ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

俳句は〝舌頭千転〟

2019年04月24日 | 俳句

 昨日の雨は今日も降ったり止んだりと…またちょっと気温も下がって、昨夜は炬燵をつけました。本当に体がついていきません。風邪の残りがまだくすぶっていて再燃しそうで、いよいよスッキリしません。

 今朝テレビを観ていて〝あの人のさらんね~〟と言って、ふと「のさる」という言葉使う?と主人に聞くと、〝知らん〟と言います。じゃあ方言なの?と思い、広辞苑で調べるとやはりありませんでした。

 息子に聞いても〝そんなの聞いたことない。のさばるの間違いなんじゃあ?〟と。まあ私の言葉は国籍不明のようなものが多くて、〝おまえがよく使うから、何となく雰囲気で通じるところがあるが…〟と、いつも主人は言っています。それで気になってネットで調べてみると、ありましたよ!宮崎地方の方言に、「のさる」は〝運がいい。授かる〟という意味だと。私はほとんど〝のさらん〟というように否定形でしか使わないような気がします。

 他の宮崎の方言を見ると、「あせくる」というのもありました。〝かきまわす。いじくる〟という意味で、これも私はよく使います。ということは、宮崎の方言が意外とあるんですね。気がつきませんでした。まあ、大分県の隣は宮崎県ですものね~。似たところがあるのかも。

 言葉ってホントに不思議!先日の句会でも〝川高菜〟という季語の句がありました。確かに歳時記にこれはありますが、〝クレソン〟の傍題で、他にも〝オランダ芥子(からし)〟ともいうと。清浄な川などに行くとよく見つけますので、私も採ってきて食べます。ちょっとピリッとしてなかなかのものですよ。

 ところで、その句は川高菜を摘んだというものでしたが、どうせなら〝クレソン〟を使った方がよかったですねと言うと、歳時記に載っていたからいいと思って使いましたと。

 そう、そこが問題なんです。初心者で時々、わざわざ誰も知らないような季語を見つけてきて、ひとり悦に入って使ったりする人がいます。それは決して効果的ではありませんので、気を付けて下さい。

 中身は同じものでも、〝クレソン〟と〝川高菜〟では雰囲気が全く違います。例えば、フランス料理には川高菜は合わないでしょう?また、一夜漬や和え物だとクレソンでは合わなくなります。だから、何度でも朗誦して、どちらの雰囲気がいいかをじっくり検討しましょう。

 俳句は意味だけでなく、リズムと韻の響きが醸し出すハーモニーのような、音楽的な面も持っていますから、それを体得しましょう。そのためには昔から言われている〝舌頭千転〟を実行すること。これは芭蕉の言葉で、〝句調はずんば舌頭に千転せよ〟(くととのわずんばぜっとうにせんてんせよ)から来ています。要するに、何度も何度も口ずさむことです。そうすると日本語の美しい調べが自然と身についてくるはずです。

 写真は、我が家の〝ジャスミン〟「茉莉花」ともいって、インド原産のモクセイ科の常緑低木。強い芳香があり、香料の原料になったり、乾燥させた花を入れ〝ジャスミン茶〟としても好まれます。

 

 

コメント (2)
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