かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

さあ、週末から早春のたちが躍動する

2024-03-28 21:21:11 | 日記

おとついの低温と降雪を最後に、予報では週末から晴れマークが続き、気温も15度を超える日が続く。サクラの開花はもとより、昨年より遅れていた青葉の森の早春の花や虫たちが示し合わせたように躍動する瞬間のカウントダウンが切られている。

昨年、家から一番近い地点と言っていい太白山のふもとの自然観察の森でヒメギフチョウさんに出会ったのは4月3日だった。その時は、カタクリは満開で、かれらが卵を産みつける食草のウスバサイシンの葉もすでに展開していた。

青葉の森のカタクリは、昨年より気持ち1週間開花が遅れているので、まだ早いと思ったが、今日はやや気温が低いが、晴れていたので、その自然観察の森の例の場所に行ってみる。

やはり、まだまだであった。あの出会い地点のカタクリはやっと葉を展開させたという具合で、ウスバサイシンの葉の気配もなかった。

が、少し離れた日当たりのよいの原にはもうあちこちにカタクリの花が花弁をくるりと反らせて咲いていた。しばらく待ってみたがヒメギフチョウさんをはじめチョウや羽虫たちの気配はなかった。まだ、10℃前後で風が冷たかったので、動かないでいるのだろうか。ヒメギフチョウさんは蛹の中でモジモジしているのだろうか。

いずれにせよ、あさってあたりからこの場所には「足繁く」通って、近所のヒメギフチョウさんに再会したい。

昨年ヒメギフチョウさんとの出会いは、もう1カ所。遠刈田の青麻山のA地点であるが、あれはこのブログによると4月12日だった。蔵王山麓も同じようにカタクリさんたちの開花が遅れるだろうが、今年も、お天気を聞きながら観察に出かけよう。遠刈田は、帰りに温泉は入れるしね。

今年は、太白山や蔵王山麓以外でも彼らに出会えたらいいな。4月半ばまで、お日様のご機嫌を訪ねながら出かけよう。そう、山菜たちも芽を出す頃合いだし、じっとしてはおれないね。

 

    

     スミレの仲間たちも、もうすぐですよ。

 

    

    葉より早く枝先に雄花序を下げるのはカバノキ科の特徴みたい。ケヤマハンノキかな。

 

    

 その枝先にカマキリさんの卵鞘(ランショウ)が鳥たちにもつつかれず無防備にぶら下がっていた。まもなく、二、三百!の子供たちが生まれるというが、なんとそのうち大人になれるのは二、三匹程度らしい。あんなに強そうなカマをもった大人なのに、厳しいんだ、生き抜くってことは。がんばれよ!

 

 太白山観察の森の今日咲いていたカタクリさんたち。

   

 

   

 

   

 

コメント (1)

なごり雪・わかれ雪・なみだ雪

2024-03-26 19:03:21 | 日記

昨日の暖かさはなんだったのだろう。

午後から気温が下がって、烈しく雪が降り始めて晩になってもやみそうにない。。

昨日開いていたふたもとのカタクリたちはどうしているのだろう。生まれだした羽虫たちも、うまくどこかに隠れて寒さと雪の重さに耐えているだろうか。そういえば、青葉の森にウグイスもたどたどしく囀りだしていた。きょうは、どこかの藪の中で押し黙っているのだろうか。

今年は、立春のあとの方が雪が何度か降っていたような。温暖化と言いながら、大方の気象予報士のサクラの開花予想も大幅に外れているようだ。だれも、当てなかったようだ。このAI時代にあっても、いまだ天体の定めには打ち勝てないみたい。

なごり雪、別れ雪・・・今年は何度春の雪の降るのをみてつぶやいたことだろう。

テレビで「八代亜紀さんのお別れの会」が開かれているニュースを隣の部屋で音に聴く。

遠い昭和の彼方の青春時代に、酔って居酒屋のテーブルに眠りこけていた時に子守唄のように聴こえてきた八代亜紀さんの「なみだ恋」。

八代亜紀さんに、雨の歌はあったけど雪の歌はあったっけ。「雪よふれふれもっとふれ~」はないよね。

はからずも今日の激しい雪は、春のお別れの「なみだ雪」か・・・ 昭和も暗くなりにけり。

 

     

 

https://youtu.be/SQ6eWPsxEng?si=Q5-wKKjpELI1cBuh

コメント

カタクリ開花宣言?

