かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

喧噪か安息か

2022-10-31 18:34:24 | 日記

日曜日、岩手の水沢に賢治さんの映画を観に行くついでに、東北線新田駅におりて、2時間ばかり伊豆沼のほとりを歩く。

冬の使者たち、数万を超えるガンの仲間、数百のハクチョウの仲間たちがやって来ていた。

日の出後は、湖畔でハスの根の朝食に勤しんでいるのだろうか、沼中オオハクチョウさんたちの声が響いていたが、9時ごろになると周辺の田んぼに朝食に出かけていたマガンやヒシクイといったガンの仲間が、大空から編隊を組んで戻って来るのだった。

何という大騒ぎの沼や上空であろう。まるで、異星からやって来たUFOや敵国の戦闘機やドローンでないかと恐れを抱くような音響であった。

でもなぜだかオイラは彼らの騒音を耳にすると、「ああ、今年も北国から忘れずにやって来てくれたんだね。子供たちはずいぶんと大きくなったねぇ」と心が安らぐ。きっと近所の家々は、「うるせえのがまだやってきた」と迷惑がっているのかもしれないが。

今冬は、伊豆沼を1日かけて1周し、夕陽のころ、数十万のガンやカモたちの群がって家路に戻るところまでフォローしたいと思っている。晴れて暖かい日を選んで

 

    

沼の近くの田んぼには、大勢のマガンたちが給餌をしていた。おなかに黒縞もようがないのが幼鳥らしい。

遠くの鳥たちを拡大した写真は、油絵のようで面白い。

 


深田百名山 MAY  SONG

 

 

【深田百名山を読んで】

大雪山は、古くアイヌ語でヌタクカムウシュペともヌタプカムウシュベとも称されていて、「川がめぐる上の山」の意だという。旭岳を盟主とした山塊は、いくつも尾根と沢をめぐらせ、美しい沼を置いている。その高原へは、いずれも温泉に恵まれた層雲峡、愛山渓、勇駒別といった登山口から歩きだすスケールの大きな山岳逍遥である。

あさひより 川をめぐらす たかはらの きょうはいずこへ 彷徨いゆくか

 

 

MY SONG

 

【深田百名山登頂の思い出 5大雪山より】

最高峰の旭岳(2291米)には、81年に最初に登っているが、83年、旭川時代の1年間は、地元の山岳会に属していたこともあり、残雪の季節から雪が降り積もる10月までの間に毎週のように歩いた。深田さんが言うように、旭岳を中心に広大な湿原とお花畑が点在する道が四通八達しており、特定のピークを目指すというよりは、大雪という山域を逍遥するといった具合に歩いた。登山口も勇駒別(旭岳温泉)、愛山渓温泉、層雲峡温泉といった温泉地から伸びており、下山後の温泉もまた楽しみであった。

(中略)

大雪山のことは、いつも心を離れたことはなく、コロナがすっかり収まれば再訪し、避難小屋を繋ぎながら、短い夏をあちらこちらと逍遥したい。

 

たいせつの ふもとのまちのひととせを はなよゆきよと さまよいしひ  

 

 

 

 

     

           白雲岳より旭岳を望む  (山と渓谷2021新年号より)

 

 

 

 

 

 

 

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秋刀魚の味

2022-10-28 18:21:08 | 日記

いきつけのスーパーの海産物コーナーに「2匹入り焼き魚用さんま」のパックが並べられていた。

昨今の不良の報道などからものすごく高いのかと恐る恐る価格に目をやれば1匹200円くらいだったので、「うーん、新鮮そうだからこの秋1度だけ食べてみようか」とためらいもなくカゴに入れた。でも、すこしスリムな2匹。

「日本太平洋北部産」と耳慣れない産地の表示がなされていた。

これまでは、「北海道産」、「釧路港産」、「宮古港産」、「気仙沼港産」といった産地表示だったようだが、「日本太平洋北部産」では、「太平洋の日本EEZ水域の北部方面」で水揚げされたとは想像がつくものの、どこの港に水揚げされたサンマか分からない。

もちろん、当地からすれば「気仙沼港」が一番新鮮なイメージなわけだが、冷凍技術や輸送技術の発達で鮮度の違いはあまりないような気はするのだが・・・・でも、なにかしら腑に落ちない産地表示だ。理由が分からない。

