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大河ドラマ「平清盛」もいよいよクライマックス。

「あそびをせんとやうまれけむ、たはむれせんとやうまれけん」

この梁塵秘抄のうたが象徴する後白河法皇と、大河ドラマでは狂った独裁者のように描かれている清盛とのバトルも、「マジですか」というレベルになって参りました。(かなりエグい内容で見ると気分が悪くなるため、視聴率が低いのもうなずけるわね)

チョット気になって、関わった人物を次々と苦しめた後白河法皇のひととなりを知りたくなり、当時の状況をかなり公正というか、それほど脚色せず記録しているという「愚管抄」を読んでみました。

ムムム……これは相当なものですよ。


一口で言えば、

後白河さんとは、天皇の位が回ってくるとは本人も周囲も考えてもおらず、「今様」(ひと昔前で言えばロックやエレキ)に興じ遊びほうけていた人物だったようです。

和歌も武道も学問も駄目、そんな後白河さんにとって「あそび」とはもちろん「女遊び」と「男色」と「今様」ですが、

「たわむれ」とは一体??


読み進めて行くと、どうやら

「他人の人生をもてあそぶ」

ことだったようです。

一例をあげると

気に喰わないAを討伐する命令を発し、
討たれたAの「さらし首」を見に行くことを密かな楽しみとしていたようです。


このような後白河天皇(当時天皇になったばかり)が兄である崇徳上皇にしかけた陰謀から始まった「保元の乱」でしたが、あろうことか後白河天皇側が勝利してしまい「薬子の変」以来封印されていた「死刑」が復活します。破れた崇徳上皇は流刑地讃岐で憤死して「怨霊」といわれるようになりました。

一方めでたく勝利した後白河さんでしたが、その後は発する「勅命」を人気取りや報復や保身のためにコロコロ変えて、世間に憤慨されたり呆れられたりしたそうです。

決して立ってはならない人物が国のトップに立ったため政治は劣化し、手駒だったはずの武家に実質的な政権を奪われ天皇家は急速に形骸化してゆきました。以後明治維新までの数百年間、崇徳上皇の呪いどおり恐怖と混乱に支配された武士の時代となったのです。

愚管抄では、皇族である後白河院は最大限の敬意をもって扱われていますが、言葉の端々に著者慈円の当時を嘆くやりきれない思いが伝わって来ます。





「他人の人生をもてあそぶ」と「人気取りや報復や保身のために政策をコロコロ変える」かぁ……

う~~ん
なんか最近似たような人気政治家が登場したような……


ひょっとすると、これから現代版「保元の乱」が起こるかもしれないわね

くわばらくわばら



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