2024-03-25 21:35:49 | 日記

東京のサクラ開花は、当初3月18日ころと予想されていたと思うが、1週間以上遅れているみたいだ。今日の時点でまだ開花宣言はない。

当地の予報は3月31日だというが、これも大いに怪しい。

たしか、昨年は3月半ばに咲き始めていた青葉の森のカタクリたちも、1週間以上遅れていたようで、今日はあったかなので歩いてみたが、やっと二、三株の開花を確認できた。全体から言うとまだ1%にも満たぬのだから、これをカタクリの開花宣言と言っていいのかわからないが、それでも枯れ葉だらけの林床にピンクの花弁がゆれるさまを見出すと、いよいよ花の季節が始まったなと、感激してしまう。

記録したこの二株は寄り添うように生えていて、同じように花弁をそらせているのであるから、7年前に同じ花から放たれた種が育った、いわば兄弟ともいえる株なのだろう。

よく見ると、一方の花に羽虫がやって来ていて蜜をなめていた。周囲に咲いている花はこの二株しかなかったので、あるいは隣どおしの兄弟花が受粉して、それぞれのタネを宿すのかもしれない。それが、遺伝子的にいいのか悪いのか判断しかねるが、あるいはこの羽虫くんもっと遠くの辛うじて咲いているDNAの異なる他の株に受粉させることも可能なので、そちらの花が宿したタネの方が遺伝子的に優れた子孫となるのかもしれない。

いずれにしても、カタクリの花はチョウやアブといった仲人によってタネを宿し、地上にまいたタネはエライオゾームという甘いスィーツ付きなものだから、これを目当てにやって来たアリさんが少し離れた巣にタネを運んで、その地点でまたカタクリの子孫たちは根を伸ばして生息域を拡げているという。カタクリはチョウやアブやアリさんなしにはやっていけないし、もちろん落葉樹の葉が生い茂るまでの短い間に届けられる日光や、たまに森に降る注ぐ雨水なしにも生きていられないのだろう。

 

高い木の枝から枝へと、シジュウカラたちが忙しく伝っていた。よく見ると芽吹きだした若い芽を啄ばんでいるようだ。冬の間のエサ不足は、まもなく解消されつつある。大きな木は無数の木の芽のうちいくらか野鳥たちに提供し、いわば「餌付け」をしながら木に寄り添わせ、彼らにとっての害虫となる虫の駆除や、秋なっての木の実によるタネ播きを手伝ってもらっているのだろう。

森の花や木は皆、虫や鳥たち、誰かのお世話になっているし、虫や鳥たちも草や樹々から命をいただいている。そんな「森の相互扶助システム」を目撃すること、これからの自然観察のメインテーマとしたいな。

 

 

 

 

      

 

      

 

  

 

 

コメント

春分すぎても風は冷たい野草園を歩く

2024-03-22 22:53:22 | 日記

温暖化だの四季の喪失だの、なんだかんだと言われる昨今ではあるが、当地は、春分を過ぎてもいまだ寒冷で、今日は最高で9℃、明日は7℃だという。

冬季閉鎖されていた野草園が20日に開園したので、少し歩いてくる。風はきりりと冷たく、いまだ早春の風情だ。そんな環境だから、青葉の森のカタクリはおとついの時点でまだツボミ状態だったし、野草園のそれはもっと開花が遅れそうで、やっとちいさな葉が現れ始めたというところか。

だが、この園地の暖かそうな草地には、すでに彩りをみせる早春の花たちがいた。

雪割草の仲間ミスミソウやスハマソウ、同じキンポウゲ科のフクジュソウやアズマイチゲ、ショウジョウバカマらの草本の花々、ミツマタやダンコウバイら木本の花たちもすでに花盛りだ。