5.6年前だったか。南国石垣島の同じ系列のスーパーで発泡スチロールの箱に入れられた「北海道産」という表示の大型で丸々と太った新鮮なサンマが1匹90円のバラ売りで売り出されていた。おもわず、そばにあったトングでなかでも大きそうなのを2匹はさんで、ビニール袋に入れた。

「北海道産」は、その日のうちに塩を振って焼いて食べ、「ああ、やっぱ南国にいても、日本の秋はサンマだよな」と感慨にふけりながら、その脂ののった秋刀魚をいただいた記憶がある。

あのころまで「古き良きニッポン」だったのだろうか。その後、日本のサンマ不漁が続いて、庶民の魚は高級魚となったと喧伝されている。また、北海産のサンマのスタイルもなぜか「丸々と太っている」から「ややスリムだ」という表現に変化してきている。

この日買ってきた「日本太平洋北部産」も、報道のとおりスリム化しており、焼いて食べたがいまいちボリューム感にかけ、あっという間に頭と尾と骨だけになってしまった。それなりにおいしかったのだが、もうあの太っちょサンマの脂ののった食感は体験できないのか。

来週・・・仙台朝市にサンマウォッチングに行って、1匹の値段とスタイルと産地表示調べてこよう。太っちょをみつけたら、また2匹だけ買ってこようか。

 

 

     

 

     

      「三陸産ホヤ」も並んでいたので、いっしょに買ってきていただいた。


深田百名山MYSONG

 

深田百名山を読んで

深田さんが阿寒に行った当時、雌阿寒岳は噴火の危険があって頂上まで登れなかったと記されている。

 

雌阿寒を のぼり残して離れたる 阿寒のやまの煙(けむ)はるかなり

 

MY SONG

雌阿寒と阿寒冨士のふもとにある沼オンネトーの神秘的な青さにひかれて、何度か通った。厳冬期の河畔も歩いたが、もうあの水面の青色も湖面に映る山の影の青色も、記憶の果てに追いやられて、ようとして浮かばない。40年以上も経っているのだから。

 

おんねとぅの 碧の碧さを忘れたり 湖面の山の碧の碧さも

 

 

 

     

      オンネトーからの山並み(フリー写真)

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チョットだけお色気の青葉山

2022-10-26 19:33:23 | 日記

     

晴れて涼しくなったので、青葉の森を歩いてきた。

秋色というより、青葉の中に秋が少しだけやって来ている。という印象。

雪が訪れるまで、シュウイチで歩いて秋の深まりを感じよう。

 

   

          真っ先に赤いのは、カエデ科のハウチワカエデの仲間

   

     ウルシ科の仲間は、カラフル。決して近寄りたくはないが。

  

   

       ええと、何の木だったか、後で検索。でもはやばやと美しい。

 

 

 


深田百名山 MY SONG

 

 

深田百名山登頂の思い出 3斜里岳より抜粋 (2021.9.4)

(前略)

新潮社日本百名山に登載されている斜里岳の山容に長いことあこがれていたが、この写真を撮った場所に立ったことはない。何度も行った摩周湖の展望台からは、あのような秀麗な山容ではなかったような気がする。一度でいいから真っ白にお化粧した斜里岳を本の写真の場所から眺めたいと思っている。

     

               新潮社「日本百名山」に載った斜里岳

 

深田百名山を読んで

深田先生は、斜里原野からの斜里岳が美しといったから、きっと百名山の写真もそこからなのだろう。晴れた日に立ってみたい。

 

釧網線 斜里の原野を過ぎゆけば 岳のいちばん 美しかりけり

 

MY SONG

釧路勤務時代の2年間、夏といい冬といい 摩周湖駐車場に車を止めて、摩周湖カルデラの渕を歩いて最高峰摩周岳の山頂に立った。北の斜里岳を何度か目の当たりにした。

 

みんなみの ましゅうのふちをさまよいて しゃりのしろがね ゆびさしたころ

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くりごはんの味

2022-10-24 19:08:54 | 日記

ダイソーの食品売り場の目立つところに、おやつ用の甘栗(中国産)が置いてあったので買ってきて、その半分程度をすこし細かくして、お米100g、水100g、塩昆布一つまみ、醤油、お酒、みりんをほんの少しを調合し、ダイソーの黒メスティン2合用で焚いてみた。そして熱源は、このところすっかり定着したエスビットのアルコールストーブに純度66%の菊川66(消毒にもなるエタノール)30cc。お米100gならこの組み合わせの自動炊飯で、とてもおいしく炊ける。浸水30分、燃焼約15分、蒸らし10分ともう頭に入っていて、この先、「高騰する」電気代、ガス代への生活防衛策として、キャンプのみならず生活の行動パターンとしていこう。

ほんのり甘い栗と塩昆布で味を調えたごはんがとてもよくマッチして、百均飯とは思えぬほど満足した。今度100円分の甘栗すべてを入れた1合飯でたっぷりと秋を楽しみたい。貧しさのうちにも、秋!

 

   

 


深田百名山MYSONG

2 羅臼岳(1661米)

 

2年間の釧路勤務という土地の利があったので、この間、羅臼岳には3度登った。1981年から82年にかけて。

(中略)

羅臼岳から硫黄山までの縦走を夢見ていたが、フードロッカーがあちこち配置されているので、もう夢のままで終わるのだろう。

 

(深田百名山を読んで)

初登(はつとう)の ラ・ウシの霧に包まれて オホーツクの風 ひとり聴くかな

(MY SONG)

みたびとも ラ・ウシの岩にとどまりて クナシリの山 みていたショウワ

 

 

 

(ライセンスフリーの羅臼と山頂画像より)

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ハワイ山上のオリオン座流星群

2022-10-22 20:53:49 | 日記

21日から24日ころまでオリオン座流星群が極大を迎えるとのことだが、日本でいえば深夜から3時ごろまでの南の空で観測されるのだろうが、どうも雲が張り出して当地では観測困難となっている。もちろん寒いので、夜中に外に出にくいということもある。

そんな時、ハワイ島マウナケア山頂(標高4139m)にわが国立天文台があって、そこから日本時間の午後5時から8時ころまでの間に、この流星群の方向にカメラを向けたLIVE中継をYouTubeでやっててくれている。

これが毎日のように晴れて、また高山なので、オリオン周辺の星々が驚くほど燦燦と輝いていてくれるので、おとといからオイラはノートパソコンの画面に映し出される星空を飽かず眺めていて、この時期合わせて観られるというゆっっくり流れるおうし座流星群と高速で流れるオリオン流星群を、10分間に4~5以上の割合で観測できている。(どちらがどちらか区別がつかん。やはり、願い事する間もなく消えてしまう・・)

チョット技術に乏しく、これを記録することはできないが、他のお方がYouTubeで公開してくれているので、同時に楽しませてもらっている。

これが、4年前までの石垣島滞在時期ならカメラと三脚を繰り出して、歩いてすぐ近くの海岸線で一夜を過ごしただろうに、当時は、泡盛飲んで寝ていたな。残念というか、愚かではありました。

 

    

 

ich tanaka さんのYouTube

 


深田百名山の歌

2021.9.3 深田百名山登頂の思い出から

1.利尻岳 (1718米)

利尻山のある利尻島には3度訪れて、利尻山にも3度登っている。すべてメインコースの鴛泊から。深田さんは、沓形コースを登っている。この山には、かつて鬼脇コースというものもあったが、現在は廃道になっている。

(中略)

礼文と利尻、近いうちに再訪し、のんびりキャンプをしながら花と海鮮を楽しむことにしたい。北海道でクマの心配をせずとも憩える初夏の楽園だ。

      利尻山  free

(深田百名山を読んで)

冒頭、深田さんは、「礼文島から眺めた夕方の利尻岳の美しく烈しい姿を、忘れることができない。」と記している。まさに、そのような利尻岳をオイラも目の当たりしているので、感慨深い。美しく、烈しい山そのものが海に浮いていたのだ。

美しく 烈しく(はげしく)染まり 落日の 利尻の巌(いわ)は 波よりそそる

(かぜねこ詠)

いつの6月だったか、中島みゆきさんがロケで歌った礼文島北部の澄海岬(すかいみさき)に立つことができた。すきとおる青さの入り江を眺めてしばらくの間風に吹かれていた。

 

花島の 澄海(すかい)岬に歩みゆき 女神の歌を耳元にする

 

蒼天の 利尻の嶽はみたびとも 眼下の海に 雲を敷きけり  

 

 

 

 

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