この小ぶりでお洒落なデザインの万華鏡はランディー&シェリー・ナップさんの工房から今年発表されたものです。 昨年発表された、同じくらいの大きさの "To Be" シリーズと同じようなコンセプトですが、外観のデザインを変えています。(丸みを帯びたほうが、To Be です。)有名なせりふ "To be or not to be" からそれぞれ名付けられたようです。ナップ夫妻のタイトルは、造語だったり、言葉をちょっと変えてみたりすることが多く、訳すときにいつも困ります。 今回もこのままで。
木材の組み合わせは多種多様です。 いずれも美しい木目と味わいのある木肌が特徴の木材を重ね、その塊を削ってこのような模様にします。一つ一つの過程を丁寧に作り上げ、最後は手で磨いて仕上げるという手作りの万華鏡です。
オブジェクトセルの特徴は、定番の黒い背景、サイドリットである上に、ダイクロイックガラスをセルの側面に並べているところです。 横から取り込まれた光が通過するときに色づき、オブジェクトを照らします。
映像のタイプは2種類。 クール・イメージとウォーム・イメージです。
オブジェクトの色に加えて光の色が重なり、輝きを添えます。
正三角形に組んだ3ミラーシステムを通して、視野いっぱいに広がる映像展開です。
こちらは同じ形ですが、コンベンション限定のスペシャルバージョン "Little Guy" です。青い色に染めた木材を層に加えた塊から削りだし、この青い模様になっています。
手作りのオブジェクトが相互に作用しあって、光を味方にして美しい映像を生み出す・・・シェリーさんの映像世界は、ほかの誰とも違う色合いと流れと輝きを見せています。