いつもの季節にいつもの花がいつもの場所にあるとなんだか安心するが、カタクリだけは、なんだかいつもより遅いような気がする。どうしてかな。

風がつめたいので、花は咲けども、チョウやアブ・ハチの仲間の姿は見えなかった。きっともう咲いている花たちと仲良しの虫たちはいるのだろうが、今日はどっか暖かいところで暖を取って待機しているのだろう。

今年の野草園での観察目標はどんな花にどんな虫たちがやってくるのか。すこし時間をかけて観察しよう。花も虫たちは、晴れてあったかく、風の弱い日にマッチングしやすいのだろう。(昨年気付いたのだが、ここは高齢者入園無料なので・・・)週1度は散歩がてらに通って絵日記ならぬフォト日記といこうか。

二十四節気七十二候表によると、二十四節気初候に21日から25日までのカレンダーを七十二候では、「雀始巣」(スズメハジメテスクウ)というそうな。

雀はスズメだけではあるまい。シジュウカラ(四十雀)やヤマガラ(山雀)など漢字に雀のつく仲間はみんな、春が来て、冬の混群(グループ行動)から家族づくりのフェイズへとこの時季からシフトしていくのだろう。そう考えたい。

野草園のひまわりの種をおいたエサ台にそのシジュウカラやヤマガラ、そしてスズメたちも交互にやってきて、けんかをすることもなくエサを持ち去っていった。

早々、かれらも恋の相手を見つけて、「巣くう」ことを始めるのだろう。


 

3月22日の野草園点描

 

スハマソウ

 

 

ミスミソウ

 

ミスミソウ

 

ミスミソウ

 

フクジュソウ

 

フクジュソウ

 

アズマイチゲ

 

ショウジョウバカマ

 

フキノトウ

 

ダンコウバイ

 

コウバイ

 

ミツマタ

 

サルトリイバラの枝

 

マンサクにとまるシジュウカラの♂くん

 

 

 

 

 

 

 

コメント

春の山岳展望~「雪形」ウォッチングの旅

2024-03-20 19:35:44 | 日記

目を閉じれば、昨年の4月に歩いた安曇野や白馬山麓から眺めた白い山々が眼に浮かぶ。

昨年は、遠望された山なみのなかから、安曇野の写真家田淵行男さんに教えられ、残雪の山に残された雪や岩の紋章「雪形」のいくつかお目にかかった。ただ山々を眺めるだけではなく、「雪形」を隠し絵を探すように見つける楽しみが増えた。昔は農耕のサインとして需要な役割を担った「雪形」だが、いまは純粋に移りゆく季節に少しの間だけ見せてくれる「神さまのお絵かき」としてそれを楽しもうではないか。

昨年は、

常念岳の名前のもとになった「常念坊」、

鹿島槍ヶ岳で躍動する「シシ(獅子)とツル(鶴)」、

白馬本峰から三国境にいたる鞍部の下に現れた白馬岳の名のもとになった「代掻き馬」、

などを確認できたが、田淵さんによると安曇野や白馬山麓からの眺めだけでもすくなくとも18の典型的な雪形を言い当てることができるのだという。

だから安曇野と白馬山麓「雪形」ウォッチングの旅は、昨年だけで終わらせたくない。

また出かけよう。4月、移動性高気圧が近づいて晴天が続きそうな数日を見計らって。信州の春は遅いので、思いもかけず桜や李の花にも出会えたりするのもうれしい。

昨年の旅の終わりに、大町の鷹狩山からの展望を楽しんだが、地図を広げると田淵さんの撮影地をはじめ様々な展望地が存在する。

出かけるまでに、ことしの展望候補地をいろいろ検討しよう。たとえ、行かずとも、ああだこうだするだけでもワクワク感がとまらない。

 

 

 

    

      安曇野から眺めた常念岳

 

    

 

 

 

     

      大町市鷹狩山から眺めた爺が岳と鹿島槍ヶ岳

 

     

 

     

       白馬郊外から白馬本峰

 

     

      

 

     

 

 

 

 

     

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント