウグイス色の可愛い客が来ていた。メジロさんである。この小鳥は、ウメやサクラの花が好きだ。甘い蜜があるので花ごといただいているのだろう。彼らにとっては、待ちに待っていたごちそうなのだろう、夢中に枝を行き来している。

花にとっては迷惑なのかもしれないが、ウメやサクラはたくさん花をつけているから大丈夫だろうし、あるいは動き回る間に羽やおなかにつけた花粉を、他のお花に受粉させる役割も担っているのかもしれない。ウメやサクラはスズメたちも好んで食べるが、スズメなどは桜たちにとっては天敵のガやチョウの幼虫たちも食べてくれるので、ここでも「持ちつ持たれつ」の関係を維持できているのだろうと、前向きに推測する。

 

      

 

隣の敷地のサクラの木、たぶんソメイヨシノだと思うが、全体にピンクのツボミが膨らんでいて、二、三のツボミはすでにほころんでいる。明日も、気温が今日のように15℃以上を維持すれば、この木は、「開花」となるのだろう。

報道では、今日福島が開花したのだという。福島の開花の平均は4月7日ということで、二週間ほど早い開花だ。喜んでいいのか何とも言えないが、植物全体が同じスピードで行動をしていると見た方がいい。今日、しばらくぶりに青葉城まで歩いてきたが、土手にもうカンゾウの若芽も伸びだしていた。サクラやウメも平年を大幅に更新しているなら、たべておいしい野草や山菜だってもうソロソロということだ。山菜と言えば、どちらかというとクセがある個性派のウドやコシアブラ、タラノメなどのウコギ科の若芽を好むが、カンゾウやウルイと言ったクセのない若芽も好んで摘んでいる。

近年、花の開花を聞くと、花を愛ずるより、花の下で味わうお酒のことや、お酒といただく食べておいしい野草や山菜のほうが気になる。感性の退廃ということだろうか。

それに、野草や山菜を摘み取って食べても彼らに何の恩返しもできないことが、メジロたちと異なることが悲しい。

 

      

                  曇天には桜色が似合う

 

 

  

 

 

 

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青葉の森のスミレ図鑑事始め

2023-03-23 20:32:42 | 日記

青葉の森の散策道の入り口にあたるポイントに小さな公園がある。

その公園のベンチで、ザックからカメラを取り出したり軽登山靴の靴ひもを締めたりと、これから始まるネイチャーウォッチングの準備をするのがルーティンだ。

今朝、そのベンチの近くにうす紫色のスミレが咲いていた。スミレについては、あまりに種類が多く(スミレ図鑑があるほど)、すぐさま名前が出てこない。いわば同定が困難な種だと言っていい。 

 

  

 

家に帰って、図鑑で検討を始めるのだが、この種は葉っぱが少し細長いので、スミレかノジスミレの仲間かと思うが、スミレの葉っぱは立っているということから、ノジスミレだということにしよう。自信はない。

 

「もう、スミレの季節か」・・・いささか、春のスピードに驚いている。

森に入ると、また別種のスミレが花を咲かせていた。

     

 

こちらは、葉っぱがやや丸みを帯びたハート形をしており、葉の縁が櫛状をしているところから、タチツボスミレで、青葉の森ではおなじみの種だ。

 

別のルートの小径には、タチツボよりはずうっと小さいスミレがアチコチに咲いていた。

 

    

こちらは、花の色が白っぽく、葉っぱの形があきらかにタチツボスミレとは異なる。家に帰って図鑑とにらめっこしたら、花が小さいこと(1cm以下)、白い花に紫の筋があること、葉の形などからフモトスミレではないかと、結論付けた。

 

スミレに関しては、以上のように自信がないレベルなののだが、観察を続け、いったい青葉の森では、何種類くらいのスミレの仲間が確認できるのか、彼女たちの図鑑づくりをはじめて見たい。この春から、ザックにはマクロレンズを取り付けたⅮ750くんも同行させているので、彼女たちの美しい姿をとどめるようにしたい。そして、生存戦略についても学んでいこう。大好きな仲間なのだから。

 

     

               マクロで撮ったフモトスミレさん

 

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